2012年4月4日水曜日

雪組公演『ドン・カルロス』観てきました♪

列島にスプリングストームが吹き荒れた4月3日、宝塚大劇場に行ってきました。ええ、大変でしたよ。行きはよいよい帰りは怖い。公演終わって出て来た2時過ぎ、もろに嵐のピーク。たたきつけるような雨が斜めに降り、大劇場の門の付近はすっかり池のよう、宝塚駅までの道はまるで急流すべり、駐車場の入り口のスロープは滝そのもの。ほんの5分程度の距離ですが、傘さしてても当然濡れまくり。

でも降ってくる雨以上に足元が大変でした。滝のところとかどう渡れと。

ショートブーツに防水スプレーしこたま振りかけていたおかげで「中までドボドボ」なんてことにはならなかったものの、ものすごく遠い5分でした。

もちろん駅に着けば電車も止まってる。

ちょうど「風速が規制以下になったので順次発車します」というところだったので、それならばと快速電車に座って発車を待ったのが運のツキ。5分ほどして「中山寺~川西池田間の線路に倒木があるとの情報。安全確認中」とアナウンス。

これ聞いてすぐ動けばよかったんだよね。そんなのすぐ復旧するわけないんだから。でも「安全を確認しだい発車します」とか言ってるし、様子を見てしまった。

結局20分くらいしても動きそうになかったので阪急電車に乗り換え、何事もなく無事大阪へ……。最初から阪急にすれば良かった。

その後JR宝塚線は完全に止まって振り替え輸送になったらしく、JRも私ももうちょっと早く「これはもう無理」と判断すべきでしたねぇ。

大阪から滋賀へ向かう電車も当然ダイヤ乱れまくり、新快速が運転とりやめになって快速しか走っていなかったので、ここでもだいぶタイムロス。まぁ車中に何時間も閉じ込められていた方々もいらっしゃいますし、予定より1時間20分程度遅れただけで帰宅できたのは不幸中の幸いと思わねばなりません。

しかし我ながら毎度前置きが長いですな、はは。

嵐による帰宅困難のおかげですっかり舞台の印象が薄まってしまっているのですが、まずはお芝居『ドン・カルロス』。

うーん。

退屈でした。

何だろう、せっかく「スペイン」なのに、話があまり情熱的じゃないっちゅうか、フラメンコも闘牛も出てこなくてのんびり牧歌的。

「スペイン=情熱的、フラメンコ、闘牛」という発想が短絡的にすぎるのはわかってます。でもそれを差し引いても、なんか、盛り上がりに欠ける…。

オペラ『ドン・カルロ』もシラーの戯曲も全然知らないので何の比較もできませんが、今回の宝塚作品はずいぶん大胆に改変されているらしい。改変して「家族」の物語、「希望」の物語にした……とプログラムの木村先生のあいさつにも書かれています。

時は16世紀スペイン、カルロスはスペイン王フェリペ2世の息子。たった一人の世継ぎ。生母マリア・マヌエラは彼を生むと同時に亡くなっており、フランスから嫁いできた現王妃イサベルはもともとカルロスの婚約者だった。

カルロスとイサベルは1歳しか年が離れておらず、「40過ぎた国王よりカルロス様との方がお似合い」などというセリフが劇中に出てくる。

40過ぎで年寄り扱いされるのも気の毒っちゃ気の毒だけど、しかし若くでカルロスをもうけたのねぇ。史実的にはカルロスは1545年生まれ、フェリペ2世は1527年生まれだから、カルロスは18歳の時の子どもなのか……。

王妃イサベルと息子カルロスの不倫を疑って悲劇の結末へ持って行こうとするフェリペ2世、見てて「こいつバカすぎるだろー」って思ってしまったのだけど、18歳で愛しい妻を亡くし、息子のカルロスとも6~7歳になるまで会ったことがなく、「太陽の沈まぬ国」を維持するため政略結婚しなくちゃならない若者の「屈折感」と考えればまぁ、わからないこともない。

でもなぁ。やっぱバカだよなぁ。最初の妻の思い出を引きずってイサベラには冷たく当たってるくせに、イサベラとカルロスができてると聞くと嫉妬するとか何。

「国家」としてスキャンダルなのはわかるけど、自分の妻と息子なのに自分では対峙しないでこそこそ人にスパイさせるとか、なんかなー。

「妻と息子であればこそどう関わったらいいかわからない。結果、すれ違う」は現代にも通じるだろうテーマで、だからこそ木村先生も「それはきっと家族の。当たり前のようにあって、実ははかないもの。得られないように思われて、そこにあるもの」とあいさつ文に書かれているのだろうけど。

