2015年3月29日日曜日

『スーパーヒーロー大戦GP仮面ライダー3号』見てきました!



※以下ネタバレあります!これからご覧になる方はご注意下さい!

はい、性懲りもなく見てきましたよ、春のライダー映画。

もういい加減いいでしょ、と去年は思ったものの、ゲストライダーを演じるのがミッチー(及川光博)と来ては見に行かんわけには!

たとえストーリーが破綻していても、辻褄が合ってなくても、なんでショッカーとライダーの勝負を決めるのがカーレースなのかさっぱりわからなくても、ミッチーが「変身!とぅっ!!!」とやるのを見るだけで、映画館に行く価値があるっ!!!

ええ、そう思って見てました。

「これは、ディエンドがラスボスだったあれよりひどいのでは」と思いつつも、仮面ライダー3号ミッチーは大変格好良く、キャラ設定も十二分に好みだったので、まぁ満足して帰るわ、と思ってました。

衝撃のラストが来るまでは。

もうあれで全部ひっくり返って頭真っ白になって、せっかくのミッチーライダーの勇姿まで飛んでいっちゃいそうでしたよ~~~~~。

一緒に見に行った息子ちゃんも「あれは許されへん」「ショックすぎて明日学校行かれへんわ」などと言ってました(ちゃんと学校行ったけど)。

剛ちゃんがね、死んじゃうんですよ。

3号のいる世界は、ショッカーが歴史を改変した世界で、元凶であるショッカー首領を倒せば世界は正しい歴史に戻り、3号は消え、「改変された世界で起こったことはすべてなかったこと」になるはずだった。

ところが「歴史の修復にとりこぼしがあって」、「3号のいた世界で怪人達に倒されてしまったマッハ」=つまり剛ちゃんは生き返らなかった。

元の世界へ戻っても、剛ちゃんは死んだまま。

霧子の部屋に飾られる遺影。

えええええええ!?

確かに「うわー、マッハやばい!」という戦闘シーンだったけど、「死んじゃった」という描写はなかったので、元の世界どころか「3号の世界」でも剛ちゃんが死んだとは思ってなかったのに、いきなり遺影。

パンフレットによると、剛ちゃん役の稲葉くんや霧子役の内田さんでさえ台本もらった時には気づかなくて、「え?あそこでマッハ死んでたの!?」となったそう。

まぁ、わざと気づかないような作りにしたんでしょうけど。

見に行く前日、3月22日の放送回で剛ちゃんが「もう進兄さんだけでいいじゃん」ってふうにかなり拗ねてて、しかもベルト破壊されちゃって、「これは闇落ちフラグ?」「まさかチェイスがこっち来て剛ちゃんあっち行っちゃう?」と心配していただけに。

映画では先輩ライダーの皆さん(たっくんとか侑斗とか)をおじさん呼ばわりしたり、元気でやんちゃなままの剛ちゃんが見られて喜んでたんです。

嗚呼それなのにそれなのに。

死んじゃうって何!?

それでなくても剛ちゃん、「早くロイミュード全部倒さないと」って焦ってて、ああ見えて実は不治の病だったり、「一回死んでて復活していられるのは一年間だけ」みたいな裏設定があるのかと疑ってたところへこの仕打ち。

いくらテレビシリーズとは繋がらないパラレルワールドだとしてもやっぱり許せなーい!!!

「剛ちゃんの死」、dビデオ限定配信の『仮面ライダー4号』のお話の鍵となるみたいで……。剛ちゃんの死にモヤモヤする人は『4号』を見ろってか。

そんな商売のために剛ちゃん殺されたかと思うとよけいむかつくわぁぁぁ。

いいんですよ、別に、ストーリーがテキトーでも。ライダー映画(特にライダー大集合映画)はお祭りだってわかってます。無茶苦茶でも平気です。

でも、でも。

剛ちゃんを殺すなんて~~~~~~~~~~~~~っ!!!!!!

