はい、今年も観てきました、宝塚OG公演。

(過去の記事こちら→2013年『DREAM A DREAM』2014年『セレブレーション100』

今回はウタコさん(剣幸)、カリンチョさん(杜けあき)、ヤンさん(安寿ミラ)、ズンコさん(姿月あさと)、わたる君(湖月わたる)、ミミちゃん(こだま愛)、みはるちゃん(森奈みはる)、ユリちゃん(星奈優里)、そして彩乃かなみさんと彩乃さん以外全部ど真ん中、まさに「我が青春の宝塚スター」勢揃いの舞台です。

いやぁ、もう、ほんとヤンさんとみはるちゃんのコンビ、そしてウタコさんとミミちゃんのコンビ!

この二組を観るだけでも出かける甲斐があります。

甲斐があるけど、やっぱり、もちろん、シメさん(紫苑ゆう)ゲスト回を選びました(笑)。10月5日の昼公演。他の方々はそれぞれ現在もミュージカル等に出演され、その気になれば逢いに行けますが、シメさんだけは普通の舞台にはお立ちになりませんからねぇ。ご本人も公式サイトで「梅芸さんにOG公演で声をかけてもらわなければ舞台に立つこともない」とおっしゃっていて、ホント、貴重な機会ですから。

でも今回1曲だけだったよ~~~~~~。

同じくゲストの大和悠河ちゃんは2曲歌ったのに……。曲の合間にちょっと喋りもあったのに。

シメさん、喋りもなかった。

喋らないシメさんなんて……(おい)。

黒燕尾での「宝塚我が心の故郷」。途中、間奏部ではマイクを置いて「これぞ男役!」というダンスを見せてくださって、一曲入魂の想いが伝わってきました。

カーテンコールの時にウタコさんが「歌もダンスも、シメが伝統を伝えていってくれている」とおっしゃるとシメさん、「泣いてまうやん」と。

「今日の夜公演で最後」というだけでも「泣いてまう」でした。「年とって涙もろくなって」(笑)。

バリバリの男役、白薔薇の王子(帝王?)なのに喋ると一気に可愛く楽しい神戸のおばちゃんになるシメさん、このギャップがたまらんのです。

カーテンコールの時は白フリルの王子様衣裳で、眼福眼福。夜公演では「ウタコの部屋」ということでトークショーがあったんですよね。そんなんチケット買う時知らんかったし。田舎住みなのでなかなか夜公演には行かれへんし。

たとえ1曲でも今年もシメさんに逢えて幸せでございました。はい。



あ、最初に言っておこう。大阪公演では現役タカラジェンヌが特別出演ということで、専科から美穂圭子さん、華形ひかるさん、沙央くらまさんが10分ほどのコーナーを受け持ち。

華形さんや沙央さんが専科かぁ、と感慨深いにも程があったりしますが、歌うのは美穂さんだけで良かったなぁと。

沙央さんは何度か出演舞台を拝見していて、雰囲気のいいスターさんだと思っているのですが、しかしカリンチョさんやミミちゃんの歌の中に混じって出られると。

レベルの差が……。

美穂さんは大変歌のうまい方なので、安心して聞いていられたんですけどね。うん、素晴らしかった。



で。

今回、なんかあんまり曲目とか覚えてなくて、さっき去年と一昨年の記事読み返して「なんでこんなに覚えてるんだ?」と自分でびっくりしてしまったんですけど。

この1年でどーんと記憶力が衰えてしまったのでしょうか……。知らない曲はどうしても印象が薄くなるし、休憩20分を入れて約3時間の公演、今回は間にトークなどはなく、丸々全部ショーだったので……覚えきれない……。

とにもかくにも、ウタコさんとミミちゃんでの「ランベス・ウォーク」は感涙ものでした!

私、お二人の『ME AND MY GIRL』観てないんですよねぇ。ユリちゃん(天海祐希)での再演しか観てない。憧れの、夢に見た、本物の、初演コンビ!!!!!

