昨日の敬語云々の話の続き。

もちろん、私も敬語は苦手。
あまり社交的な人間ではないので、とりあえずあまり親しくない人には「丁寧に標準語っぽく」しゃべっておこう、と子供の頃から思っていた。

母親が、たとえば病院の待合室なんかで隣り合わせた全然知らない人と、普通に大阪弁丸出しで馴れ馴れしくしゃべってるのが、なんかすごーくみっともないというか、「知らない人なのに」という感じでヤだったのである。

たぶん、母親は大阪弁は大阪弁でもちゃんと「です・ます」をつけて、「ちゃいますやん」とか、「思わへんのですけどね」と「丁寧に」言っていたのだろうけど、またそれがそれでとってもベタな「大阪のおばちゃん」で、まだ10代の私は「あーゆー風にしゃべるわけにはいかないよなぁ。だってまだおばちゃんじゃないもん」と思っていた。

それで、知らない人とか、いわゆる「敬語」を使わなきゃいけないような場面では「標準語っぽく」しゃべろうと思っていた。どれくらい実践できていたかはともかく。

「距離感」と、それに相応する「言葉遣い」というのはホントに難しくて、「顔は知ってるけど別に親しくない人」にどこまで「です・ます」でしゃべるか、向こうは割と馴れ馴れしく話しかけてくるのにこっちがいつまでも「標準語っぽいです・ます」だと妙によそよそしかったりして、悩む。

関係的には近しいが、そんなにしょっちゅう会わない親戚というのも難しい。言葉遣いはもちろん、そもそも何の話をすればいいかわからない。

本当はものすごくおしゃべりなのに、思いきりしゃべれる「距離」の人、というのは少ないなぁ。
初対面でもばーっと馴れ馴れしくしゃべれる人というのは、ある意味羨ましいが、しかし「馴れ馴れしくしゃべりかけられるのが自分は嫌い」だったりして、なかなか真似できない。