はぁ。


とても気を取り直せないけど、なんとか取り直して。

ミッチーの仮面ライダー3号はとっても良かったです。格好いいし、味方と見せて実は……でも最後には……という「単純じゃないところ」も良かった。

何より、ミッチー本人が楽しかっただろうなぁ、って思うし(笑)。

こないだ『嵐にしやがれ』でズバット紹介しながら「宮内洋さんは僕の俳優の原点」と言っていたミッチー。戦隊ヒーローのオーディションを受けたこともあるミッチー。

宮内さんが演じたV3から「君こそ本当の3号だ」と言われるなんて(残念ながら声は宮内さんじゃなかったけど)、もうほんと、見てるこっちが「良かったね、ミッチー」と感激してしまう。

「変身!とうっ!」ってくるくるするミッチーを見るだけでも入場料払う価値がある。

ミッチー演じる仮面ライダー3号=黒井響一郎は「1号&2号を倒した男」。彼が1号&2号を倒したことで、世界はショッカーのものになってしまっている。黒井は以後ずっとショッカー側のライダーで、前半進ノ介達を助けるのは実はお芝居。

でも、「1号&2号を倒してしまったこと」は彼にとってトラウマになっていて、敵にとどめを刺そうとする侑斗(だったと思うけど違うかも)を制止したりする。「殺してしまったら、きっと後悔する」。

これは「味方のフリをしている最中」に言った言葉だけど、でもたぶん、「後悔している」のは嘘じゃなくて本心。

相手を完膚なきまでに倒し、「勝ちにこだわる」のも、「1号&2号を倒した以上、彼らの名誉のためにも自分が最強でなければいけない」と思っていたからだろう。

「自分が自分であるために、勝ち続けなきゃならない」って、尾崎豊みたいなこと言ってた。

1号2号の次に作られた、つまりは昭和のライダーだから、黒井は改造人間で、でも脳改造は受けていない。だから「後悔」したり、「葛藤」したりする。

脳改造されてないのに1号&2号殺しちゃったんか?とか思うけど、そこはパンフに裏設定が書いてあって、「昭和のライダーだからきっと家族をショッカーに殺されてる。妻と子を殺されて、でもそれは1号&2号のしたことだと思い込まされてる」みたいな。

なるほど。昭和のライダーとして大変ありそうな話である。

そしてそれなら、「復讐の熱狂」によって1号&2号を倒してしまったものの、後になって「本当にこれで良かったのか」と疑念がきざすというのはすごくよくわかる。自分はショッカーに騙されたのかもしれない、たとえ1号&2号が本当に妻子を殺した張本人だったとしても、彼らを倒して妻子が生き返るわけでもなく、自分は「人間ではないもの」になってしまっていて、「その後を生きる意味」をどこに見いだせばいいのか。

「一度手を汚したら……」

劇中で、何度もぐっと手を握りしめるシーンがある。セリフよりも表情よりも、雄弁に彼の内心の葛藤を物語る「手」。

3号は、両手両足に「鎖のついた枷」を嵌めてるんだけど、あのデザイン、すごくいい。


囚われ人なんだよね、3号。ショッカーに囚われてるというよりは、自分自身の罪の意識に囚われてる。

進ノ介は「人は何度でもやり直せる」とか簡単に言ってくれるけど。「負けるのもいいもんだろ。俺はあんたに負けて成長できた」とか、1号2号倒してから40年間苦悩してきたおじさんに若造が何軽~く言っちゃってくれるんだか。(……40年前に妻子がいた黒井が今何歳なのか、というのは劇中でも突っこまれてたけど、そこはそれ、改造人間だからね)

まぁそれでも、最速最強を決めるカーレースで進ノ介に負けて、黒井はすがすがしい気持ちになっちゃう。すがすがしくてメットオフしちゃう。

そう、顔だけミッチーの仮面ライダー3号。

おおおおおおお、ミッチー、ライダースーツ着せてもらったのかぁぁぁぁぁぁぁぁ!

良かったね、良かったね、ほんと良かったね(何目線で見てるんだか(笑))。

もちろん他のシーンの「3号の中の人」はミッチーじゃないんだけど、車から降りてくる時のたたずまいとか、ドアに掛ける手の使い方とかがすごく「ミッチーぽくて」、スーツアクターさんってホントすごいなぁと改めて思いました。「ああ、このライダーはお洒落で品があるぞ」、みたいな。

黒い羽根舞い散るからね、登場時に(笑)。なんという王子様ライダー。

で、えっと、「すがすがしい」気分でやっと本物のライダーとして――正義の戦士として戦えるかと思った矢先。

3号、ショッカー首領の魂(?)が入ったメカ「ライダーロボ」に吸収されてしまいます。(なんでショッカーなのにライダーロボなのか。いや、まぁ、ライダー造ったのショッカーだからそれでいいのか……)

しかぁし!

