昨日、「冷凍食品をやめて手作りにするのか、中国産だけをやめるのか」と書いたら、早速NHKが、「お弁当を全部手作りにしたお母さん」と、「冷凍食品はやめられないが、国産にした」というお母さんを紹介していました。

「手作り派」のお母さんは、朝20分早く起きて、手作りにしたそうで、ミッキーマウス型にしたハンバーグを朝から焼いていて、すごいなぁと感動。
たった1週間で、冷凍室の中から出来合いの冷凍食品を一掃したらしい。

すいません、私はまだ、夫のお弁当に冷凍食品入れてます。
たまたま昨日今日は使いませんでしたが、週に3回ぐらいはお世話になってます。
「チン」するだけのお弁当のおかずのみならず、冷凍の里芋やいんげんやミックスベジタブルは必需品。正直、生の里芋を料理したことは一度もない。
どーもごめんなさいです。

ちなみに昨日の夕飯のメインだったカラスガレイも冷凍品で、原産国はドイツでした。
カラスガレイは煮付けにしてよく食べますが、これまでどこ産か気にしたことはありませんでした。

この餃子騒動を機に、「自分は何を食べているのか?」を意識するようになったとしたら、「災い転じて何とやら」かもしれません。
手作りが増えるのも、きっといいことでしょう。
冷凍食品メーカーにとってはたまったものじゃないでしょうが。

実際、世の中に溢れている色々なもののうちのほとんどは、「あったら便利で嬉しいが、なかったらないでなんとかなる」ものがほとんどでしょう。
「なくてもなんとかなる」物をみんな一生懸命売って、使って、経済が発展しているわけです。

最近、若い人が車を買わなくなって、自動車業界が困っているそうです。田舎では車がないとやっぱり不便ですが、都会では「なくても平気」でしょう。
二酸化炭素も排出しないし、ガソリンの値上げにびくびくすることもないし、田舎でも「車なしでなんとかなる」になった方がいいけど、そうすると自動車業界が困るので、なかなかそうはならないんだろうな。
万一トヨタなんか潰れたら、失業する人がどれだけ出るか……。その人達を雇用するために、また何か「なくてもいいが、あったら便利」なものを開発しなくてはならなくなる……。

ところで、昨日NHKに出ていたお母さん達は、NHKの番組モニターとかやってる人なのでしょうか。
「NHKはこーゆー人達をどこから見つけてきたんだ」ということが、実は本筋以上に気になったりはしました。
台所を全国ニュースで見せるなんて、私にはとてもそんな勇気はありません(笑)。

さらにところで、ニュースでは「赤福再開」で店に行列を作る人々の姿も報道されていました。
「赤福」も、「冷凍」でケチがついた口です。
こちらは別に、それで健康被害が出たわけではなく、「嘘をついた」ということが悪かっただけですが。
うちの夫などは、「そうか。これから赤福は買いだめして冷凍しておけばいいのか」と言ったぐらいです。
解凍されたものを、一度ぐらいは口にしたことがあったかもしれない。きっと味の違いなんかわからずに、「やっぱり赤福はおいしい」なんて言っていたのでしょう。

もちろん、「嘘をついただけ」と言っても、悪いことは悪いわけで、一回嘘をついたらそれを隠すためにまた別の嘘をつかなきゃならなかったり、「嘘」がエスカレートする可能性もあるので、まぁ「だけ」ってことはない。
でもみんな、「それはともかく赤福が食べたい」「早く再開してくれ」と思っていたのですね。あんなに並んでいるんだもの。みんな寛容です。

っていうか、あの人達はよそからわざわざ「赤福再開」のために伊勢まで来た人なんでしょうか。
地元の人だけであんなになっちゃったのかな。
たまたま伊勢参りに来てた人もいたでしょうけど。

もしわざわざ「赤福」のために伊勢まで行ったんだったらすごいよね。そこまでして……と思います。
一方で、「ちょっとでも安いものを買う」という食行動があって、一方で「赤福のために遠出する」がある。
バレンタインに一粒何百円もするチョコを買うとか。

赤福もチョコも嗜好品で、毎日買うものではない、お土産にしたり人に贈るものであったりはする、という違いはあるけど、どちらも「食べるもの」には違いない。
「たまのゼータク」のために、普段は特売の卵や牛乳しか買わない。そういう人々の行動のために鶏卵農家や酪農家は赤字を強いられる……。

なんだかな、と思いながら、今日もおやつを食べるに違いない私。「なくても死なないが、あったら嬉しい」
子どもなんか、「おやつが食べられないからご飯は少しでいい」と正直に言います(笑)。
もちろん、「そんなんあかん!」と怒ってはいるのですけどね……。