昨日の景虎様のセリフ。「むなしくないか?」と「己の敵は今…」の間には、「戦で人を斬るはむなしいこと」というのが入る。私の人生がむなしいかどうかという話に景虎様のありがたいお言葉を流用してはいけないのだが、でも景虎様もきっと、「天下を取ってそれでどうなるのだ?」ってことは考えていたのじゃないかな。
「この戦乱の世で、むなしくない生き方をするにはどうあれば良いか」ってことを。

生きているということは――死ぬことを約束された命を生きているということは、それ自体なんだか理不尽で、生物学的には遺伝子の乗り物でありさえすればいい私達に心があることは、苦しみを増すだけのような気もする。

でももちろん、心がなければ楽しくもないし嬉しくもない。
物事にはすべて表と裏の両面があって、どちらか一方だけを手に入れるというふうにはいかない。
「むなしい」ばっかりで厭世的になってもしょうがないし、かといって「人生ばら色!生きているということはこんなに素晴らしい!!」みたいに手放しで肯定するのも、やはり違うと思う。

肝心なことは、安易な答えに飛びつかず、常に考え続けること。

今年も天を衝いてひまわりが咲いている。