正義に目覚めたミッチーは強いのだ。

ライダーロボの「歴史改変ビーム」射出口を内側から破壊して、華麗に蘇るのだ!

「首領を倒せば世界が元に戻る。つまり、君は消えてしまうということだ。それでもいいのか?」と訊かれ、「それが、仮面ライダーらしい生き方ってもんだろ」と答えるミッチー。

めでたく首領を倒し、「君こそ3号だ!」というV3の声を背に、消えていく黒井響一郎。後には白い羽根が……。

こうしてミッチーのとこだけ抜き書きするとめっちゃ私好みで、いいお話なんだけどなぁ。全体としては「なんじゃこりゃ」な感じなの、なんで?(笑)。

ニンニンジャーが要らなすぎるのはもちろんなんだけど――せっかく仮面ライダー大集合してるのにライダーロボ倒すのはニンニンのロボなんだもんなぁ。いくらドライブが乗り込んでるとはいえ。「ああ、このデカいのを倒すために戦隊ロボ出て来るのね」ってライダーロボ見た瞬間理解したけど、いいじゃん別に仮面ライダーJで! デカいのこっちにもいるじゃん!

カーレース自体は、まぁお祭り映画だし、せっかくドライブの愛車が車なんだから「こーゆーのやりたい」でいいと思うよ。「最も巧くマシンを操れる者が最も強い改造人間になる」というショッカー首領の言葉もまぁ、一応理屈は通ってるし。

問題はむしろ、そこに至るまでの過程がタルいことで……。

去年の映画でも感じたけど、なんかものすごくテンポ悪いんだよね……。オリジナルキャストの皆さんにそれぞれ見せ場与えなきゃいけないから「取って付けたように」なるのある程度は仕方ないけど、なんかこう、退屈に感じるんだよなぁ。

『キョウリュウジャーvsトッキュウジャー』なんか最初から最後までクライマックスで、わくわくしっぱなしだったのに。まぁあれは上映時間が短くて内容が濃縮されてるし、「戦隊大集合」ではなく2組だけだから、2組の活躍さえ描けばいい、というところはあるけど。それでも2組で12人+ラッキューロさん達に至るまで、それぞれしっかりキャラの個性は出して、かつまとまりもあったからなぁ。

こっちは何がいけないんだろう。

BLACKにまったく思い入れがないので(年代的に見てない)、てつをさんの熱演が「重い、めんどくさい」にしか思えないこともあるけど。

BLACKとRXと、ご丁寧に2回も出てくるからなぁ。「てつをさんがすごいのはわかったからもういいです」という気分に(^^;)

本願寺課長(鶴太郎さん)が進ノ介に後を託すシーンも、本来感動的なはずなんだけど、「課長ってこーゆーキャラだったっけ?」って気がして唐突というか。

てつをさんのシーンも本願寺課長のシーンも、「改変された世界」でショッカー側になってしまっている進ノ介の目を覚ますために重要な場面なんだけど、話の都合上「さっさと目を覚まさなきゃいけない」ために、わりと始まってすぐに配されているので、感情移入するどころか逆に「ないわー」と引いてしまう感じ。

「正義のライダー」を陥れるために芝居してる剣(ブレイド)チームも、剣チーム自体は懐かしくて橘さんも安定の小物感でいいんだけど、「その展開はないわー」と思っちゃったり。

ライダータウンとやらに続く「洞窟」も、「ここからはマシンを捨てて」って、十分マシン通れる幅あったし。

たっくん(乾巧)の立ち位置もよくわからない。オリジナルキャストの皆さん出て来たらそりゃ嬉しいけど、ストーリー上は侑斗だけで十分なような。

侑斗とデネブの絡みは懐かしかった。いや、私、リアルタイムでは電王見てなかったけど(^^;)

立花藤兵衛さんが井出らっきょだったのすごいびっくりしたけど、原作の立花さんは本郷猛の執事でスキンヘッドで、テレビシリーズでの立花さんとはまったく違う人物らしい。で、今回は本郷家の執事で、「たけし坊ちゃま」とか言ってるから、「え、たけし軍団引っかけてるの?」って思ったけど、パンフによると「別にそれは狙ってなかった」そう。


