※以下ネタバレあり。ご注意下さい。

エゥーゴからシロッコのもとへ
寝返ったレコアを討つのがエマ。
最初からこの2人は対照的で、
エマがエゥーゴへやって来た時から
なんとなく張り合っているような
雰囲気があったのだけど。

エマだってティターンズから
エゥーゴに寝返ったんだもんな。
エマになじられるレコアにして
みれば、「あんたには言われたく
ない」、ってとこだろう。

「あたしはティターンズのひどい
やり方にはついていけなかっただけ」
とエマが言い返したら、すかさず
レコアは「あなたのそういう優等生
なところが最初から気に入らなかった
のよ」って言うだろう、きっと。

レコアは一応、シャアにふられて
シロッコに走ったことになっている。
でもシロッコが、「権力を手に入れ
たら女なんて必要なくなるタイプ」
だということはわかっているんだ。

たぶん、「どうせ利用されるなら、
はっきり悪意がある方がマシ」って
思ったんだろうな。
まぁ、そんなに利用されるのが嫌
ならあんたも進んで危険な任務なんか
こなさないで、か弱き女演じてれば
いいのに、って気もするけど。

それができないところがレコアの
哀しさなんでしょう。

きっと盲目的に自分を愛してくれる
ような、野心のない“ただの男”
には惹かれないんだろうし。

一方でエマは生真面目な“オクテ”
で、自分から恋愛に足を突っ込もう
という気はないにもかかわらず、
その“良妻賢母”な性格で放って
おいてもみんなから好かれるタイプ。
ヘンケン艦長、命がけでエマを守って
くれたもんね。

別に、エゥーゴの男が女のことを
考えてないわけじゃないんだよ、
レコア。
……って、そんなのレコアにとっては
よけいむかつくだけか。

ヘンケンとエマ、いい感じだった
もんね。
最後、エマを助けたいがために
ラーディッシュを危険にさらそうと
するヘンケンを、クルーがちゃんと
わかって協力して、あげくみんな
死んじゃうところはすごいと
思った。
自分も危ない、でもヘンケンのエマ
に対する思いはわかってるし、
自分たちにとってもエマは大事な仲間
だし、って。

エマは、テレビシリーズの最初の構想
では死なないはずだったらしい。
でも『ZZ』の企画が決まって、
登場人物を整理するために「やっぱり
殺そう」になったのだとか。
……気の毒な。

映画版ではカミーユも“大丈夫”で、
もう『ZZ』には続かなくていいから
助かってもいいようなもんだけど、
やっぱり死んじゃった。
「私の命を吸って戦いなさい」という
のが必要だったんだろうな。
Zが発動する時にフォウとカツと
レコアだけじゃちょっと寂しいし。

そう、レコア、出てくるんだ、
シロッコ倒す時に。
死んだらカミーユの側になってる。

バカだな、レコアって。

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