今回で6回目となるラフォルジュルネびわ湖、今年は5月2日・3日の2日間にわたって開催されました。

今年は初めて遊覧船「ミシガン」での「湖上公演」も行われるということで、「大丈夫かな、お客さん来るかな」と主催者でもないのに心配してました(笑)。

ミシガンは全便ほぼ完売だったようです。

すごいなー、良かったなー、これで来年も開催決定かな。

もともと普通に乗ってもミシガンって中で演奏あったりするんですけどね。私が2012年の9月に乗った時はオーストラリアから来てるというデュオがカーペンターズとか歌ってくれました。(その時の記事はこちら

ゴールデンウィークなので、ラフォルジュルネのことなんか全然知らずにフツーに遊覧船に乗りに来た方もいたんじゃないかと思いますが。

2日はめちゃくちゃいい天気でしたし、3日も雲が多かったとはいえ雨にはならず、湖上からの眺めと素敵な音楽、さぞ気持ちよかったことでしょう。

今年のラフォルジュルネびわ湖のテーマは「パシオン・バロック~バッハとヘンデル~」ということで、ヘンデルの「水上の音楽」をまさしく「水上で」聞けたりしましたからね。

と言いつつ私はミシガン乗ってないんですけども(笑)。

私は今回5月3日にびわ湖ホールへ行きました。小曽根さん目当てで行った2010年、カニサレスさんを聞きに行った2013年に続いて、3度目のラフォルジュルネびわ湖。今年は特に「誰が目当て」ということもなかったのですが、 ほぼ毎日OTTAVAを聞いて以前よりだいぶクラシック慣れしてきたので、「ちょっと行ってみようかな」と。

OTTAVAの公開収録やステッカー配布のあるラフォルジュルネ東京にはとても行けませんからねぇ。いつかびわ湖にもプレゼンターさん来てくださるといいなぁ(遠い目)。
 

さて。

チケットを取った公演が始まるのは13時15分だったのですが、11時半にはびわ湖ホールに着きました。


少しお天気が悪かったのですが雨にはならず、気温も上がりすぎず、野外の無料公演を聞くにはちょうどいい気候でした。晴天に恵まれすぎて気温が30℃近くになった2日は野外公演は大変だったんじゃないかしら、演奏する方も……。

着いた早々、ちょうどエントランスで石山高校吹奏楽部による金管六重奏が始まりました。いつも無料公演が充実しているラフォルジュルネですが、今年はさらに「街角の小さな音楽会」ということで、びわ湖ホールのエントランスや大津パルコの円形広場、西武大津店前でもちょっとした演奏が聴けるようになっていました。


びわ湖ホール内ロビーと湖畔広場での「キオスク公演」しかチェックしていなかったので、嬉しい驚き。

高校生のフレッシュな演奏をBGMに、持参のパンをもぐもぐ。湖畔広場の方には飲食ブースも出てたはずですが、貧乏な私は常に持参、よけいなところにお金はかけません(笑)。

12時からはロビーでマリンバ三重奏。


写真はまだ準備中のところですね。「PARADE」というグループがガーシュインの「アイ・ガット・リズム」、バッハの「カンタータ」(何番かわかりません)、そしてヘンデルメドレー「ヘンデル・ヘンデス」を演奏。

バッハとヘンデルはPARADEさん達による編曲で、マリンバの優しい音色で聞くカンタータは新鮮だったし、「ヘンデル・ヘンデス」はサラバンドのアレンジが格好良かった。

引き続き湖畔広場で甲西高校吹奏楽部の演奏を聴きます。最後はマーチングスタイルで、目にも耳にも楽しかった♪


ちなみに上から見た湖畔。


この写真を撮った時は無料公演のはざまだったので人影が少ないですが、演奏が始まる段になるとかなりの人が集まって押し合いへしあい。赤い毛氈の付近では叶匠壽庵さんがみたらし団子やお抹茶&和菓子の屋台を出しておられ、「子ども和菓子教室」のようなものも開かれていたようです。

ラフォルジュルネびわ湖はいつもキッズプログラムが充実していて(中には「それ音楽と関係ないよね?」っていうのもあるけど(^^;))、小さい子連れたお客さんの姿も多かったです。

平和堂とともにびわ湖ホールのオフィシャルスポンサーである叶匠壽庵、なぜか売り子さんが足軽や武将のコスプレをしていて。

ドクタケのお殿様みたいな人もいました。


パカラッパカラッ♪……って、叶匠壽庵は何を目指しているんですか……。

と脱力したところで。

やっと有料公演です。本日のメインイベントです!

