やっと長尾“Gackt”景虎様の出番が増えてきた『風林火山』。こんな暑くてだるくて眠くて、すぐ“ちょい鬱”入っちゃうような夏は、Gacktパワーにすがるしかありません。

とはいえ。
前々回『天下への道』で家督を相続する時でも10分も出てました?
前回『裏切りの城』では、「一体いつ出てくるんだぁ」と待つこと40分。やっと最後の4分に景虎様が。
ああ、ファン道とは忍耐か。

でもこの間の4分はすごくかっこよかった。
これまでのシーンはかなり無理矢理な絵の作り方というか、演出過剰というか、なんかそこだけ違う物が挿入されているような感じだったけど、『裏切りの城』の最後の4分は勘助との対峙で、すっと自然なドラマになっていたと思う。

まぁ、そもそも大河ドラマに「自然なドラマ」があるのかという話はあるのだけど……。
歴史物好きで原則大河ドラマも毎年見るうちの父が、「面白くないので途中でやめた」と言っていた今回の『風林火山』。私はGacktさんが出ていなくても早送りせずにちゃんとお話を全部追いかけている。

全体として面白いか?と言われると、うーん。
「由布姫」以外のエピソードは、それなりに面白いとは思う。権謀術数、丁々発止のやりとり、というのは元々好きだし、真田の話とか、ずっと以前に助けた少女が今度は敵方で出てくるとか、平蔵とヒサの恋とか、脇で繰りひろげられるドラマはなかなか良い。

甘利と板垣、「両雄の死」の部分は「そこまでやるか!」というドラマチックさで、板垣の霊(?)が出てくるところはまるでファンタジー。
嫌いじゃないです。
晴信役の亀治郎さんの舞台っぽい「大芝居」も、宝塚フリークな私には普通やし(笑)。舞台役者さんは滑舌もいいし、セリフ回しもうまいし、何より色気というか「魅せ方」を心得ていると思う。

……話が逸れましたが。
Gacktさんです。
景虎です。

最後の4分、勘助の素性を疑いながら信じたふりをする景虎。「ふっ」と鼻で笑うような(?)表情が実に麗しい。思わずまた巻き戻して見ちゃったりなんかして。
しかもバックのあの龍の床絵が素晴らしいんだよなぁ。
もともと私はお寺の天井画の龍とか大好きで、あーゆーのを見てるとホントに飽きないんだけど、あの春日山城の龍がまたすごい! かっこいい!!!

その龍を背にして、「100挺じゃ!」とふっかける景虎様。
たまりませんわ。

次回『越後潜入』の出番は何分だろう。
ちょっとずつだと、よけいストレスが溜まる感じ……。