息子が麻雀にはまっているのである。
と言ってもうちには牌がないので、図書館で入門書を借りてきて研究している段階なのだが。

クリスマスには麻雀牌を頼むと言っている。
サンタさん、びっくりするって(笑)。

本を熟読して、やたらに麻雀用語を連発する息子。
麻雀用語って中国語なので……これもある意味タイムリー?
君、ハングルじゃなくて中国語やった方がええんちゃう?

麻雀といえば。
昔はこたつの天板をひっくり返すと緑の布が貼ってあって、雀卓にできるようになっていた。
そーゆー天板がどれくらい一般的だったのか知らないけれども、子どもの頃の私は「こたつの天板とはそーゆーものだ」と思っていた。

子どもの頃、父の友だちがよく遊びに来て、その雀卓で麻雀をしていた。
当時、よい子は8時に寝ることになっていたのに、おっちゃん達(と言っても今の私より若いぐらいか……)の麻雀がそんな時間に終わるわけもなく、「なぁ、お母ちゃん、もう8時やで。おっちゃんらいつ帰るん?寝られへんやん」と文句を言っていたのが懐かしい。
「まったく大人ってヤツは」と思った最初だったかも(笑)。

しかし牌をじゃらじゃら混ぜる音は嫌いではなかった。
小さい頃はお父ちゃんっ子だったらしい私、それが土曜の午後だったりすると、甲斐甲斐しくビールを運んだりしておっちゃん達のアイドル(?)になっていたのである。

父の膝に座って牌を並べるのを手伝ったり、うっかり手をばらして怒られたりしていた。

なので、とりあえず絵柄を揃えればいいんだな、というこや、リーチとかポンとかチーとかいう用語は自然に覚えた。

いつの間にかおっちゃん達は家に遊びに来なくなってしまったが、小学校の高学年ぐらいの時には家族で麻雀をしたこともある。
母方の祖父が遊びに来た時なんかに、祖父と父と私と弟、とかで卓を囲む。飴とかチョコとか賭けて。

何せ私や弟は「役」とかは全然わからずに、ただ絵柄を揃えて上がればいいと思っているので。
「そんなくだらん手で上がるな!!」と祖父に怒られるのであった。

もう祖父が亡くなって20年以上経つんだから、もっとずっと昔の話だ。

実家にはもう「裏返すと雀卓」な天板はないし、引越の時に牌も捨ててしまったらしい。
もしサンタさんが牌をプレゼントしてくれたら、それ持って実家に行って親子三代で卓を囲むのもいいかもなぁ、なんて思ってしまう、“思い出”に弱い私である。