買ってしまった、ノベライズ。
上下巻合わせて1,000円、もう1回映画見に行けるじゃん、と思いつつ、「映画では描かれなかったエピソードも」という文句に惹かれ、買ってしまった。

この間、金曜の夜中にやっていた『どろろ完全図解!』みたいなプロモート番組もわざわざ録画。Gacktさんの出ている『POP JAM』と時間がかぶっていたのでどうしようか、と思ったが『どろろ』を採ってしまった。
うーむ、これはかなりの重症。
この勢いで行くとうっかりDVDの予約もしかねない。
バカも休み休みにしなければ(←休み休みならいいのか?)。

でも変にダイジェストなんか見たらよけい全部見たくなるよなぁ。

で、ノベライズ。
面白かった。
話の筋はわかっているのに、やっぱりわくわくしながらどんどんと読み進んでしまった。
映画では描かれなかった細部のエピソードというのは、「蛇足かな?」という部分もあるのだが、「なるほどね」という部分もあり、小説としてちゃんと面白かった。

もちろん、アクションは映画の方が断然素晴らしい。
小説では、「こーゆー化け物を倒した」の一行で済まされちゃったりする。いくら何でもあっさりしすぎやろ、と思うが、文章で延々魔物との闘いをやられてもそれはそれで辛い。
その代わり丁寧な心理描写とか、戦や人物の背景描写とかがある。
まぁこれも、書きすぎると説明的になりすぎ、「どこまで書くか」というのは難しい問題だと思うけど。
映像なら「百鬼丸の遠い目」がすべてを物語るところも、文章じゃやっぱなんか書かなきゃわからないわけで。

その辺の違いも面白い。
セリフも違ったりする。
最後の百鬼丸とどろろのやりとりは、映画の方が好きだ。

百鬼丸のテレパシーの扱い方も、若干違う。
映画では、「百鬼丸は普通には外が見えてないはずなのにあれはおかしいんじゃないか?」という部分もあったからなぁ。
私が映画で突っ込んだ「なぜ寿海は剣術まで教えられるんだ!」というところは、ちゃんと「寿海は実は剣術も玄人はだしで……」という説明が書いてあって笑えた。

とにかくこの世界観というか、物語世界がとても好みで、読み終わるのがもったいなかった。もっとずっと浸っていたい。もっともっとどろろと百鬼丸の活躍を見たい。
残り二十四体、まだあるし……。

でも、全部描かないところがまた、いいんだよね。
「まだまだこれから!」っていう終わり方だからこそ。

ああ、もう1回頭から読もうかな(←そんなに暇なのか!?)。


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『どろろ』その2