「紙の本」命! 電子書籍なんて本じゃないわっ!と思っている私なのですが。

青空文庫」はたまに拝見します。

著作権が消滅した、主に近代の作家の作品をボランティアの皆さんがデータ化し、無料で読むことができる青空文庫。PCでは利用したことがあったのですが、「スマホの小さな画面ではな~」と思い、IS03ではまだ試していませんでした。

きっかけは今期のノイタミナ(フジテレビ系の深夜アニメ枠)『UN-GO』。これ、坂口安吾の『明治開化 安吾捕物帖』をもとにしています。

坂口安吾って教科書でしか読んだことないんですが、その時の印象はわりと良かった。そしてアニメ『UN-GO』もなかなか面白い。原作読んでみようかな、図書館で探してみようかな、と思っていたところ。

あ、そうか。坂口安吾なら青空文庫で読める。

PCで読んでも良かったんだけど、まぁせっかくだから「スマホで電子書籍」ってのをやってみようかと。

Androidで青空文庫を読むためのアプリはたくさんあるようですが、私は「青空プロバイダ」+「縦書きビューワ」を選んでみました。

「青空プロバイダ」は青空文庫の作品を作家別・作品別に一覧してダウンロードできるアプリ。

ダウンロードした作品は「My本棚」から開くことができます。


あくまで「ファイル管理ソフト」なので、「読む」ためのソフトはまた別に必要。

「青空文庫やパブーの小説を縦書きで」といううたい文句、レビュー評価も高かった「縦書きビューワ」。

無料ソフトなので「ページめくり」のアニメーション(ぺらっと紙のようにめくれる、あれ)はありませんが、好きなフォントを設定でき(IPA明朝のDL機能あり)、画面も「白に黒」「黒に白」だけでなく「古紙色に黒」とか「好きな背景画像に黒」なんていうのも選べます。

ちなみに「古紙色に黒」はこんな感じ。(フォントはIPA明朝)


なんとなく目に優しい感じがします。

フリック、タップ、音量ボタン等ページめくり時の動きを調整可。


他のビューワを使ったことがないので比較はできませんが、特に問題なく、快適に読書できます。

スマホですから1ページで表示できる分量が少なく、やたらページをめくらないといけませんが、『安吾捕物帖』は連作短編で1つ1つのお話はそんなに長くない(IS03の画面で110ページくらい)ので、思ったより自然に読めてしまいました。

どうしよう、「紙の本」派なのに(笑)。

いつも実家や宝塚に行く時、電車内での読書用に文庫本持っていくんですが、これからはIS03で青空文庫読む、ってのもありかな、と思ってしまいました。かさばらない、荷物にならないのはやはり外出時はポイント高い。

問題はIS03の電池持ちですけど(爆)。

「読書」ってことはディスプレイがずっとついてるってことだもんねぇ。かなり電池消費は激しいと思われ。

まぁ電車内でずっとTwitterしててもそれはおんなじだし、予備電池やモバブーをちゃんと用意していれば大丈夫でしょう。

青空文庫のファイルはテキスト(又はXHTML)で軽く、たとえば「安吾捕物帖」1話目で47kとか、ダウンロードしても全然たいしたことないです。平気で100冊ぐらい持ち歩けますね。

本屋や図書館に行ったりAmazonで注文したりしなくても、さくっとスマホで読めちゃうんですから、いい時代になったものですねぇ。「安吾捕物帖」なんて特に、本屋に行ってすぐ買えるとも思えませんし、「青空文庫」様々。

電子書籍って、たとえば早川書房が全クリスティー作品の電子書籍提供を始めたらしいんですけど、値段見たら1冊650円とかで。

え゛。

いくら紙の本も最近は高いと言っても、600円て……(ちなみに早川のクリスティー文庫『そして誰もいなくなった』は798円。紙より電子のが安いことは安いけど)。

翻訳物は版権とかあるし、あまり思い切ってディスカウントできないのかもしれないけど、でもそれにしたってせめて半額くらいにはなってほしいところ。

無料の青空文庫は素晴らしい。

「安吾」終わったら、ずっと気になってる泉鏡花の『天守物語』とか、中島敦の『光と風と夢』とかも読んでみようかな。