角川の国名シリーズ新訳版をふと手に取ったことからいきなりエラリー・クイーンにはまってしまいました。

過去のものなんかじゃない、今読んでも十分面白い! 特に生意気な若いエラリーがたまらない!

皆様もどうぞ1冊。



【国名シリーズ+α】

デビュー作『ローマ帽子の秘密』に始まるタイトルに国名を冠した一連の作品。ニューヨーク市警の名刑事である父親リチャード・クイーン警視の威光を笠に着て(笑)事件現場に入る入る。まだ20代半ばのディレッタントで生意気なエラリーがたまらない作品群です。

『ローマ帽子の秘密』

『フランス白粉の秘密』

『オランダ靴の秘密』

『ギリシャ棺の秘密』

『エジプト十字架の秘密』

『アメリカ銃の秘密』

『シャム双子の秘密』

『チャイナ蜜柑の秘密』

『スペイン岬の秘密』

『中途の家』
タイトルに国名はついていないのですが、「ある推理の問題」という副題と挑戦状がついていること、そして何より角川新訳版で刊行されていることから準「国名シリーズ」ということで。

『日本庭園の秘密』
原題には国名はついておらず、「ある推理の問題」という副題や挑戦状もないので「国名シリーズ」とは言えないのですが、まだジューナ君がいてエラリーも20代なのでここに入れておきます。


【ライツヴィルシリーズ他】

架空の町ライツヴィルを舞台にしたシリーズなど。エラリーは30代後半になっています。万能執事ジューナ君の姿が見えなくなったのがどうにも寂しい……。

『災厄の町』(ハヤカワ文庫新訳版)(ライツヴィルシリーズ1)

『フォックス家の殺人』(ライツヴィルシリーズ2)

『十日間の不思議』(ライツヴィルシリーズ3)

『九尾の猫』(ハヤカワ文庫新訳版)

『ダブル・ダブル』(ライツヴィルシリーズ4)

『クイーン警視自身の事件』

『真鍮の家』

『悪魔の報酬』(ハリウッドもの1作目)

『ハートの4』(ハリウッドもの2作目)

『ドラゴンの歯』

『靴に棲む老婆』

『悪の起源』(ハリウッドもの3作目)



【短編集】

アイディア勝負の短編集。一つ一つが短いので隙間時間に読むのにぴったり。いきなり長編を手に取るのは……という方にお勧め。名作の誉れ高い中編『神の灯』は『新冒険』に収録。

『エラリー・クイーンの冒険』

『エラリー・クイーンの冒険』【新訳版】

『エラリー・クイーンの新冒険』



【ジュナの冒険シリーズ】

エラリー・クイーン・ジュニア名義で書かれたジュブナイルミステリ。実際にはクイーンはプロットと監修のみ行っていて、文章は別の人が書いたらしい。それでもクイーンらしい緻密で筋の通った本格推理小説に仕上がっていて、子どもだけじゃなく大人が読んでも十二分に面白い。毎回子ども達の興味を惹く遊びやイベントが謎に絡めてあって若い読者への愛情が感じられます。

『金色の鷲の秘密(ジュナの冒険2)』

『赤いリスの秘密(ジュナの冒険4)』

『茶色い狐の秘密(ジュナの冒険5)』

『白い象の秘密(ジュナの冒険6)』

『黄色い猫の秘密(ジュナの冒険7)』

『青いにしんの秘密(ジュナの冒険8)』

Kindleで『黒い犬の秘密』を読んでいます(途中経過)

『ジュナの冒険』シリーズの新訳が刊行されてました!

『幽霊屋敷と消えたオウム』/エラリー・クイーン
  3作目『緑色の亀の秘密』の角川つばさ文庫による新訳。
  ハヤカワ版とは比べものにないポップで可愛いジュナのイラスト!
  でも本編のジュナは意外に(?)いつものジュナで、ストーリーは安定の面白さ。
  多くの子ども達に読まれますように。

『黒い犬と逃げた銀行強盗』/エラリー・クイーン
  1作目『黒い犬の秘密』の角川つばさ文庫による新訳。なぜか3作目の方が先に刊行され、2冊だけで終わってしまいました。残念。


【ドルリー・レーン四部作】

もとはバーナビー・ロス名義で発表された「悲劇」四部作。元シェイクスピア俳優ドルリー・レーン氏の、「神になろうとした探偵」物語。

『Xの悲劇』(角川文庫新訳版)/エラリー・クイーン

『Yの悲劇』(角川文庫新訳版)/エラリー・クイーン

『Zの悲劇』(角川文庫新訳版)/エラリー・クイーン