今年、ひろみ郷がどんな活躍をしたかなんて知らないけど。

昨日、「ベストヒット歌謡祭」見てたら出てきたもんだから。

なんか感心してしまった。

いきなり『青い珊瑚礁』で出てくるんだもん。

新聞のテレビ欄には確か「あの大物スターがあの人の曲をカバー!?」とかって書いてあったと思うんだけど、ひろみ郷は「大物スター」の位置を獲得してしまっているんだね。

昨日見てて、「確かにこの人は偉いのかもな」と思ったけど。

郷ひろみと松田聖子の因縁なんて、正直もう忘れていた。でも、「年を取る」ということを拒絶するかのようなスタイルで、「いつまでも現役のアイドル」という立ち位置を続けようとする二人は、今でこそお似合いのカップルなのかもしれない。

『青い珊瑚礁』の次は『男の子女の子』と来たもんなぁ。

声が変わらないし、歌っても変に聞こえないところがすごい。

その後、おそらく最近の曲(タイトル忘れた)が来て、『2億4千万の瞳』に『GOLDFINGER』。

この2曲を持ってるっていうのは強みだよね。

つい盛り上がってしまう。

『GOLDFINGER』は1999年の曲だから、もう10年近く前になってしまうけど、それでも40歳過ぎてからのヒットチューン。

マチャアキに「53歳53歳」と連呼されていた。

53歳であのスタイルを維持して、ハイテンションに「オクセンマン!」と踊ってしまうところはやはりあっぱれだと思ってしまった。

別に、太ってしまったジュリーが悪いというのじゃなくて、郷ひろみとジュリーだったら私は絶対ジュリーのライブの方に行くけど、でも「オレはいつまでだってかっこいいアイドルでいるぜ!」という信念を実行してる(と思える)のはやっぱりすごいなと。

そしてあーゆー「歌謡祭」に「大物スター」として呼ばれる位置を確保してしまったんだから。

アイドルとしてデビューして、絶頂期を過ぎて、その後をどう生きていくのか。

どんなふうに「年を取る」のか。

郷ひろみの前が再結成した「SPEED」だったもんだから、よけい「その後の生き方」というのを考えてしまった。

「SPEED」が「9年ぶりの再結成」だと聞いて、「あれってもうそんな昔か」とびっくりし、すっかり「大人」になってしまった4人の姿にまたびっくりし。

ついつい、「ソロじゃやっぱパッとしないから再結成なのか?」と思ったけど、ホントのところはどうか知らない。

大人になってしまった彼女達には、「今の彼女たちの魅力」がちゃんとあるはずなのに、どうしたって「その昔」を知っている目には、「無惨」なようにも見える。

「子どもがこんなに上手に歌って踊ってがんばってるよ」という「売り」がなくなって、「懐かしい」だけじゃなく「何」で勝負するんだろう。

言うてもまだ20代のピチピチだっていうのに、もう「その後」を生きなければならないのって、酷だよな。

もちろん、「その後」ではない、「輝く今」になる可能性はあるのだけれど。

若けりゃ若いほどいい、女の子は特に、という風潮をひっくり返すべく、がんばってくれるといいと思う。

その点、53歳でも「オクセンマン!」なひろみは、「若いことがいい」「老けないのがいい」という価値観を全身で表現しているようにも見えて、そんなに「老ける」を否定しなくてもいいじゃん、ともうすぐ40代に突入してしまう私は思ったりもしたのだった。