スマホだとシャッフルプレイonlyになってしまいますが、好きな曲だけを集めてどれがかかってもOKなラインナップにしているので無問題です。
そりゃあ時には「この曲が聴きたいんじゃー!」ということもありますが、タダなんだから仕方ありません。ピンポイントで聞きたい曲は素直に買いましょう。
2か月ほどSpotifyを使ってみて、「音楽の聴き方」についてちょっと考えたのでだらだら書きます。
【Spotifyって「アプリ」なのか】
Twitterで「Spotify」という言葉を検索すると色んな人の「Now Playing」が出てきて、「あ、こんな曲もあるんだ」と発見できたりします。
で、時折「Spotifyってアプリ落としてみた!使える!」みたいなつぶやきがあるんですね。「無料で音楽が聞けるアプリ!最高!」みたいな。
ああ、そういう感覚なのか、とおばさんは思うわけです。
私にとってSpotifyはストリーミングサービスで、アプリはそのサービスをAndroidで使うためのもの。あくまで窓口というか末端というか、「=(イコール)」じゃない。
【音楽を聞くアプリ=ネット上の音楽を聞くアプリ】
「そーゆー感覚なんだな」と思ったのには前段があって、Spotifyを使い始めた頃に「スマホ端末内にある音楽を聞くためのシンプルな再生アプリ」を探していて、
“このアプリはネット上の音楽を聞くためのものではありません。端末内に保存された音楽データを再生するためのものです”
って感じの注意書きを見たのです。
もはや「音楽アプリ」というのは「そーゆーもの」になっているのか、とびっくりしました。なるほどSpotifyも「タダで音楽が聴けるアプリ」と思われるわけだなぁ。
実際Spotify自身が音楽の合間に流す広告の中で「Spotifyは世界中の音楽が聴けるアプリ♪」とか言っていて、「ネット上の音楽をタダでダウンロードして聞くアプリ」を探していてたまたま「Spotifyアプリ」を落としてみた、っていう層にはそーゆー自己紹介をした方が訴求するんでしょうね。
「Spotifyには無料プランとPremiumプランが云々」という広告もしょっちゅう流れて、「そんなことしつこく言われなくても知ってるよ」「知ってて頑張ってタダで使ってんだよ」と思ってたんだけど、ストリーミングサービス全体のことを知らずに「タダで音楽が聴けるアプリ」とだけ思ってるユーザーには、広告で色々説明しなきゃいけないんだな、と。
【もはやCDでは聞かないもんな】
さてそれで。
私が最近やたらにSpotifyで聴いてるのは島谷ひとみちゃんのベストなんだけど、わざわざSpotifyで聞かなくても、彼女の音源、けっこう持ってるんです。MDとかCDとかで。
でもデータとして取り込んでないからこの5年ぐらいまったく聞いてなかった。
そーゆーCDはいっぱいある。
山ほどある。
カセットテープやMDが不良資産化しているのはもちろんのこと、CDも「CDのまま」ではほぼ聞かなくなって無駄に場所だけ取ってる。新しく購入する音楽は全部データ。GACKTさん以外でわざわざCDパッケージを買うことはまずない。
CDレンタルさえ利用しなくなった。
借りるのと返すのと、いちいち2回行かなきゃならないのが超めんどくさい。そんな手間をかけてまで聞きたいアーティストなんていないもの。GACKTさんは買うし、一部アニソンでどうしても聞きたいものはやっぱり買うし、ジャズやクラシックといった作業用BGMはネットラジオが充実しているし。
で、Spotifyを使い始めて、「CDやMDやカセットテープで音源は持ってるけどデータになってないから聞いていなかった」PSY・Sや米米CLUBやバービーボーイズ、島谷ひとみちゃんを聞いて、なんというかその良さを再認識しています。
わざわざ自分でデータに取り込んでまでは聞かないけど、「聞かせてくれるんなら聞くよ」っていうか。
こういう「我が青春のメロディー」的はものはたまに無性に聞きたくなるけどずっとそればっかり聞いてるわけでもないし、音源持ってるからっていちいち全部データにしてスマホやPCに入れておくのは手間的にもメモリ容量的にも大変な話で。
GooglePlayMusicのロッカー機能使えば端末の容量は気にしなくていいけど、データ化してupする手間はやっぱり発生する。
なので。
「業者さんが全部クラウドにupしててくれるの楽だな」
と、思うわけです。
