リトルワールドに行った翌日。

養老の滝で有名な養老にある、「天命反転地」というところに行ってきました。

なんだかすごい名前で、一体どういうとこなんだ?とお思いでしょう。

私もその名を聞いた時は「はぁ?」と思い、ホームページを見て、さらに「ほぇ?」と思いました。

英語では「SITE OF REVERSIBLE DESTINY-YORO PARK」。

運命がリバーシブルって?

なんか、「死すべき宿命(天命)を反転させる地」ということらしいです。

だから園内に「不死門」ってのがあったりする。

でも、要するに、楽しい公園だった(笑)。

「極限で似るものの家」という変てこりんなオブジェがメインパビリオンで、すり鉢状になった「楕円形のフィールド」という庭園にも9つのパビリオンがある。

パビリオンって、あんなもののことを言うんだろうか?

万博とかのパビリオンをイメージすると、ずっこけます。

いくつもの壁を突っ立ててそこにバスタブだのベッドだのガスコンロだのが置かれ、壁に貫かれ……というような妙なオブジェが配され、北海道を下にした日本列島が配され。


この写真を見ても、全然なんだかよくわかんないよね。ただの公園じゃん(笑)。

開園してもう10数年になるらしいんだけど、その間に木々がものすごく生い茂って、パンフレットやホームページの写真みたいにパビリオンがしっかり見えなくなってるの。

だから、遠目に見るとただの公園。

でも、この「鬱蒼とした木々」がまた、冒険心をそそるのだった。

そう、ここは、「♪いざゆけや仲間たち 目指すはあの丘~♪」と子どもの頃あっちこっち登ったり降りたり隠れたりしていた人間にはたまらない、斜面ばっかの楽しい冒険フィールドなのだ!

って、いや、別にエクスクラメーションマークつけるほどでもないけど。

全体がすり鉢状になった空間だから、あっちもこっちもすべて斜面。

必ずしも階段なんかはなく、芝生をずりずり滑り降りても、「とぉっ!」とオブジェから飛び降りても、どこを登り降りしても基本的に自由。

壁のようになってるオブジェは「ここ通れるの~?」って感じですり抜けるのが面白いし、すり鉢を囲む一番外側の壁は上部に通路があり、端っこまで行けるようになっている。



この尾根みたいのをずっと端まで歩けるの。

途中、壁に挟まれた狭い通路になっちゃうけど。

「わ~、こんなとこ行けちゃうんだ~~~♪」

高いところは眺めがいいし、なんか、異常に楽しかった(笑)。

いちいちのパビリオンに「白昼の混乱地帯」だの「もののあわれ変容器」だのいうとんでもない名前がついてて、しかもさらに「使用法」として「白昼の混乱地帯の中では常に、ひとであるより肉体であるよう努めること」なんていう蘊蓄がついている。

「なんじゃそりゃ」と突っ込みながら巡るのが楽しい(爆)。

作った人は大まじめなのかもしれないけど……でも、突っ込んでもらうためにわざと高度にボケたとも考えられなくもないし、ここまで考えられるのってすごいセンスだと、「使用法」を読むと感心する。

でもまぁ、そんなめんどくさいこと考えなくても、斜面を登ったり降りたりするだけでなんか十分楽しいし、子どもだったら「わ~い!」と適当に走り回ってるだけで半日は遊べるのじゃないかと。

かくれんぼなんかしたらめっちゃ面白そうだよ。

見つけてもらえなくて気がついたら夕暮れ、「え~、みんな帰っちゃうなんてひどいよ~」ってことになりそうだけど(笑)。

「水平垂直を極力排除し、複数の人工的な地平線を配するなど、人間のもつ平衡感覚や遠近感に揺さぶりをかける仕掛けを施し、そのことによって身体感覚を変革し意識をも変容させる」みたいなことがパンフレットに書いてあるんだけど、考えたら子どもの頃って、普通に塀をよじ登ったり、してたでしょ?

してない???

うちの子は、してないな(笑)。

だからなんか、おっかなびっくり斜面を降りたりしてた。

私、3歳から20数年間住んでたとこが坂道だらけのとこで、いたる所に斜面があって、ほんとはそんなとこ通っちゃいけない急斜面の排水溝みたいなとこ、わざわざ登り降りしてたこともあったよ。

公園の遊具でも、こーゆーのあったなぁ、って。

ドーム状になってて、登り降りするためのくぼみや引っかけがついてて、滑り台もついてて、下部にはくぐれるように穴や通路がついてるの。斜面を登り降りしてると、そこを通ってる別の子が見えてね。

滑り台って、滑るのも楽しいけど、下から逆に登っていくのも楽しいやん。

超インドアな私でさえそーゆー記憶があるんだから、昔の子どもはもっともっと全身を使って遊んでたはず。

……うちの子には、そーゆー体験が超不足してるよなぁ……。

……今住んでるとこ、真っ平らで全然坂道ないし……。

……塀だの金網だの乗り越えてたら今はきっと怒られるだろうし……。

なんか、わざわざ「テーマパーク」にしなければ「身体感覚」が養えないってのもどーなん?って思ったりいたしました。

ともあれ、ほんとに楽しかった♪

面白くない人にはまったく面白くない場所だと思うけどね。
 

「天命反転地」のある養老公園は桜の名所でもあります。

日当たりのいいところはけっこう咲いててきれいだった。




広い芝生広場なんかもあって、気持ちのいい場所でした。養老公園。

せっかくなので「養老の滝」にも足を運んできましたヨ。

陰になってて少々寒かったけど、なかなか素敵な滝でした。



逆光で神秘的に(笑)。


二日間お世話になったAちゃん、Aちゃんのお母様、ほんとにありがとうございました。