昨日の記事を読んで。
「今どきMDかよ〜」と思われた方もいるのでは。

すいません、うちにはiPodなどの携帯音楽プレーヤーはないのです。いわゆる一つのMDウォークマンしかないんですよ。
でも夫のMDウォークマン、そんなに昔の代物でもない。
せいぜい5年ぐらいしか経っていないと思う。
たった5年で、世の中変わってしまった。
ブランクMDを買いに行っても、「一体どこに売っているんだ」という感じ。

義母はママさんコーラスの練習にカセットテープを使っているが、この間お遣いでテープを買いに行ったら、これまた「どこに売ってるの?」だった
かつて、ノーマルからメタルポジションまで、SONY、TDK、マクセル、DENON、FUJI……色々な会社の色々な種類のカセットテープが山積みになっていたことなど、今の若者には想像もできない光景でしょう。

それでもちゃんとまだ売ってます。
細々とだけど、普通のスーパーの電気製品売り場でもSONYのHFが売っていた。

「ラジカセ」というものがうちに来たのは小学校の低学年の頃で、それからずーっと大学を卒業するぐらいまで、音楽を聴くメディアはカセットテープだった。
レコードは途中でCDになったけれども、それを録音する媒体はカセットのままだった。
DAT(デジタルオーディオテープ)というのも開発されたけど、一般には普及しなかった。

その後MDが出た。
「デジタル録音」で、カセットのようにいちいちA面B面裏返す必要もなく、曲のスキップも簡単、おまけに薄くて小さくてかさばらない。
これはありがたい、とテープに入っていた過去の資産をMD化したりもしたのだが。

長くは続かなかったなぁ、MD時代。

パソコンでCDが焼けるようになって、携帯するならiPodという「メモリ」媒体になってしまって。

いったん「メモリ」媒体を使い出すと、そりゃもうテープやMDをいちいち入れ替えるなんて面倒だろうと思う。
私はiPodは持っていないけど、パソコンに取り込んで音楽を聴くようになったら、パソコンのCDドライブにCDを入れるのでさえ面倒だもの。

それにメモリに入ってるんだったら、ダビングするたびに増えていくテープやMDの置き場所に困ることもないもんね。
「もう聞かないだろうな」と思うテープ、昔だったら上から違うのを録音して再利用したけど、今更テープに録ることなんてないし、MDもしかり。

パソコンで焼いて、何年かして聞かなくなったCDなんて、ほんと、まったくのゴミだし。

メモリに何百曲と入って、いらなくなったら消去するだけ、って画期的だよなぁ。
まぁ貧乏性な私のこと、「聞かないな」と思ってもなかなか消せなくて、何かにバックアップしてしまうだろうけど。

夫が通勤途中に聞こうと思うとMDしか使えず、車にはCDドライブしかなく、もちろんパソコンに取り込むにはCDが一番手っ取り早い。

過去のカセットテープ資産を、この先何かにダビングして残すのなら、何に残すのが一番いいんだろう。
テープの音をパソコンに取り込む、なんて面倒なことをするくらいなら、もう一度同じCDを借りてきた方がよほど早い。
その音源が今でも手に入るものなら。

昨日過去の資産からカルチャークラブの『This Time』を取り出して聞いていて、「ちゃんとあの時お金を払ってレンタルしてテープに録ったのに、これを車やパソコンで聞こうと思ったらまたお金を払ってレンタルしなきゃいけないのか」と思うと、なんかとても損したような気分になった。
私には何の落ち度もないのに、技術が進歩(?)したせいでよけいな出費を強いられるのだ。

なんか腑に落ちない。

夫はMDが面倒なので、2GBのマイクロSDを買ってケータイで聞くようにしようと画策している。いい考えだとは思うがしかし、そんなことしたらケータイの電池がすぐなくなるよなぁ、きっと。
いざ緊急事態が起こって連絡を取ろうとした時に電池切れでケータイが使えないかもしれない。
でもだからって別に携帯音楽プレーヤーを買うのもなんか……うーん、腑に落ちないぞ。