『パラドクスwithポッピー』と一緒に借りてきました。坂本監督ということもあり、映画館で見たかったなぁ、と思っていた作品でしたが……うん、まぁ、家で見るのでちょうどいいかな。メイキングもついてるし。

ハミィがキュウレンジャーを裏切って、ハミィの味方をするかどうかでキュウレンジャー達が分裂してしまう――というあらすじは予告でさんざん見せられていたけど、「ハミィちゃん、なんか人質でも取られてるんでしょ?」は容易に想像できるわけで。

ストーリー的には「なんてことない話」だったけど、すでにキュウレンメンバーが懐かしいし、エスケイプ姐さんが出てくるだけでアガる!!

と、その前に。

お話はスペーススクワッド側から始まります。宇宙刑事たちの方。宇宙忍デモストを捕まえたぞ!と思ったら逃げられる。それも時空を超えて別の宇宙へ。追いかけて一緒に吸い込まれるシャイダー。

「もう一つの宇宙? つまりあいつらがいる。来たコレ、よっしゃラッキー!」と盛り上がるギャバン。

そういえばキュウレンジャー本編でギャバン登場してたんだっけ……。全然覚えてない。
ともあれジライヤがさっさと時空を超える術を体得してギャバンもキュウレンジャーの宇宙の方に行くんだけど、もしも宇宙が二つあるなら三つも四つもあっていいわけで、「来たコレ」にならない可能性めっちゃあるよね。

うっかりディケイドの世界とかに足を踏み入れてしまう可能性も。

デモストがたまたまキュウレンジャー宇宙に行っちゃうのはまだしも、ちゃんとその、デモストが行った宇宙に時空を繋げられるジライヤすごい。

すごいのにあんまり見せ場がないジライヤ……気の毒だ(^^;)

一方キュウレン宇宙の方ではデモストの策略で開発中のネオキュータマをハミィが盗み出し、そのネオキュータマの力によって蘇る、メレ、腑破十臓、バスコ、そしてエスケイプ姐さん!

メレはゲキレンジャー、十臓はシンケンジャー、バスコはゴーカイジャー、エスケイプ姐さんはゴーバスターズのキャラですね。ゲキレン、シンケンは見てなかったので元々の立ち位置とか性格付けとかわからないんだけど、今回メレさんはとってもいい役だった。

「未練を残して死んでいった強者(つわもの)たち、その未練を晴らせ!」とバスコ達をけしかけるデモスト。でもメレは「リオ様のいない現世に何の意味があろうか」と、最初は戦おうとしない。改めてデモストに術をかけられ、キュウレンジャーとの戦いに赴くものの、途中で「愛」という言葉を聞いて自分自身を取り戻し、悩めるハミィちゃんを導いていく。

いやぁ、ほんといい役だなぁ。
「カメレオン拳の使い手」という設定が「カメレオングリーン=ハミィちゃん」と共通項ということで今回の登場となったようですが、ゲキレンジャー見たくなりました。

で、現在宇宙連邦の大統領になっているツルギやラプター、スティンガーさん達は「ともかくもハミィを捕まえなくては」派になり、ラッキーや小太郎、スパーダ達は「ハミィが俺たちを裏切るわけない!」として、ツルギ達と対立します。

ツルギの側近としてキョウリュウグレーと仮面ライダーウィザードの倫子ちゃんが出ていて、「これキョウリュウグレーが怪しい感じ?」と思っていたら……。

ツルギは初代大統領にして二代目(現)大統領、ハミィちゃん騒動のさなか「大統領を辞任する!」と言って、その後「また就任すればいいさ。すなわち三代目大統領も俺様だ!」となるんだけど、この宇宙、他に大統領になれそうな人いないの?(笑)。

テレビ本編から4年が経った世界という設定で、ガルは結婚してなんと子どもまで! でも小太郎くんは4年もお兄さんになったようには見えず(仕方ない(^^;))、相変わらず可愛かった。アクションもがんばってたわ~。

キュウレンジャー、そもそもの人数が多い上にギャバンやシャイダー、バスコ達までいて、よくまぁきちんとそれぞれに見せ場を作れるよなぁ、と感心。たった1時間ちょっとの尺なのにちゃんとそれぞれのキャラクターが生きてるし、小太郎くんがスティンガーのことを兄貴呼びしたり、テレビ本編でのあれこれも懐かしく思い出されて、お祭り映画として楽しめました。

シャイダー役がオーズの伊達さん(岩永さん)で、非常にチャラい感じなのがまた。くすぐったいぐらいチャラい! でもそれが事件の鍵を解くヒントにもなり、メレを正気にもさせるわけで。

チャラくても伊達さん格好いいのよねー。好き(爆)。

ギャバンの佑磨くんは見るたびムチムチになってる気が……。あのキャラクターをてらいなくバーンと演じちゃえるのいつもながらすごい。メイキングでも楽しそうだった。「あのセリフは佑磨くん自ら提案してたのか!」と、その意気込みに感服。

スパーダとエスケイプ姐さんとのアクションがいかにも坂本組な感じで見応えありました。はぁ、ほんとエスケイプ姐さんが「こっちがゴクでこっちがマゴク、そして私はエスケイプ」と言ってくれるだけで見た甲斐がある♪
(スパーダ、エスケイプ姐さんから「あの黄色いシェフ、あんまりいいものじゃなかった」と言われてた(^^;) なんてこった)

デモストが倒され、束の間の復活を遂げた彼らもまた消えていくけど、「楽しかったよ」と言って消えるバスコ、「あなた達、いいものだったわよ」と言うエスケイプ姐さん、十臓はええっと、「強きものにはまたいずれ」とかなんとかそんなこと言ってたっけ?(やはり本編を知らないキャラは頭に入りにくい)

みんなデモストの思惑とは関係なく自分の楽しみのために戦って、それが「かりそめの時間」だということもちゃんと承知してる感じで、格好いいよね。

メレに至っては「私は私の一生をまっとうした、リオ様とともに。この世に未練などない!」とハミィちゃんを助けて消えていく。
「あんたに礼なんか言われても、嬉しくないんだからね」……言いながらハミィちゃんをハグ。

惚れてまうやろぉぉぉぉぉ!

マジでめっちゃゲキレンジャー見たいわ。なんでPrime対象じゃないの(まぁおかげでうっかり12月を棒に振らなくて済むけど)。



最後にいかにも「お祭り作品」らしく、ショウ・ロンポー役神谷さんとチャンプ役大塚さんが顔出し出演。うぷぷ。
さらにラプター役M・A・Oさんがゴーカイイエロー・ルカとして登場し、ラプターと対峙! これはズルい。いいぞ、もっとやれ(笑)。

スペーススクワッド側の続編があるっぽいシーンで終わったけど……まだ作り続けられるのかな、佑磨ギャバンに岩永シャイダー。

次にスカウトすべき人材について
シャイダー「なんかあてがあるのか?」
ギャバン「…ない!」
シャイダー「ないんかい!」
ってコント、息ぴったりで良かったわ。
レスキュー人材が必要ということは、レスキューポリスシリーズの誰かがスカウトされるんですかね。レスキューポリス全然わかんないけど。



なんだかんだ特撮は楽しいなぁ、うん。