びははせんたい・みんきーまま
★美母戦隊ミンキーママ★
その3『ゴミ置き場は魔の匂い!?』 Vol.2
[E:danger]この物語はフィクションです。実在の人物・団体等には一切関係ありません。

 連休明けには参観日とセットになったPTA総会もあって、ちょっとばかしドキドキしたけど、今度は黒仙人の邪魔は入らず、特に紛糾することもなかった。もちろん矢沢は相変わらず隙あらば発表会をゴージャスにしようと狙っていて、それに賛同している役員もいたわけだけど、総会なんてみんな「早く終わんないかな〜」としか思ってないからね。
 でもわかんないと言えばわかんない。一体黒仙人の狙いは何だったんだろう? 役員会だけ引っかき回して総会に出てこないってのはあんまり中途半端じゃないだろうか。あかね幼稚園が私立のお受験校みたいになったら奴らにどんなメリットがあるのか、そもそもそこのところが全くわかんないし。
「悪い夢よ。そうに決まってる」
 淳子が言った。
 ここは芳美ちゃんのマンション。あたし達はすっかり仲良しこよしになって、PTAがなくても何かと言うと集まってだべるようになっていた。
「でもちょっとつまんないよね。もうミンキーママに変身できないとしたら」
 え。
 変身したいの、芳美ちゃん。
「だってあんなことないよ、あんなフリフリミニスカ、普段着られないもん」
 いや、まぁ、そりゃそうだけど。
 ああ、じじぃを置いてきて良かった。こんな意見を聞いたら張り切っちゃうじゃないか。
「淳ちゃんも玲ちゃんもすっごくかっこよかったじゃん。一回きりなんてもったいないよ、写真も撮ってないのに」
 撮ってどーする。
 だってさ〜、となおも熱弁をふるおうとする芳美ちゃんを、ガガガーっという音が制した。ゴミ清掃車だ。
「あ、ここ木曜ゴミの日?」
「うん、燃えないゴミ」
 たたたっとベランダに出ていく詩月ちゃんを追っかけて、芳美ちゃん。子どもってゴミの車好きなんだよなぁ。シャベルカーとかクレーン車とか、とにかく「はたらく車」系が大好きで、清掃車にも敏感に反応するんだ。男の子だけかと思ってたけど、女の子でもそうなんだ。
 と。
 ボンっ!!
 派手な爆発音が響いた。きゃあ、という芳美ちゃんの悲鳴。
「何? どしたの?」