どの場面も息が白くて、撮影時の寒さが忍ばれます。侑斗と霧子は特に寒いシーンがあって、役者さんはみんな頑張ってるし、ミッチー3号はほんと良かったんだけどなぁ。衝撃の「剛ちゃんの死」も、『仮面ライダー4号』への伏線で、「あくまでパラレルだから!」ということで目を潰ってやらないこともない。

でも侑斗に「記憶こそが時間だ」みたいに慰め(?)られると、「忘れないからいいとかそーゆーことじゃねぇわ、おらぁっ!」って気にもなる。

作品全体としてはやっぱり、「これミッチーの話だけで撮り直してくれない? 進ノ介はいていいから、坂本監督あたりで生身アクション多めのスタイリッシュなVシネマで見せてください」って思う。(ちなみにミッチーの生身アクションは1シーンだけあります)

ミッチー3号が良いだけに、すごくもったいない……。せめてニンニンなしヴァージョンにしてほしい。ぶち壊しやで、あれ……。

そういう意味では、映画館に来る小さい子のことを考えずに「スピンオフ」でこじんまりと好き勝手な感じの『仮面ライダー4号』の方が作品としては面白いかもしれない。特典DVDで第1話見たけど、うん、相変わらず剛ちゃんが可哀想とはいえ、コンセプトは嫌いじゃない。

1話目はまだ肝心の4号が登場しないし、2話目3話目も「好みの展開」をするかどうかはわからんけど。


つらつら勝手な感想を書き連ねましたが、一緒に見に行った息子ちゃん(高校生)に聞いてみると、

「むしろ後半が退屈」

とのこと。

カーレースが退屈だったって。

うーん、まぁ、確かにな。マシンの争いより、オールライダーとオール怪人が必殺技出しまくりで延々戦ってる方がよほど楽しい気はする。

「なんで“最速”で決着をつけるのかさっぱりわからない」

正論です(笑)。

息子ちゃんは去年のライダー大戦は見てないので「たっくん見られたの嬉しかった」「橘さんも安定の“裏切り者”役で良かった」とオリジナルキャスト集結を楽しんでいた様子。

「ライダー映画はお祭りだし、別にストーリーには期待してないし、こんなもんちゃう?」

クールである。ただし。

「剛ちゃん殺したのだけは許されへんけどなっ!」


なんだかんだで親子して十分楽しませてもらったわけです(笑)。

しかしさすがにもう、来年はやらないよね、オールライダー映画。あまりたびたびやるとありがたみが薄れる。でも「ミッチー3号とGACKTライダーマンの競演!」とかならやってもいいよ。是非やって!(笑)。

2 件のコメント:

  1. ゴリラ大佐2015年4月5日 1:17

    はじめまして。
    一字一句、全くの同感でございます。
    今までのお祭りライダー映画のさらに上をいきました。
    (ある意味)
    ディエンドも大概でしたが今回の方がヒドイ…。
    ストーリー上はゴウくん殺す必要全くないですよね(^^;;
    dビデオの宣伝だけでストーリーを改悪するのはやめて欲しい。
    ミッチーはカッコよかったのに残念…。
    あと、12月の鎧武の映画がかなり良かっただけに残念…。
    つらつらと書き込み失礼いたしました。
    今日観に行って、どうしても感情が抑えられなくて。

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  2. ��ゴリラ大佐さん
    こんにちは、コメントありがとうございます[E:happy01]
    ホント、ミッチーは格好良かったのに残念すぎますよね[E:pout]
    今日4月5日のテレビ放送分で剛ちゃん、闇落ちせず無事前向きに復活しましたけど、だからって映画で殺していいわけじゃない。
    せっかくの3号の感動があの遺影の衝撃で全部どっか行っちゃいましたもんね…。
    MOVIE大戦の鎧武パートはなかなかよくできてましたよね。
    鎧武とドライブのコントみたいな掛け合いも楽しかったですし。
    春のライダー映画はまぁ、こんなもんと言えばこんなもんなのでしょうが……。
    撮影スケジュール的にも大変なのでしょうから、もう春はやめたらどうかと思いますねぇ[E:sad]

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