もちろん自分が持ってる音源、聞きたい音源全部がupされてるわけではないので、今は手持ちの音源とSpotifyとで使い分けてるけど、そのうちめんどくさくなって「ないものは聞かなくてもいーや」になってしまうのかも。
【別にGACKTさんをSpotifyで聞く必要はないんだけど】
GACKTさんの音源に関してはほぼ全部持ってるし、おおむねスマホにも入れてあるし、わざわざ広告の入るSpotify無料プランで聞く必要は全然ないんだけど。
聖飢魔Ⅱや島谷ひとみちゃんと同じプレイリストに入れて聞いてます。
スマホ内の手持ちの音源だけだとそれができない。
『BEST OF BEST』が入ってるし、けっこうSpotifyだけでも聞けちゃうところがまた。
それになんか、SpotifyのGACKTさんリスナーが少なかったりしたら寂しいじゃないですか。人気ないみたいで。
無料プランで聞いていても「再生回数」の足しにはなって、アーティストに支払われる金額換算の足しに……なってるはずだよね? 無料の分、広告聞いてるんだし。
CDパッケージを買って、それを聞かずにわざわざSpotifyで聞くのってある意味二重課金しているわけで、もしかしてそれファンとしてすごく偉いんじゃないの?と思ったり。
【音楽の貸し借りができなくなったこと】
と、ここまでのお話は全部「前振り」で、ここからがたぶん本題。
音楽が「データ」になって一番変わったことは、「人に貸せなくなった」ことだと思う。これは電子書籍でもおんなじだけど、本やマンガの「貸し借り」ができないって、子どもや若い人にとっては大変なことだと思う。
可処分所得の少ない子どもにとって、マンガ雑誌や好きな音楽を全部自前で購入するのはとても無理なことで、「『なかよし』貸してあげるから『りぼん』見せて」みたいな雑誌の分担とか、コミックスの貸し借りは私の時代には当たり前だった。(今もあるんだろうか? うちの子はひたすら私のマンガを読んでて、友だちから借りてくることはなかったけど)
音楽も、小学生の時はひたすらラジオを録音して、中学生になるとレンタルレコードをダビングして、ごくたまにレコード買って、友だちがダビングしたやつをさらにダビングとか、まぁ、アーティストにとっては「儲からない」形態だったでしょうが、「友だち同士でやりくり」して、自分のお金だけでは無理な量のマンガや音楽に触れていた。
配信で買った音楽データも、CDに焼くとかUSBにコピーするとか、友だちに渡すことができないわけじゃないけど、まぁ、そんなことするよりYouTubeとかで聞いた方が早いよね。
鶏が先か玉子が先か、みたいな話にもなるけど、「自分で買ったものしか聞けない」だったらものすごく狭い範囲のものしか聞けないわけで、「音楽アプリ=ネット上の音楽をタダで聞けるアプリ」になるのもしょーがない部分があるんじゃないかと。
うちの子はニコ動で音楽を聞いてるけど、それって私がラジオで音楽聞いてたのと同じ感覚なんだろうと思う。ラジオと違って好きな曲だけを聞けるけど、私だって「ラジオから録音したお気に入りだけをカセットテープで聞く」をやっていて、まぁ、言うたら「タダで」聞いていた。
著作権やアーティストの収入という点で、合法なラジオと違法なアップデータは違うけども、本でもマンガでも音楽でも、そもそもタダで色々触れられる機会がなければ「自分でお金を出してでも読みたい・聞きたい」段階に行かないんじゃないかと思う。
なので、Spotifyに無料プランがあるのは素晴らしいな、と思うんですが別にSpotifyの回し者ではありません。
半年後にも使ってるかどうかわからないけど、とりあえずPSY・Sや島谷ひとみちゃん聞きたくなったら手もとの音源ではなくSpotifyにアクセスするだろうなぁ。かと言って手もとの音源をばっさり捨てられないのが私ではあるが……。
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AppleMusicを試した時にかなり同じようなことを考えていたんですが、「全部にお金をかけられない」以上、無料でそこそこ聞ける「入り口」があるのは重要だと思うし、Spotifyのプレイリストシェア機能は「お気に入りの音楽をカセットテープに入れて友だちにあげる」「音源を貸し借りする」というのの代替なのだろうと。
※決してSpotifyの回し者では(笑)。
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