お友達のan-an様がblogで「3分の1問題」を取り上げてらっしゃった。

3分の1というのは「1÷3」ということである。
「1÷3」を小数で表現すると「0.3333……」。
ということは「3分の1」=「0.3333……」になる。
ここに1mの紐があって、3等分しようとすると、それぞれの長さは「0.3333……」mになるわけなんだけども、「0.3333……」mって、一体どこにハサミを入れればいいんだ?

3mの紐なら、「3分の1」は「1」mで、すぱっと3等分できる。
なのに1mの紐だと感覚的に3等分できないように思える。だって「0.3333……」でずうっと小数点以下が続いてしまうんだもの。

なんで?
なんかおかしいやん。

というお話。
こーゆーことを言われると、算数好きとしては考えずにはいられません。何かうまい説明方法はないものか?
もちろん、ただの「算数好き」ではなくてきちんと「理数系」のお勉強をした方には「ああ、それはね」という問題なのかもしれませんけれども。

ただの「算数好き」の私の結論としては、これは「小数に問題がある」んだと思う。
「小数」というのは普通10進数なので、3が出てくると困ってしまうのだ。「……」と続かざるを得なくなる。

1m=100センチというのも10進法。
紐が1mじゃなくて1フィートだったら、「3分の1」は「4インチ」ですぱっと割れてしまうんだよ。
1フィートは12インチだから。
でももちろん、「フィート」で答えようとすると「0.3333……」フィートになってしまうんだけど。

1時間の「3分の1」は20分。でも「0.3333……」時間。
1ダースの鉛筆の「3分の1」は4本。でも「0.3333……」ダース。
1個の丸いケーキを「3分の1」にするには、「120度」ずつの角度で切ればいいはずだけど、でも「0.3333……」個。

小数点以下の部分、というか「1」の下の単位が「10進法」じゃなくて「12進法」を採用しているのなら、「3分の1」だってすぱっと割れてしまうのだ。
というか、「3でも割り切れる」というメリットがあるからこそ、1フィートは12インチで1時間は60分で1周は360度と定義したんだと思うけど。

思うに。
「1÷3」の答えは「3分の1」というのが正しくて、小数の「0.3333……」というのは間違ってるんじゃないだろうか。
「1÷3=3分の1」というのはまぁ当たり前なんやけど(だってそもそも3分の1というのが1÷3の答えを表現するものなんだから)、でも「1/3」というのはある実際の数値を表しているもので、「1÷3」の答えは「1/3」という分数でしか正確には表せない。
小数という表現形式ではうまく表せないのだ。

「3分の1」に3をかければちゃんと1に戻るけど、「0.3333……」に3をかけても「0.999……」にしかならない。
だから「3分の1」と「0.3333……」はイコールではない。
イコールではないんだけど、小数で表そうとするとそうとしか書けないの、ごめんね、と(笑)。

rの音もlの音も日本語じゃ「ら行」でしか書けないのよ、私には区別して発音できないの、ごめんね、みたいな(爆)。

√3とかも、確か「1.732……」とずっと続いていってしまうし、円周率πも「3でもいい」と言われていたけど「3.14159……」とずっと続いていく。
スーパーコンピューターが何億桁まで計算した、とか自慢してるよね。
何億桁まであっても、ある円の円周って、無限にぐるぐる回ってるわけじゃない。直径×円周率が円周で、円周率が「ずうっと続いていく数字」と言われると、答えが出ないように思えるけど、現実の円の円周は「なんだかわからない桁まで続くもの」ではなくて、なんというか普通に、すっきりと存在している。

そりゃ、小数点以下がずーっと続いたって、現実には無視できるほど小さい、限りなく0に近い数字なわけで、「そんな何億桁も計算して何の意味があるんだ」と言いたくなるし、だからこそ「3でいい」ということにもなったんだと思うけど、「本当はもっとすっきりした数値のはずなんだけど小数では表現できないの」というもんなんではないかなぁ。
だから計算式では「π」で表現してね、という。

小数という表現形式の限界。

分数でも表現できないのが「無理数」で√5や円周率は無理数だ、と今新解さんを引いたら出ていた。
「分数でも」というか、「整数の比では表せない」ということだそうだ。

分数という表現形式の限界。

「π」を数字で表現する時にはだから、分数より小数の方が適しているわけね。たとえ「3.14159……」と何億桁と続くのが気持ち悪くても。

表現できないからと言って「もの」が存在しないわけではない。その「数値」は存在するはずだが、しかしそれをうまく表現するすべがまだ発明されていない……。

……うーん、私に考えられるのはこの程度です。
これじゃまだまだ納得できませんかね、an-an様。