今朝、天気予報を見ようと思ってテレビをつけたら、「小室哲哉、逮捕へ」というニュースをやっていたので、ついつい見てしまった。

なんでも、著作権譲渡に関する詐欺で5億円だましとった、とかいう容疑だそうな。(毎日新聞の記事はこちら。)

かつて一世を風靡した彼も、最近はすっかり落ち目で、お金に困っていたらしい。

以前、『Your Song』の項で書いたことがあるけど、私はまだブレイクしていない頃のTM Networkがけっこう好きで、LPを買ったりもしていた。

世界がファンタジーで、リアリティのないところが好きだったんである(笑)。

ブレイクしてからはどーでも良くなったけど、安室ちゃんやglobeや朋ちゃんの歌はよくカラオケで歌ったりしていた。

今考えると、バブリーな時期のサウンドだったな、と思う。

私が「初期のTM Newwork」を好きだったのは高校生の頃で、かれこれ20年以上前。

安室ちゃんの子どもとうちの息子は同学年なので、安室ちゃんの全盛期というのももう10年以上前である。

今朝のニュース見て、息子、「小室哲哉って誰?」って言うてた。

どんなに人気のあった人も、「過去の人」になってしまう。もちろん、がんばり続けて「現役」でいる人だってたくさんいるけれども。

それでも、やっぱり「絶頂期」というのはあって、若い頃にそれが来てしまうと、「その後」を生きるのは難しいんだろうな、と思う。

特に芸能界なんて、昨日までちやほやされていたのに、翌日には「もうおまえの時代は終わった」と掌を返されてしまうんだろうし、浮き沈みの振り幅が他の世界以上に激しいだろうから。

「上」に上がる時には、「運」とか「周囲の状況」が後押ししてくれる。だからたぶん、「上に上がる」ことより、「上を維持する」ことの方が大変で、維持できなくて「下に落ちて」しまった時に、どれほど自分を保って、前を向いて歩いていけるかというのが、その人間の「本当の実力」だったりはするんだろう。

世界中のバブルが弾けて「急降下」が始まった時期に、バブルな時代の寵児がその凋落ぶりを世間にさらすというのも、無関係なことではないのかもしれない。

過去の栄光は過去の栄光として、そればかりを懐かしんでもしかたがない。「それはもう訪れない」となった時に、どうやって生きていくのかを考えなくちゃ。

「それ」がなければ幸せになれない、というわけではないんだから。