この間の土曜日、宝塚に並んだ後、西宮北口に出て「茂木大輔の生で聴くのだめカンタービレの音楽会」(タイトル長っ!)を聴いてきた。
宝塚に並んだのは私一人だが、音楽会は親子3人。息子は私以上に「のだめ」マンガを読み込んでいるけど、夫はマンガもドラマもアニメもまったく知らない。しかし舞台でも音楽でも「生」というのは好きらしく、「行ってもいいよ」ということで。

でもやっぱり、マンガ読んでないと「全然わからん」だったようだ。
何しろこの音楽会、スクリーンにマンガの一コマが色々と映し出される。会場にいる人はほとんどが「のだめ」ファンなわけで、そこで笑ったり、ウケるのだが、夫にはそれがさっぱりわからないのだった。
お気の毒。

休憩時間中も、例の「マングース」がおにぎりを手に「休憩デス」とか言ってる絵が映ってたもんね。可愛いのなんのって。

プログラム、写真では少し見にくいけれども、1曲目は「ウイリアム・テル」序曲。……これを聴くとつい「俺たちひょうきん族」を思い出してしまう私ですが……生オケの迫力、素晴らしかったです。息子も隣でリズムを取ってました。

次が「2台のピアノのためのソナタ」。
もちろん「2小節で間違えるバージョン」付き。
こーゆー小技が、「のだめ」を知らない夫にはわからない。
ああ、なんて気の毒な。

3曲目、ヴァイオリン・ソナタ「春」。
原作では峰くんの、「かーっ!」という、「夏」のような「春」でしたが、コンサートでは非常に美しい「春」でした。大宮臨太郎という方がヴァイオリンを弾かれたのですが、ホントにこう、クリアーでしかも柔らかい、素晴らしい音色でしたね。ヴァイオリンってこんなきれいな音なんだぁ、と改めて実感。

しかしこの辺りから息子は中だるみ(笑)。
退屈になってきたらしくもぞもぞ。
周りにいた方、すいませんでした。

4曲目、「オーボエ協奏曲」。第1楽章だけでなく、最後まで通しで。

そして5曲目、「ラプソディー・イン・ブルー」!
予算の都合でピアニカを揃えられなかったそうですが(笑)、その代わり2台のピアノとオーケストラ。
いやぁ、血が騒ぎます(笑)。
もともとシンフォニックなジャズ、ビッグバンドジャズが大好きな私には、この生の迫力はたまりません。
人目がなければきっと踊り出していたことでしょう(爆)。

ここで第1部は終わりなのですが、休憩の前に特別サービス。
2台のピアノによる『ペトルーシュカ』。
これももちろん「今日の料理」バージョン!
ああ、楽しい。

曲と曲の間の茂木さんのお話も面白くて、クラシックコンサートがいつもこんなんやったら聴きやすいのになぁ、と思いました。音楽の才能もあってしゃべりもうまいなんて、天は二物を与えるものですよねぇ。

休憩後、第二部はいよいよお待ちかね、ベートーヴェンの「7番」!!!
これも全楽章、通しです。
この曲の時はスクリーンにマンガではなく、曲の解説が映っていました。素人にもわかりやすく、しかも感動的。
演奏もかっこよく、息子もちゃんと聴いていた。
ベートーヴェンはすごいっていうか、作曲家はみんなそうですけど、なんであんなたくさんの楽器の音を全部考えられるんでしょうね。実際に自分で全部演奏しながら、ってわけにいかないんだから、頭の中で組み立てるわけでしょう。
一体どーゆー脳味噌なんやろ。
音が聞こえてるんやろうねぇ、頭の中でちゃんと。「ここでホルン!」とか思うと鳴り響くんやろな。

アンコールでドヴォルザークの「チェコ組曲」からポルカ。
そしてアンダーソンの「プリンク・プランク・プルンク」。
ここではコントラバスを回すパフォーマンスも。

実に楽しい音楽会でした。

茂木さんが「今回はマンガが読みたくなる音楽会を目指す」とおっしゃっていましたが、息子、帰ってきて早速「のだめ」読んでます。
見事成功でしたよ、茂木さん(笑)。