(「その1」はこちら

「続く」と書いてから、1週間以上
経ってしまった。
もはや皆さん「何のことやら」
と思っておいでかもしれませんね。
何を隠そう私自身も何書こうと思ってた
のか忘れてます。
ははは。

えーっと。
作文の話です。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
この本の中で1章を割かれている
「作文教育の暴走」
ここは本当に面白かった。
明治期に少年のための作文投稿雑誌が
あって、大いに賑わっていたなんて、
知らなかったなぁ。

戦前には「作文」ではなく「綴り方」。
あ〜、なんか聞いたことあるよねぇ、
「綴り方教室」。
そして戦後になると「読書感想文」。
読書感想文コンクールで賞をとった
作品が例として載ってるんだけど……。

今年の夏休みは無理矢理子どもに
書かせるのはやめよう、と思いました。
もうすんげぇ「いい子ちゃん」の文章
なんだよね、ほんと。
そうだったなぁ、読書感想文って、
こーゆー半分以上道徳教育のような
もの
だったなぁ、
ということが思い出され。

こんなものを書け書けとうるさく言う
のはやめよう、と思わされた。
そう、去年の夏休みは強制的に書かせ
たちゃったんだよねぇ。
宿題がびっくりするほど少なくて、
せっかく本いっぱい読んでるんだから
感想文の一つでも書いたらって。
アイデア貯金箱作るより簡単でしょ、って。

でもそーだよね。
感想文書くために本読んでるわけじゃ
なし。それも学校に提出する感想文
なんてホント、やたらに書くのが
好きな私でさえ大嫌いだった。
(ある意味この文章自体「読書感想文」
なんだけど、学校ともコンクールとも
関係ないもんな)

既に息子、「先生のすることに反対する
ようなことは書いてはいけない」と
ちゃんと思ってるもんね。
ちょっと前に学校で行事があって、
それについて作文を書かなきゃいけ
なかった彼、すごく嫌だったそうだ。
なぜ嫌だったかというと、
「その行事がつまらなかったから」。
つまらないから書くことがない。
じゃあ正直にそう書けばいいじゃん、
と言うと、「そういうことは書いちゃ
いけないの」。

学校のプレッシャーというのは
怖ろしいものです。

考えてみれば学校で書く作文って
不思議なもんだよねぇ。
文章技術を学んでるんだか、
「こういうふうに書けば先生は喜ぶ」
っていう処世術を学んでいるんだか。

世の中に「文章指南書」が溢れている
のは、学校の作文教育ではちゃんと
文章が書けるようにならない、ちゃんと
教えられていないと思っている人が
多いからではないか、と斎藤さんは
指摘している。
そして、「作家になりたい」という
人が近年異常に増えているのは、
作文の授業でフィクションを満足に
書かせなかった反動
ではないか」と。

うーん、そう言われてみれば、
学校の作文ってノンフィクション
ばっかりだよねぇ。
実際にあったことやしたことを書いて、
「それで自分はどう思ったか」って
ことばかり書かされる。
たとえばピカチュウだの仮面ライダー
だのを使って好きにお話を作る、とか
いうのはほとんどやらせてもらえない。
「絵を見てお話を作りましょう」と
いうのがたまにあるぐらい。

ひょっとして私が小説を書き始めた
のも学校の作文教育のせい??

文章の書き方を教えるって大変なこと
なんだな、ってことがよくわかる
一冊でありました。