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紅白歌合戦で『ルビーの指環』を聞いて、『Re-Cool Reflections』を聞かなくちゃ、と書いたのは正月の3日でした。
あれからさっさと1ヶ月以上経って、やっと聞きました。
もちろんレンタルです(^^;)

いやぁ、ちょっと、感動しました。
懐かしいのはもちろんですけど、それ以上に。

すんごい、お洒落!

タイトル通りアレンジがめちゃめちゃクールなんですよぉ。
なんか、PopsというよりはJazzアルバムといった方がいいのではないでしょうか。
超私好みです。

以前も書きましたが、私は元アルバム『Reflections』をLPで持っていて、LPだから今は聞き比べられない(レコードプレーヤーがない…)んですが、しかし買った当時は本当に繰り返し繰り返し聞いてました。
なんせ今回ン十年ぶりに聞いてみて、ちゃんと歌えましたからね。そんなに覚え込むほど聞き込んだんだなぁ、と我ながら感心。

だからつまり、元々好きなサウンドだったわけで、改めて「私好み」と言うのも変な話なのかもしれませんが、でもホントにバックの音がねぇ、最高にお洒落なんだよねぇ。
つい体がスイングしてしまう。

バックが主張している分、寺尾さんのボーカルは控えめです。
寺尾さんの歌自体は、昔と変わらない感じ。
もちろんアレンジに合わせて多少の違いはあるんですが、声も、「歌い上げる」のではなく「さりげない」歌唱法も、昔のまま。

久しぶりに聞いて、つくづくメロディーも歌詞もお洒落だな、と思います。
作曲は寺尾さんで、作詞は松本隆さんと有川正沙子さん。
お洒落というか、「こんなのありえねぇ」(笑)
こんな男の人、ホントにいるんですか?
「傷つかない恋ならば しないほうがいいぜ」とか、
「カンパリのグラス空けてしまおう
 君に酔ってしまう前に」とか、
「世界地図壁に貼り
 行方はピン投げて決めるのさ」とか、
「たとえこの俺を愛さなくていい
 そばにいるなら」とか言う人。

そんなこと言って様になる日本人の男なんて……。
いる!?

昔、中学1年ぐらいで何度も聞いていた時、「生きていく道連れは蒼い夜明けの風さ」などという歌詞にやられ、きっとその当時はまだ子どもだから、「大きくなったらそーゆー男の人と恋をするのだ」と馬鹿な夢想に耽っていたことと思います。

そんな奴おらへんで!
往生しまっせ〜〜〜〜〜っ。

いや、まぁ、本気で「大きくなったら」と思っていたわけでもないと思いますが、子どもの頃は確かに年上趣味で、ユル・ブリナーが好きとか露口茂さん(『太陽にほえろ!』の山さん)が好きとか言っていたので、やっぱそーゆー「大人じゃ〜ん」という世界に憧れていたんですね。

でも当時、この『Reflections』はめちゃめちゃ売れて、中学でもみんなで歌ったりしていたんだから、私だけじゃなくみんな、そーゆーの好きだったんじゃないかと思うんですけど。

こーゆー歌って、なかなかないですよね。
歌って似合う人も、きっと限られてる。
一時期鈴木雅之さんにはまってて、その時も「こーゆー大人の歌って他にないもんな」と思ってたんです。
鈴木さんの歌も、「そんなかっこいい大人の恋なんてねぇだろ」って世界で……。
でも、現実には難しいとしても、あるいは難しいからこそ、歌や物語の中ではかっこよくありたい、ってものでしょう。

だってやっぱり、もう40とかになって、10代の恋の歌聞いてもねぇ。それはそれで可愛いし楽しいし、若い子の歌もいいんだけども、そこを卒業すると「不倫の歌」とか「演歌」しかないのはちょっと。
さびしいと思う。

おばさんだって夢を見ていいじゃないか!
「無理に微笑えば なんてSexy」
なんて言ってもらえるような女には全然成長しなかったけど、でもいいじゃん、ねぇ。
そう言われる夢を見たってさ!!!

おばさんの主張(笑)。

ちなみに、『Reflections』のライナーノーツに書いてあった、「リフレクションズ・エイジ」の意味。
「過去を回想するに充分な経験を得、思想、意見を持ち、そして今光っている」

そして今、光っている。

がんばろう(笑)。