♪アラビアンナイト!
シンドバッドの冒険!♪

というフレーズで始まるアニメが昔
あったよね。
内容は全然覚えてないんだけど、
このフレーズの節回しだけははっきり
覚えてる。

シンドバッドって、こーゆーお話
だったのねぇ。
大きな鳥に掴まって……というのは
なんとなくアニメで見たような気が
するけど、ここまですごい冒険を
していらっしゃるとは。

よく「船乗りシンドバッド」と
言われるけれども、実際には商人で
あるシンドバッドは生涯7つの航海
に出かけ、そのたびに遭難して
恐ろしい島に流れ着いて、
九死に一生を得て、
でも旅に出た時よりも
さらにお金持ちになって
故郷へ戻ってくる。

毎回毎回、「生き残ったのは私一人
だった」なんだよ。
そんなアホな〜、って感じだよね。
強運にも程がある。

っていうか、そんなに危ない目に
遭ってるのに、何不自由ない贅沢三昧な
暮らしに退屈して、しばらくすると
また旅に出たくなるっていうところがさ。

自分でも最後には
“ばかはこりない”とは
よく言ったもんだ」とか言って、
「命が助かったらもう旅はしません」
って神様に誓うんだけど、気付くの
遅すぎ!
二度あることは三度あるどころか、
七度の旅全部で死にかけるなんて、
ありえな〜〜〜〜〜〜い!!!

「彼以外はみんな死ぬ」って噂を
知ってたら、絶対途中からシンド
バッドと同じ船に乗ろうとする人は
いなくなると思うんだけど、毎回
ちゃんと乗組員も商人もたくさん
同乗してて、ことごとく死んじゃう
のよね。
気の毒というかなんというか……。

物語としては「アラジン」の方が
面白かったけど、王に殺されない
ように毎夜語るお話としては、
「次の航海ではどんな化け物が
出てくるんだ?」っていうとこが
もってこいなのかもしれない。
きっと毎回シェヘラザードは
いいところで「続きは明日でござい
ますよ」って言ってたんだろうな。

それにしても。

一体「渚のシンドバッド」とは
どーゆー人物のことを言うので
あろうか。

本家のシンドバッドが「冒険家」と
言うよりは「遭難家」と言った方が
いいということを知ってしまうと、
「渚のシンドバッド」とは毎回
懲りずにお姉ちゃんたちの海に
繰り出して九死に一生を得る阿呆の
ことかいな、という気が……。