【スマホ用ATOKもついにサブスクに】

先日、「ATOK for Android」のサポートがこの10月31日で終了する旨、お知らせが出ました。
以後は月額課金の「ATOK Passport」をお使いくださいとのことで。

あああああああ。ATOKよ、おまえもか。おまえもサブスクになってしまうのか。

PC用のATOKはすでにPassportのみになっていたんですよね。
一太郎を買えば「ATOK for Windows 一太郎XXXX Limited」が付いてくるけど、もうATOK単体では買えない

その代わり――というかなんというか、ATOK PassportはPCでもAndroidでも、1ライセンスで10台までインストールできることになっている。ベーシック版で月額330円。1年3,960円。4000円でPCもスマホもいけるなら高くはない……気もするけど、何年も使うとなると……ねぇ。

しかもサブスクは支払いをやめたとたん完全に使えなくなってしまう。
今、うちのPCにはATOK2017が入ってるんですが(これももうサポートが終了してる)、すでに4年使ってて、この先もPCが壊れるまでは使い続けられる。Windows11になったら動きがおかしくなるかもしれないけど、どのみち私のPCはWindows11対象外。Windows10のサポートが終了するかPCが動かなくなるまであと数年、仮に2025年まで稼働できたとすると8年使用で、もしサブスクなら3,960円×8=31,680円!

常に最新版が使えるとはいえ、無職には安くはないお値段。正直「最新」である必要、あんまりないし。サポート終了で最新キーワードとか受け取れなくなってるとはいえ、ATOK2017、特に問題なく使えてるもんなぁ。


【丸10年使わせてもらったAndroid版ATOK】

「ATOK for Android」が発売されたのは2011年6月22日

ここで「有償版」となっているのは、この正式版が出る前に無償のトライアル版があったから。
au対応版は2011年2月24日に提供開始、正式版提供となる6月末まで試用することができた。(その時の公式さんのキャンペーンページ、まだ残ってる→こちら

絵文字対応のためか、トライアル版はわざわざキャリアごとに分かれてたっていうのがねぇ、時代を感じる。

私が初めてのスマホIS03を買ったのは2010年の11月で、トライアル版にはすぐ飛びついたし、正式版もキャンペーン中に即購入。そう、つまり、980円で10年以上使わせてもらってたのです。

いやー、ちょっと、さすがにこれは安すぎて、ごめんなさいという気持ち。

10年の間にアップデートがどれくらいあったのかわかんないけど、Androidのバージョンが上がるたび対応してくださったのは間違いがなく、辞書も時々アップデート、そしてアニメ辞書等拡張辞書もタダで使わせてもらって。


中でも「歌劇俳優名辞書」はありがたかった。「歌劇」って「宝塚歌劇」なんですよ。ジェンヌ名辞書。一般的な人名とは違う独特の当て字が多いので、一つ一つ自分で登録するのは大変なんですよね。それがこれさえあれば!

アニメ辞書はのちに「キーワードExpress」の方に統一(?)され、クール毎に新作アニメのタイトル、登場人物を網羅。難しい鬼滅キャラの名前も一発変換、長いアニメのタイトルも正確に入力できる。(ちなみにATOK2017では「かまど炭治郎」としか変換してくれない。)


そりゃサブスクで毎月払ってもらわないと割に合わないですよねぇ。売って終わりじゃなく、維持管理していかなきゃならないわけで。
インフラの維持は金がかかるのだ……。

ちなみに「ATOK Passport」は同じ年の10月にもう登場してる。

むしろ買い切りATOK、よく10年も続けてくれたと思います。もっと早く打ち切られてもおかしくなかった。10年間、本当にありがとうございました。

とはいえ、「サポート終了」なだけで、すでにインストールしてある端末ではまだこの先も使い続けられる(はず)。辞書の更新もキーワードの更新もなくなるけれど、まぁそれは許容の範囲内。去年、Android11が出た時も、正式対応前から特に問題なくATOKは動いていたので、Android12になってもたぶん、きっと……、お願いします。


【Gboardとの比較】

万一Android12でATOKがおかしくなった場合に備え、Gboardを試してみているんだけど。

Gboard、変換候補の文字がちっさい!!! 単漢字とかずらっと並ぶとどれがどれだかわからない!!!!!
ちなみにATOKは設定で文字サイズを選べる。「標準」でもけっこうデカい。

Gboardの開発者の皆さんはみんなお若いんだろうな。文字が小さくてツラい、見にくい、なんて感じる人はいらっしゃらないのでしょう……。

ATOKとGboardを比べるとやはりATOKの方が設定できる項目が多くて、キーボードの高さも細かく変えられるし、候補の表示行数を変えたり、削除キーを「バックスペース」にするか「クリア」にするか選べたり、「や」キーのフリック割り当てを変更できたり、自由度が高い。

どうしても目当ての漢字を出せない時は文字コード一覧も使える。

あとATOKではひらがなキーボードのままで英数字が出せる。この機能、めちゃめちゃ多用してます。

Gboardでも「あか」で変換候補に「12」は出て来るけど、「あか」で「1月2日」まで出せるの強い。

ATOKもたまに学習内容がリセットされてることがあったり、めちゃめちゃ変換が賢いわけではないので、普通にかな漢字を入力するだけならGboardでもそんなに不便じゃない(というか便利な時もある)んだけど、英数字混じりで入力しようとするとてきめんに使い勝手が悪くなる感じ。

そもそも日本語が扱う文字種が多すぎなんだよね。ひらがな、かたかな、それぞれの半角全角、アルファベット、数字、記号、そして漢字。今だとさらに絵文字や顔文字もあって、それらの入り交じった文字列を一つのキーボードで入力させろというのが無理ゲー。

そこを色々工夫しての開発、10年で980円じゃほんと割に合わないよね……。

10日間ほどGboard使ってみて、文字の小ささ以外はそこそこ慣れてきたけど、Android12でもATOKが支障なく動くといいなぁ。
そしてPC用の一太郎&ATOKの単体売りが続きますように(こっちの方が心配。とりあえず一太郎2021を買っといた方がいいだろうか)。