この間の母の日、宝塚大劇場に行って来ました。

2月の名古屋『紫子』に続き、月組公演です。

トウコちゃんバージョンの『スカーレット・ピンパーネル』がとても良かったので、「キリヤンバージョンも気になる」と思ってはいたのですが、行こうかどうしようか決心がつかず。

そこへ現れた天の声。

図書ボラで仲良くしている、そして今年度は学年委員としてもご一緒することになったTちゃんが「一度宝塚に行ってみたい♪」と。

まさに渡りに船。

それなら、とチケット取りました。せっかくの初観劇なのに、2階の後ろの方しか取れませんでしたが。

初めて宝塚を観る人に、どの公演を選ぶかって、けっこう難しいと思うんですよねぇ。最近は私も年に2回ぐらいしか観劇してなくて、知らないスターさんばっかりだし、演出家の先生も知らない方が出てきたし、舞台情報もあまりチェックしてないから、その公演が面白そうかどうか、判断できない。

ファンならどんな公演だって楽しみ方はあるんだけど(極端な話、好きなスターさんが出てればお話がつまんなくても楽しめるわけだし)、初めて観る人はそうはいかないでしょ。

スターの顔の判別がつかなくてもわかりやすい話で、どっちかというとコメディ系というか、「楽しい」系の方がとっつきやすいだろうと思う。

その点『スカーレット・ピンパーネル』は一度観ていて、どんな舞台かわかっている。

「宝塚ならでは」のものを見せるのなら、本当はオリジナルのお芝居+ショーの方がいいのかもしれないけど、「お話」として『スカーレット・ピンパーネル』は面白くてとっつきやすく、初めての人にもいいのではないかと。

ディープに宝塚なお芝居には、「げっ!」ってなる人もいますからね。

まぁ、Tちゃんの場合、「こってり宝塚」でも十分楽しんでくれたような気がするんだけど、やはり最初が肝心、「また観たい」と思ってほしいですから。

うん。

『スカーレット・ピンパーネル』、やっぱり素敵な舞台でした。

どうしてもトウコちゃんの完璧な歌唱、完璧なパーシーと比べてしまうけど、キリヤンは十分歌うまいし、台詞回しにちょっと癖があるものの、コミカルな芝居もうまく、トップスターとして申し分ない。

何より綺麗♪

美形だよねー、キリヤン。Tちゃんも「なんて鼻筋の綺麗な人!」と(笑)。目鼻立ちがはっきりしてて舞台映えする。鳳蘭さんを彷彿させるところがある。

またこの『スカーレット・ピンパーネル』は衣装も綺麗だし、プログラムやポスターの写真もすっごい美しいんだよね。(特設サイトでご覧あれ♪)

惚れぼれ。

GWの2回公演疲れか、キリヤンの声が少し嗄れている気がして、「大変だなー」と思ったけど。歌多いもんね。

蒼乃さんのマルグリットもとても良かった。まだ若いのに大人の雰囲気も出せて、なかなかすごいね、彼女。あすかちゃんのマルグリットがまた素晴らしかったから、やっぱり比べてしまうけど、遜色なかったよ。

『紫子』の可憐な舞鶴姫とはまた違った魅力。歌もがんばってた。

マルグリットが「ひとかけらの勇気」を歌うシーンは、やっぱりじーんと来たもの。好きだわ、あのシーン。

蒼乃さん、星組の時に新人公演でマルグリットやってるんだよね。なるほど経験者かぁ、って感じだけど、晴れて本役。

Wキャストのショーヴラン、私が観た時は龍さんだった。ちょっと滑舌が…。普段からあんな声なのか、わざとドスを利かせてるのかわからないけど、悪役っぽくがんばってる分セリフが少し聞きづらかった。

これも星組版の柚希さんの印象が強いからなぁ。

どっちかというと明日海さんのショーヴランが観たかったな。顔が明日海さんのが好み(笑)。それに彼女の方が「爽やかな」感じだから、いかに悪役を演じるか、いかに化けるか興味がある。

久々に初舞台生の口上やロケットも観られたし、Tちゃんも「わ~、大階段~、おっきな羽根~♪」と最後まで楽しんでくれたよう。

うん。

また観たくなった、トウコちゃんバージョンが(笑)。ごめん、キリヤン(爆)。

でもきっとまた月組観るからね。もう私がよく観てた頃の人、キリヤンしか残ってないもん(笑)。
 

最後に余談。

大人の女役、マルグリットを観ていてふと「これ、ミミちゃん(こだま愛)がやったら素敵だったろうな」と思ってしまい。

「ウタコさん(剣幸)のパーシーもばっちりだよな。ショーヴランはもちろんカナメさん(涼風真世)で!メフィストが化けたショーヴラン♪ ミツエちゃん(若央りさ)やノンちゃん(久世星佳)がパーシーのお友達連中として脇を固め、ともちゃん(紫とも)がマルグリットの友人のマリーで、リンリン(朝凪鈴)には伯爵夫人をやってもらって…」

妄想止まらない(笑)。

いやぁ、でもウタコさんパーシーとミミちゃんマルグリットはホントにばっちりな配役じゃない? 観たかったなぁ。