子どものお年玉は原則として貯金。
誕生祝いや入学祝いでもらったお金も一緒に預けているので、そろそろ定期預金にしてもいいかな、という額になってきた。

息子の口座は郵便貯金。
窓口に行くのは面倒なので、ATMで定期にしよう、と思ったのだが、「民営化以前の通帳では定期貯金・定額貯金への預け入れはできません」と注意書きが。

ああ、もう、小泉さんったら。

仕方がないので別の日に郵便局へ出直す。
ちゃんと印鑑&息子の保険証持参。
「振り込め詐欺」その他悪いことをする奴が多いせいで、最近はめんどくさい。
この間実家に帰った時、母親のケータイの機種変更をしたのだが、その時も「本人確認書類」を求められた。
母親は車の免許を持っていない。
保険証なんか持ち歩いてない。

「え〜、取りに帰るの〜〜〜?」

実はその時、散歩がてら20分歩いてケータイ屋さんに行ったので、断じて取りに帰る気にはならなかった。
それでなんとか「今回だけはまぁいいです」にしてもらったのだけど。

郵便局ではそうはいかない。
息子の保険証と自分の運転免許証を出して、手続き。
通帳が、「ゆうちょ銀行」のものになった。
今までの簡易保険や定額貯金等は政府保証のある「管理機構」とかいうのに引き継がれてて、これから新たに入る分は「ゆうちょ銀行」の管理になるのでどーのこーの。

だから「古い通帳」のままではダメで、「ゆうちょ銀行」の通帳に切り替えなければいけない。
別に、口座番号自体は変わってなかったが。

私の定額貯金も「満期後、自動では継続されないので手続きしてください」というような案内が来ていた。
ああ、めんどくさい。
それもこれも小泉さんのせいね。

郵便局は「ゆうちょ銀行」と「日本郵便」と「かんぽ生命」と「郵便局」というふうに組織が分かれたらしい。
窓口のおばさんやおじさんは変わっていないように見えるし、たぶんやることもそんなにも変わんないだろうな、と思う。

私がよく行く「郵便局」は内職の事務所の近くのちっちゃい所で、今回息子の貯金の手続きをしたのもそこ。
ちっちゃいとこの方が、窓口の人が親切で良い。
「定期貯金と定額貯金と、どっちがいいんですか?」と訊いたら、「うーん、正直どっちもどっちです」と丁寧に答えてくれた。
昔は郵便局といえば断然定額貯金だったんだけどなぁ。
今は普通貯金とも大差ないし。
サブプライムのせいで当分利上げもないだろう。
「利息で食ってく」なんてことは過去の夢物語、きっと金輪際起こらないに違いない。

ちっちゃい郵便局には、お年寄りがよく来る。
今回も3人ぐらいお年寄りが来ていた。
職員さんとは顔なじみらしく、「調子どう?」みたいな会話が交わされる。
「お年玉年賀はがきの抽選はどうなってるの?」とか。

ははは。

私も成人の日に「そーいえば年賀はがきの当選番号って出てた?」と言ったクチである。
昔は、1月15日の成人の日に抽選が行われていた。
今は成人の日がいつなのかわからなくなってしまったので、「15日に近い日曜日」とかかと思っていたが、今年の抽選日は27日である。

年賀はがきを18日まで発売していたから、「15日に抽選」というわけにはいかなかったのだろう。
でもこっちはそんな郵便局の都合なんか知ったこっちゃないから、15日ぐらいになると「あれ?当選発表あったっけ?」と思う。

「新聞、一生懸命探したのに載ってへんし、郵便局行ったらわかるやろとおもて来たんや」
と、おばあさんが言っていた。
こーゆー市井の声が「上の方」に届いて、来年の抽選日が元に戻ることを祈ります。

それにしても。

郵政って、なんで民営化しなきゃいけなかったんだろう。
「銀行」の部分が問題だったんだろうと思うけど、結局同じ窓口で手続きできて、存続して、そこに預けられていた資金が別の金融機関へ分配されるわけでもなく……。
フレンドリーで地域に根ざしたちっちゃい郵便局ほど統廃合されてしまうかもしれず、場所によっては郵便が届くのが遅くなり……。

どんないいことがあったんだっけ?と、定額貯金のおまけでもらった「ゆうちょ銀行」印のラップを見ながら思うのであった。