とうとうというか、やっとというか、私のところにも「ねんきん特別便」が

キタァーーーーーーーーっ!!!!!

あはは、すいません。ちょっとやってみたかったんです。

「ねんきん特別便」って、なんで「ねんきん」のところがひらがななんでしょうね。ちょっとでも優しい雰囲気を出したかったんでしょうか。

中のリーフレットは必ずしもわかりやすくないけど、「精一杯下手に出てます」という感じはうかがえる(笑)。

ちゃんと「標準報酬月額について」っていうのも書いてあるし。

きっとあの問題が発覚してから印刷しなおしたんだろうなぁ。

大変だなぁ。

すごいお金だよね。

加入者全員(ということはつまり成人全員ということだと思うけど)にいちいちこのお手紙を送って、回答をいちいち照合して。

職員の残業代とか、この「年金記録の照合」にどれだけの税金が使われているんだろう。

最初に「あ~あ、めんどくせ~」と思ってテキトーにやると、結局もっとめんどーなことになるんだよな。


この「宙に浮いた年金記録」問題が発生した原因ってそもそも何だったのか、もう忘れかけてたけど、これも『最後の「ああでもなくこうでもなく」』でおさらいができた。

年金記録をコンピュータ化する時に、「あ~あ、めんどくせ~」で名前の読み方を確認せずにテキトーに入力した結果、1個人の記録を統合することができなくなってしまったのだ。

一人の人間が国民年金と厚生年金の間を行ったり来たりすることはよくあることで、国民年金と厚生年金とでは別々の管理番号が付けられるものだから、一人の人間に対して年金の記録が複数できる。

それで、平成9年に「基礎年金番号」というものが発行されて、その「一つの管理番号」で、複数の記録を統合して管理しましょう、ということになった。

たぶん、「記録のコンピュータ化」もその「基礎年金番号」導入と同時に行われたんじゃないかと思うんだけど(違うかもしれない)。

何せ一人の人がいっぱい記録を持っているんだから、コンピュータに入力するデータは成人国民の何倍の件数にもなる。

それで、いちいち名前の読み方なんか確かめずに、入力者が好きなように入れたらしい。

「池上幸子」さんだったら、「イケガミサチコ」さんと入力する人と、「イケガミユキコ」さんと入力する人と、「イケウエサチコ」さんと入力する人と「イケウエユキコ」さんと入力する人がいて、同一人物のデータなのかどうかがわからなくなってしまった。(そして本当は「イケノウエサキコ」さんだったということもありうる)

まぁ、そもそも元の手書き台帳が漢字だけで読み仮名がふってないっていうのもどうかと思うけど、昔は読み方なんかどうでもよかったのかな。漢字が合ってれば郵便物は届くし。

うちの父方のじー様なんて、「賢」と書いて「かたし」って読むんだけど、きっと「ケン」というデータにされちゃってるだろう(もっとも、じー様はずっと昔に亡くなってしまっているが)。

そのじー様がつけたうちの弟の名前は「謹」。気の毒に、子どもの頃から正しく読まれたことがない。もちろん「キン」ではありません。

ことほどさように日本人の名前は難しいのに、「いいよ、テキトー」でと言ってしまった責任者は一体誰だったんでしょうね。

当時の職員とか大臣とかは、なんか責任を問われているんでしたっけ?


ところで私の年金記録には、幸い「もれ」や「まちがい」はなかった。

でも「名前」が間違ってた。

「読み仮名」じゃなくて、「漢字」の方が。

私の本名の、姓じゃなくて名前の方の漢字は、普段あまりお目にかからない、いわゆる「旧字体」なのだ。

そんで、「ねんきん特別便」に印刷されてる漢字は「新字体」なのだった。

私は小学校の頃、自分の名前を「新字体」の方で書いていた。

親がそう教えていたのだ。

だから、中学に入るぐらいになって、学校の先生に「なんか住民票の漢字と違うみたいだけど」と言われて、初めて親に「ああ、そうなのよ~。ほんとは違うんだけど、こっちのが書きやすいでしょ。だからこっちを使ってたの」と真実を話された。

なので、別に「新字体」で書いてあっても「完全な間違い」とは思えないんだけど、でも戸籍上は「旧字体」なんだな。

戸籍上は「斎藤」だけど、普段は「斉藤」ですましていた、と思ってください。

それで今回「ねんきん特別便」も「斉藤」の方で来たと。

この場合、やっぱり訂正してもらっとかないと、将来年金を受け取る時に、「戸籍と違います!本人確認ができないので受け取れません」とか言われちゃうんだろうか。

身分証には「斎藤」って書いてあるんだもんな。

念のため年金手帳を引っ張り出してきたら、結婚する前の、「印刷してある名前」はちゃんと「斎藤」で、結婚して名字が変わって手書き訂正されてるのも「斎藤」。(あくまで例としてしゃべっているので、私は「斎藤」という名ではありません。念のため)

しかし「基礎年金番号通知書」に印刷されているのは「斉藤」だった。

この通知書は、平成8年に届いているはずで、その通知書にも「住所氏名に誤りがあれば申し出て下さい」と書いてあるのだが、私は「あ~あ、めんどくせ~」でほったらかしていたらしい。

めんどくさがって後回しにすると、後で倍返しになるのだよな。

「ねんきん特別便」はあくまで「年金記録」の「もれ」や「間違い」を確認するものなので、住所氏名等の誤りを訂正する欄はない。

住所氏名等に誤りがあった場合は、勤務先か市役所で手続きしてね、と書いてある。

やっぱり訂正しといた方がいいんだろうな。

後で3倍返しとかになるとイヤだし。

まぁ、私らの世代はたとえ記録がきっちりしててももらえるかどうか怪しい気はするんだけどね……。