11月25日11時公演を観てきました。

星組公演『宝塚ジャポニズム~序破急~』『めぐり会いは再び2nd』『Etoile de TAKARAZUKA』。豪華三本立てです。

なかなか観られない日本物レビュー目当てで行ったのですが、正直『宝塚ジャポニズム』は趣味に合わず。

なんというか、退屈だった…。

3本立てなので、時間は45分。それを序破急の3コーナーに分けてある。つまりそれぞれのコーナーが15分くらいずつあるわけですが。

15分って、けっこう長い。

最初が「さくら幻想曲」で、これまでにも何度か上演されたもの。大浦さんがやった時のってたぶん観ているはずなんだけど……こんなに長かったっけ???

なんか、退屈だった……。

続く「破」の部分は「千体仏」ということで、まず松本悠里お姐様が弥勒菩薩役で一人で舞われます。悠里お姐様の舞はさすがで、一人であの大劇場の舞台を保たせてしまうのですけど、ここの「音楽」が「声明(しょうみょう)」なんですよ。

ええ、つまり、お経。

薬師寺の副住職さんにお願いしたそうで。

なんというか。

微妙。

宝塚って、作品はもちろんだけど、スターさん個々を見に来るという部分もかなり強いわけで、ご贔屓のスターさんの歌を聞くのもとても楽しみなわけですよ。それが、お坊さんの声でですね…。

ショーでは外部の音源が使われることはまぁこれまでにもあって、ジプシー・キングスの歌とか流れたことがあったと思うんだけど、宝塚大劇場に響き渡るお坊さんの声って……微妙すぎる……。

その後、人間の行いに憤る天部や明王たちの怒りの舞踏からきらきらしい光背を背負った大日如来のシーン、と続きます。

ジャポニズムって言われればそうかもしれないけど、なんか…なんかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。

「これじゃない感」が。

最後の「急」は「荒城の月」。

春高楼の花の宴やってたらいきなり敵軍がやってきて大立ち回りになり、討たれちゃうという。

観てる時は知らなかったけど、パンフ観たら豊臣秀頼が徳川軍にやられるという設定だったらしい。柚希さんが秀頼で夢咲さんが千姫、そして悠里お姐様が淀君だったと。

で、まぁ最後は総踊り。

なんか、全体に、退屈だった…。あくびが出ちゃったのは早起きしたからだけじゃないと思うんだ……。

「破」と「急」の部分は複数場面に分かれていたのでまだいいけど、「序」の「さくら幻想曲」はやはり長すぎて。一緒に行った母も「さくらってあんな長かったっけ?」って退屈してた。

それにこの錦秋の時期になぜ桜。

東京公演ではもう立春過ぎてるかもしれないけど……って、そうか、4月の台湾公演用なのか、これ。

うーん、これこのまま台湾持っていくの? もうちょっとテンポアップとか場面転換とかした方が良くない???

2007年星組の『さくら~妖しいまでに美しいおまえ~』はすごく良かったのになぁ。

やっぱりチョンパの幕開きが観たいと思ったよ、マンネリでも……。ずっと昔の星組の『恋の花歌舞伎』も大好きだった。チョンパと若衆姿と華やかな楽しさ。

今回のは全体に暗くて(声明だもんなぁ)、うきうきする感じがなかったです。

日本物レビュー大好き人間としては、初めて日本物レビューを観るお客さんが「やっぱ日本物って退屈だよね」って思ってしまうんじゃないかと勝手な心配をしてしまう。

そりゃあ、私や母の趣味に合わないだけで、こーゆーのが好き、良かった、というお客さんもいるのかもしれないけど…。

うーん。

という『宝塚ジャポニズム』の鬱憤を晴らすかのように楽しい『めぐり会いは再び2nd』。昨年上演された『めぐり会いは再び』の後日譚ですが、前作を観ていなくても十分に楽しめました。

40分という短さなので、ストーリーはわかりやすく、それぞれのキャラクターはかなり誇張されて楽しく、肩の凝らないおとぎ話に仕上がっています。

中でも印象に残ったのがヒロインの弟ルーチェを演じた礼真琴さん。めっちゃ可愛い! 15歳設定だし声も高いし、娘役がやってるのかと思うぐらい可愛かった!!!

ショーではめっちゃ歌うまかったし!!!

って、前の『ダンサ・セレナータ』の時も礼さん良かった、って書いてるじゃん、私。顔も名前も全然覚えられてないし(笑)。

いや、でも、礼さんはすごい注目だなぁ。キュートで歌唱力あって、芝居心もある。こういう有望な若い子見つけると今後の楽しみになりますわ。

で、洋物レビュー『Etoile de TAKARAZUKA』。これもなかなか素敵でした。

星座をモチーフにしたショーで、都会的なお洒落な雰囲気が格好良い。音楽も好みだった。

双子座の場面で紅ゆずるさんがあしゅら男爵してたのに超ウケました。半分男で半分女。半分タキシードで半分ドレス。あの衣装で動くの、けっこう大変じゃないかしら。

男で歌ったり女で歌ったり。

『めぐり会い』のお芝居もなんか二重人格ぽく演じてたけど、紅さんって星組のお笑い要員なんですか?(笑)

中詰めは歴代星組のショーのテーマ……と思ったら別に星組に限らず「星」をテーマにした宝塚の楽曲を次々とメドレーで、という趣向。

思わず「ナルシス・ノアールキタ━(゚∀゚)━!!!」と小声でつぶやいてしまいました。ああ、青春の星組。ネッシーさん、シメさん、マリコさんの星組。あああああああ、懐かしいよぉぉぉぉぉぉ。

「セ・マニフィーク」も好きだし、スターさんが次々と歌い継ぐ中詰めってやっぱ好きだわ。

そしてそして。

天秤座の場面でのジュンコさん(英真なおき)の歌がっ!!!!!

「見上げてごらん夜の星を」英語ヴァージョン。最初アカペラ。

聞いてて、なんか涙ぐんじゃった。

沁みる。

さすが。

今年から専科に行かれたジュンコさん、その前は星組組長さんで、初舞台からずーっと星組、生え抜きの星組生さん。我が青春の星組時代の息吹を伝えてくださるお姐様で……、ああ、万里さんと並んでいらっしゃる姿がとても嬉しい。ううう。

ホントにもう、専科のお姐様方を観に行ってると言っても過言ではない。

ジュンコさんの歌だけでも行った甲斐があったというもの。

うん、日本物以外は十分満足。

立ち見も出てました。連休だったこともあるだろうし、やっぱり今星組が一番人気あるのかな。

次の星組大劇場はまた『ロミオとジュリエット』だそうで。観に行くかどうかはまだ、わかりません……。