おとといの富山の高校に続いてどんどんと発覚した「地理・歴史」の履修不足。
昨夜のニュースで、岩手の高校は「少なくとも4年前から」と言っていたから、履修しないで卒業した生徒が既にいるってことだ。
運悪く発覚してしまった今の3年生はお気の毒、っていうか、「なんで俺らだけこの時期に補習しなきゃなんないの?」って思っているだろうな。

当然先生達はばれなきゃそのまんま卒業させてたはずだろう。

バカか?って感じ。

「東大を受けるぼくとしては、この時期によけいなことをしなきゃいけないのは困る」とコメントしていたぼくちゃんもいた。
正直なことで。

週休二日で授業時間が足りなくなって、受験は一科目なんだから他は削っていいじゃないか、という考えらしい。
じゃあ理科はどうなの??(物理は削っても全然いいぞ(笑))

学習指導要領では世界史が必修で、日本史と地理のうちどちらか一科目を履修、ということになってるらしい。
そーいえば、地理はやった記憶がない。
でも日本史も世界史も全員が受けてたような気がする。
昔(←嫌ねぇ、この言い方。でも20年も昔なのだわ)はそーゆーもんだったんだろうか。
記憶違い??

日本史がバカバカしいほど眠かったことは覚えている。所ジョージさんみたいな感じの先生で、しゃべくりはなめらかなんだが、そのリズムがなんとも眠気を誘う「1/fゆらぎ」で、「魔の7サイクル光線」とか言われていた。

2年で必修の世界史を受けて、それが18世紀ぐらいまでしかいかないものだから、3年で「その後」を扱う「選択世界史」を取った。
共通一次(←これも古い)を世界史で受けようと思ったからなんだけど、この「選択世界史」がめちゃめちゃ面白くて、保健室でうだうだ休んでいても「次は世界史」となると教室に戻るぐらい好きだった。

古代文明から数千年間の歴史を1年でやってしまう「必修世界史」に比べ、「選択世界史」は200年ぐらいの出来事を1年かけてやるわけだから、とにかく密度が濃い。
また先生が熱心で、授業は全部先生自作のプリントで進む。
二度の大戦をめぐる各国の駆け引き、状況をこと細かに、独得の口調で熱弁してくれる。
下手な小説よりずっと面白かった。

今でも、先生の「周恩来!」という声を覚えている。

昨今の世界情勢を考えると、この部分こそ必修にするべきなんじゃないだろうか。
とてもありがたい授業だった、と今にして思う。

今回の事態を受けて、文部科学省はどうするんだろう。
授業時間が足りないんだったら、一科目でよしとしましょうか、ってな方向へ行くんだろうか?
まさか土曜日の授業が復活したりはしないだろう。
受験勉強的には、やたらに範囲の広い世界史よりは日本史の方がやりやすいと思うので、みんなが日本史を選ぶようになるのだろうか。
安倍さん的にも「必修させるなら我が国の歴史」って言いそうだ。

私の時代には、日本史も世界史も、「必修」の時間には18〜19世紀ぐらいまでしかいかなかった。
「新しい歴史教科書」問題とかあるけど、実際「世界の近・現代史」というのはどれくらい教えられてるものなのであろう。そここそが、重要ではないのかなぁ。