でもなんか、冗長なんだわ。退屈なんだわ。

カルロスはいい子ちゃんすぎるし、スパイ役を引き受けるポーザ侯爵も「宗教弾圧に苦しむネーデルラントの民を救うため」やむなくカルロスを裏切るだけで、真の悪党ではない。

イサベラも冷たくされながらフェリペ2世を深く愛してるし、その女官でカルロスの幼なじみ=つまりヒロインのレオノールも当然いい子だし、16世紀スペインという華麗な背景を持ちながら衣装以外にそれを楽しめるところがない。

「家族のすれ違いと再生」を宝塚の、しかも大劇場でやってもなぁ……。

ネーデルラントの宗教弾圧、異端審問というのもいまいちピンと来ない。異端審問長官の奏乃はるとさんの演技はなかなか素敵だったけど。顔も薄緑色で、ヤバい感じがよく出てた。

最後ハッピーエンドでカルロスは愛する幼なじみレオノールと旅立つけど、でもやっぱりカルロスは王子である以上どっかのお姫様嫁にもらうしかなくて、レオノールは一生愛人だよね、とか。

オペラでは「幼なじみの婚約者が父の妃になってしまい」という筋だそうで、やっぱりその方がドラマティックに仕上がりそう。ヒロインなのにずっと粗末な女官服着てる舞羽さん可哀想だし。

舞羽さんってちょっと紫ともちゃんを連想させる感じ。もうちょっと歌がうまいといいのにね。

で。

ショー『Shining Rhythm』。こちらは楽しかったです。やっぱり中村一徳先生のショーはいい。音楽の趣味が合う。群舞が多いとこ、変にストーリーをつけずダンスと音楽の妙で魅せるストレートなレビュー、ってとこ。

第2章のビートの効いたビッグバンドジャズ、特に良かったわぁ、音楽最高♪ 「I Got Rhythm」だったのかな。絶対知ってる曲だったけど、タイトルと中身が一致しないのよ、私…。

第3章アンダルシアは「スペインなのに…」というお芝居での欲求不満を癒してくれたし、ラテンの中詰めは盛り上がる。「光と影」のところは音楽が録音なのが残念だったけど、テンポの速いシンセな音でスピーディなダンス、なのに雰囲気はクラシカルというのが面白かった。

男役黒燕尾の大階段は「パダン・パダン」。最初わかんなかった…。すごい面白いアレンジだった。桂ちゃんの黒エロい感じもすごい良かったし。

桂ちゃんって顔可愛いけど実はすごい色気あるから、お芝居でももっとその魅力を生かせるような、ダークな役を当てるべきだよね。すごい悪い奴見たいよ。女だけでなく男もたらしこむ悪党。

宝塚にふさわしくない?

そこをうまく処理するのが座付き作者の腕の見せ所じゃないですかぁ。

桂ちゃん、歌唱力もさらに上がってるし。

未涼さんの歌も多かったけど、やっぱり桂ちゃんの歌の方がいい。好き。

カルロスの叔母フアナ役の涼花リサさん、なかなか良かったのに退団されるのね。もったいない。

長く雪組組長を務めたナガさん(飛鳥裕)もついに専科へ異動ということで。

さびしいな。

初めて雪組公演を見た20数年前から、ずうっと雪組にいらしたのに。生粋の雪組っ子でいらしたよねぇ。

あ、そうだ。

久しぶりに平日公演を見たのですが、やっぱりだいぶ、空いてました。あんな天気だったのでやむなく観劇を中止した、せざるを得なかった方もいたとは思いますが、1階S席の後ろはスカスカ、1階A席も半分埋まってるかな、ぐらい。不思議と一番高いSS席は詰まってるんだよね。2階の様子は見てないけど。

明日(4月5日)の公演も「当日券多数ご用意しております!」になってる…。平日はやっぱり厳しいのね。

東京はキリヤンのサヨナラだからか、平日でも全然チケット残ってない。『エドワード8世』は面白かったしな。

さて、次はどの公演を見に行くかなぁ。桂ちゃん、次は梅田芸術劇場で『フットルース』か。だからそんな青春爽やか系はいいんだって。もっと黒いエロい桂ちゃんが見たいと言っておろうがっ!

『ロミオとジュリエット』もどーでもいいと思ってたけど、明日海ちゃんがロミオの日もあるのか。それなら見たい。

No Takaraduka, No Life 知ってるスターさんがいなくなって、昔ほどの情熱はなくなってしまったけど、でも、やっぱり、卒業してしまうのは寂しいんだよね。

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