ドストエフスキーが切れたので(既に中毒患者)、さっきひとっ走り書店に行って『地下室の手記』を買ってきたのだが。

ついうっかり別の本を見つけて買ってしまった。
ハヤカワ文庫の「新しい太陽の書」の1巻『拷問者の影』と、2巻目の『調停者の鉤爪』
実は昔、買ったことのある本なのだ。
学生の頃に一度、1巻目を買ったのだった。
もしかしたら3巻目も買ったかもしれない。

なんで1の次が3かというと、2巻目がどこにも売っていなかったのである。とりあえず本屋で見つけた1と3を買って、2巻目は注文すればいいや、と思って注文したら(もちろんネットではなく書店に注文したのである。もう20年も前の話だから)、「絶版です」と言われて手に入らなかった。
従って、1巻目だけ読んで、続きはわからないまんま。
図書館で探せばあったのかもしれない。
でも結局読まなかった。
1巻と、たぶん3巻も、もう処分してしまった。

そうしたら。
いきなり新装版が発売になっていたのだ。
えええええええーーーーーーっ、そんなーーーーーーーっ。

正直、昔1巻目だけ読んで、「すごく面白かった」という記憶はない。「なんかよくわかんない」だったような気がする。でもだからこそ、もういっぺん挑戦してみたい気もするのだな。『カラマーゾフ』だって『悪霊』だって、今読んだら面白かったんだし、これも全4巻通して読めば面白いのかもしれない。
ネビュラ賞受賞作だし。

解説を読み、しばし逡巡したあげく、レジに持って行ってしまった。
『地下室の手記』と3冊で2,182円だったか。
がーっ、もう、最近の文庫高すぎ!
『地下室の手記』は古典新訳文庫もあったけど、新潮の方がちょっとでも安いかと思って(江川さん訳でもあったし)新潮にしたのに、2000円か……。

まだ、ドストエフスキーは色々買おうと思ってるんです。
橋本さんの『いちばんさいしょの算数2』がもうすぐ出るので、一緒に『白痴』を注文しようと思ってるの。

いつ読むんですか、あなた。

お金はどうするの?
置き場所は!?

……原則、本は「買って読みたい」人間で、「読み終わってもなるべく手元に置いておきたい」。
だから、古典新訳文庫で買い直したのに、昔買った新潮版の『カラマーゾフ』や岩波版の『赤と黒』も捨てる気になれない……。
ああ、どうしたらいいのだ。

な〜んて、苦悩しているように見えて実はもちろん「わーい、本が増えた♪」と喜んでいる私。
本を衝動買いしてしまう自分が愛しくてならない(笑)。

本を読まずして何の人生か。
私は本を読むために生まれてきたのですわ。