『ガンダムUC』3巻が年末に出ました。
12月26日発売というので素直にその日に本屋に行ったら見つからず、翌日別の本屋に行っても見つからず、店員さんに尋ねたら「ああ、年末だから早く入ったんですよね。21日ぐらいに。もう売り切れました」とあっさり。

がーん。
だったら最初から「21日発売」にしといてくれればいいのに。

家に帰ってネットで注文しました。
届いたのは30日だったか。
年末のくそ忙しい時期によけいな注文をしてごめんなさい、とAmazonの倉庫で働く方々や配送のお兄さん達に心の中で詫びました。
そんなに慌てて頼んでおいて、結局年明け10日以上経たないと読めなかったし。

おととい読了。
やっぱり面白い〜〜〜〜〜♪
「シャアの再来」と言われているネオ・ジオンのフル・フロンタルという人が出てきます。やっぱり仮面をつけていて、謎の人物で、階級は大佐で、モビルスーツは赤くて、段違いの戦闘能力を誇っています。
「声までそっくりだ」という記述が出てきて、果たして彼はシャア本人なのか!?

この気の持たせ方がうまいです、福井さん。
1、2巻でも思ったけど、それぞれの心理や場の雰囲気がきっちり描かれていて、「小説で読む『ガンダム』」の醍醐味があります。
大人達が危機に陥り、にっちもさっちも行かなくなってしまった時、主人公の少年が「やってみせればいいんだろ!」と無謀な行動に出るシーン。
「システムの歯車としては動くが、自分だけでは何の判断も行動もできない」といった大人達に対する皮肉な視線に苦笑してしまう。

そう、私ももう、「大人達」の一員。

なぜ『ガンダム』のパイロットは常に素人の子どもなのか、ということがやっとわかったような気がする。
「子どもが見る作品」だから子どもが主人公、などということではなくて(もちろんそれもあるでしょうが)、既存の殻を打ち破るために子どもの無謀が必要なんだろうな、と。

無謀だけど、アムロもカミーユもバカではない。
むしろ「賢(さか)しいだけの子どもが!」というタイプで、UCの主人公バナージも、非常に聡明な子どもだと思う。
既存の枠にはまらず、「自分の頭で考える」は、ただ無謀なだけではできない。
本当は、子どもだけの特権ではなくて、むしろ「ちゃんとした大人」の条件であるような気もする。

今ずっと1stガンダム(TVシリーズ)をCSで見ていて、その世界の深さに改めて感動している。
リュウが死ぬとこではうるうるしちゃったし、その後ブライトが寝込んでミライが代理になって、でもミライはへろへろで……っていうとこなど、すごく人間ドラマで、もうホントにねぇ。

いいドラマは終わってしまうのが惜しい。
『UC』、大長編で長く続いてほしいなぁ。