まずは小ホールで行われたアンサンブル・レ・ゾンブルの公演。曲目はテレマンのいわゆる「パリ四重奏曲集」。


チェンバロの音色好きなんですが、生で聴いたの初めてでした。フラウト・トラヴェルソもヴィオラ・ダ・ガンバもお初ですねぇ。木管の横笛フラウト・トラヴェルソはとても柔らかい、可愛い音色でした。

テレマンの楽曲は「バッハより演奏が容易で富裕層や貴族達が自分で演奏して楽しめた」とプログラムに書いてありましたが、昔の人こんなの自分で演奏できたなんてすごい……。

なんというか、いかにも貴族のサロンでかかっていそうな、「プチ・トリアノンで午後のお茶♪」みたいな感じの、心地よい音楽。心地よすぎて睡魔が(笑)。

公演後、アンサンブル・レ・ゾンブルの皆さんはサイン会に登場。前にカニサレスさんのサインをもらった時と同じく、会場内で当該アーティストのCDを買うとサイン会に参加できます。レ・ゾンブルの皆さんと、中ホールで公演があったイリーナ・メジューエワさんが並んでサインしてらっしゃいました。

せっかくだからCD買えば良かったかなぁ。うーん、でも貧乏なのよぉ。
 
ロビーで少し無料公演に耳を傾け、お次は大ホール。ラーンキ一家による3台ピアノ公演を聞きに行きます。


大ホール・ホワイエからの眺め。つくづく素晴らしいロケーションであります。

公演プログラムは以下の通り。


日本初演!世界初演!!!

そんなのがまさか滋賀で聞けるとは。

ドゥカイさんのピアノ曲は静かな――けれどその奥に燃えるパシオンという感じ。「儚さと永遠~月のカノン、太陽のカノン~」が素敵でした。

コンチェルト・ブダペストを加えてのバッハのコンチェルトは「うわーっ」という感じ。って、全然どんな感じかわからんがな(笑)。

ピアノだけの静謐な感じから、弦楽が入ると迫力がどーんと増すんですよね。コンチェルト・ブダペストはそんなに大人数ではなくて、弦楽だけの編成なんですけど、厚みがすごいというか。

びわ湖ホールの音響もいいんでしょうね、やっぱり。クラシックの生演奏を聴いた経験が数えるほどしかない(そしてそのほとんどがびわ湖ホール)のでちゃんと比較できませんが。

楽器四つだけのレ・ゾンブルの後、ということもあったかな。編成的にも曲のイメージとしても好対照な感じで。

当時はバッハより人気のあったテレマン、テレマンだけ聞くと「テレマンもいいよね」って思うんだけど、バッハを聴くと「なるほどやっぱりバッハの方が普遍的な感じする~」と思ったり。

バッハすごいなぁって素直に思いました。

3台ピアノも素敵だったし。

で、すべての演奏が終わって拍手してたら客席から一人おじさんが舞台上に上がってきて――なんとドゥカイさんご本人が客席にいらしたのです。2階席の私からは遠目でよく見えませんでしたけども(^^;)

いやぁ、びっくりした。いるならいるって先に言ってください(笑)。

公演後、ラーンキご一家とともにドゥカイさんもサイン会に参加されてました。私はすぐ帰らなきゃならなかったのでサイン会の様子を眺められなかったのが残念。ええ、CD買えないけど時間があれば間近で拝見したかったです(ミーハー)。

翌4日には同じメンバー・同じ曲で東京のラフォルジュルネで公演。大津には泊まらずに夜のうちに移動されたのかな。っていうかラーンキさん、2日には東京で演奏してらっしゃるんだ。東京→びわ湖→東京。うわぁぁぁぁ。レ・ゾンブルの皆さんも4日の11時には東京で公演されてるし、演奏家の方も大変だ……。

東京だけでなくびわ湖にも来ていただいて、本当にありがとうございました。堪能いたしました。