読書はどれくらいオススメか、という話の続き。

私は放っておいても本(やマンガ)ばっかり読んでる子どもだったので、親から「もっと本を読め」などと勧められたことは一度もない。
「本なんか読んでないで手伝え!」としょっちゅう言われていた。「は〜い」と本を読みながら台所まで歩いて、「歩きながら読むな!」とまた怒られていた。

自分が親になって、「本ばっかり読んでる息子」を持って、あの時の母の気持ちがつくづくと、嫌になるくらいよくわかる。こっちが掃除だの夕飯のこしらえだの、バタバタ家事に追われている時に、横でのんびり本を読んでいられると、ものすごくむかつくものである。

本なんか読んでる暇あったらお膳を拭くぐらいしろよ!とか、自分の机ぐらいもうちょっと片付けろよ!とか、せめて先に宿題をしろよ!、とかつい思う。

ずっと昔には、学校へ行って勉強するより家の手伝い、ってことが当たり前にあったし、「本なんか読んでるとろくな人間にならん」という価値観が、あったような気がする。
「書を捨てよ、街へ出よう」とか。

「若者が本を読まなくなった」とか、「活字離れ」というのも実は嘘で、そもそもの昔から大人自身が本を読んでないし、若者だって、「すごく読む」のは一部の人間だけだったはずだ。

今の子は「もっと本を読め」なんて言われていいな〜、と思いつつ、今の子に足りないのは「本」の前に「生活そのもの」だろ、と思ったりもする。
前にも、「朝読より朝田んぼ」と書いたけど、本を読むより大事なことはもちろんいっぱいあって、例えば「ゲームばっかり」の子に「もっと何か違うことを!」って言うんだったら、それはお手伝いだったり田んぼ体験の方じゃないんだろうか。

私はそーゆーことが嫌いで、下手くそで、家では母から「気の効かない役立たず」扱いをされていた。
でも拭き掃除とかはしょっちゅうやらされていたし、お米を洗ったり、フライの衣付けをしたりということはずっとやっていたので、まぁどうにか主婦をやれている。

今日、久しぶりに図書室へ行ってきて、やっぱりいっぱいゴミが落ちていて、消しゴムも落ちていて、しおりの入った箱も落っこちたまんまで、「どうしてこれを拾おうという人間がいないんだろうか」ととても不思議だった。
教室でも、学級文庫の本が床に落ちたまんまだったりする。

誰か拾えよ〜〜〜〜〜!

読書がどうこう以前の問題なんだよなぁ。