なわけで。

美輪サマの『SONGS』第一夜です。

こないだジュリーの時にもうるうるしていた私ですが、今回も『ヨイトマケの唄』でぼろぼろ泣いていた……。ははははは。感激しぃなのね、要するに。

でもあれはすごい唄だよ、やっぱり。

あれを美輪さんのお芝居でやられると、泣いちゃってもしかたない。

うん、「歌」というより「お芝居」だよね。

『ヨイトマケ』だけじゃなく、『砂漠の青春』も『花』も、それだけで一つのお芝居だった。

私は宝塚歌劇が好きで、Gacktさんが好きで、聖飢魔Ⅱが好きで、そもそも「音楽」というのは「物語」であると思っている人間なので、美輪さんのステージを見て、「“聴かせる”というのはやっぱりこーゆーことだ」と嬉しくなってしまった。

「くどい」と思う人もいるでしょうけれど。

こんなに思い入れたっぷりにやられたら疲れるとか。

まぁ、このへんは好き嫌いがあるんだろうな。

私は演劇的な歌が大好き。

「さりげない」というのは性に合いません(笑)。


「同じ歌でも、解釈によって変わる」と美輪さんがおっしゃっていた。

『黒蜥蜴』についても、「私が演じるとうまくいくのは、解釈の違いなのよ」とおっしゃってらして、歌でも演劇でも、「解釈して、それを表現する」ってことが肝心なんだと思う。

一つの歌の中でも、メリハリというか抑揚というか、声の使い方さえも変えるような。


今回、昔の写真とか映像もたくさん出てきたけど……これがまた目の保養。

タイムスリップして当時の『銀巴里』に行きたいものだ、とせつに思う。

神武以来の美少年を生で見たかったな、と。

でも昔も今も美輪さんが「美しい」のは、やっぱり姿形だけではなくって、中身が美しくて一本芯が通ってるからだろう。

昔、初めて『ヨイトマケ』を聞いた時に、「なんでこんな美貌の人が、♪エ~ンヤコラ♪と歌わなくちゃいけないんだろう」とびっくりしたんだけど、レースの衣装でシャンソンを歌っていたデビュー当時でも、ただ蝶よ花よともてはやされるだけでない、そーゆー上っ面の華やかさだけでない「芯」を持っていたんだろう。だからこそ、あのように美しく存在していられたんだろうな、と今は思う。

そしてそーゆー人は、73歳になっても美しい。


来週はシャンソン♪

見逃せません。


【関連アーカイブ】

 ・『黒蜥蜴』あれこれ