『ME AND MY GIRL』はちょっとしたお芝居仕立てでけっこう長いコーナーになっていたのですが、最初は確かわたる君とみはるちゃんで「ミー&マイガール」、その後カリンチョさんとヤンさん(女役)コンビとか、なかなかウタコさん&ミミちゃんコンビが出てこない。

焦らすんだから~~~~~~~。

ミミちゃんがちゃんとサリーぽい衣裳で出てきて「一度ハートを失ったら」を歌った時は。

泣きそうになった。

この曲去年も聞かせてもらったけど、ミミちゃんの表現力がすごくて、引き込まれて、泣いちゃう。

ミミちゃん自身も涙ぐんでるように見えた……。

ウタコさんの「街灯によりかかって」もたまらーん! 街灯が少し高くてコートを掛けたり取ったりするのが大変そうだった(笑)。

そして最後に二人揃って「ランベス・ウォーク」!

ウタコさんの見事なエンターテイナーぶり、ミミちゃんの超絶な歌唱力と表現力。ミミちゃん、ダンスもキレッキレだしほんますごい。 

2部の幕開きでは二人で『川霧の橋』のラストシーンを再現してくださって。「もう、どこへも行くな!」

もう一度生で観られるなんて。

ホントにありがとうございました。欲を言えばお二人には『大いなる遺産』も歌ってほしかったです。後ろでミミちゃんが「月の光なおきらめき~♪」とコーラスとともに歌ってて、ウタコさんが銀橋で「青い空遠く~♪」と別の旋律を重ねるとこ。『大いなる遺産』はどの曲も素晴らしいんだけど、あのシーン最高に好き!



ウタコさん&ミミちゃんに比べるとヤンさん&みはるちゃんコンビは絡みが少なかったような気がする~~~~~。がっつり組んで歌ったのは「エル・アモール」と「Unforgettable」だけだったんじゃないかな。ちょっと、記憶が定かでないけど。

「エル・アモール」は二人の退団公演『哀しみのコルドバ』の主題歌。二人が同じ舞台に立つのってたぶん退団後初だと思うんだけど……いやぁ、こちらも感慨深かったです。

みはるちゃん、声変わらないわぁ。あの可愛らしい感じ、すごく懐かしかった。人魚姫の歌(タイトルはわからないけど詞が人魚姫の話だった)とかちょっと台詞入って、みはるちゃんらしくて良かったです。

同期に白城あやかちゃんがいたりして……シメさん&あやちゃんのラブラブっぷりと比べられたりして……在団中は比較的地味な扱いをされていたような印象(勝手な印象です、ごめんなさい)があるみはるちゃんですが。

みはるちゃんも歌うまいよね!

ヤンさん&みはるちゃんのコンビ、私は好きだった。バウ公演『ワンタッチオブヴィーナス』のヴィーナス役とか良かったよなぁ。

そして『メランコリック・ジゴロ』! 「エル・アモール」も素敵だけど、メランコリック・ジゴロからも聞かせてほしかったなぁ、二人で。

ヤンさんは今回男役でも女役でも出番が多くて超眼福だった。男役で踊っても、女役でタンゴを踊っても、超絶格好いい!!!!!!

カリンチョさんとかわたる君は髪が短くて、いかにも男役然としてるんだけど、ヤンさんは髪が長いんだよね。でもパンツスーツでビシッと決めてる時はとってもカッコいいし、ドレスを着せたらとても美しい女性で、なんというか、リアルオスカル様みたいな。

カナメさんの中性的な魅力とはまた違って……。うん、中性的なわけじゃないんだよなぁ、ヤンさんは。シャープで、ダンスはキレッキレで、まさに「麗人」という雰囲気。

堪能させていただきました。



カリンチョさんは「アランチャ」とか「ザッツ・ライフ」とか。いつもながら安心して聴けます。『花幻抄』から「祭りだ~祭りだ~わっしょい♪」というあれをやってくれました。カリンチョさんの日本物はいいですねぇ。粋でいなせで歌がうまくて日舞も上手。

『花幻抄』では松本悠里お姉様と演じた「激しい日舞(?)」のシーンを、確かミミちゃんと再現してくれていました。「Sing,Sing,Sing」かと思うようなノリノリのドラムに合わせ、日舞の振りで踊るんですよ。オーケストラで日舞! これぞ宝塚!なシーンです。

その後「Sing,Sing,Sing」も歌ってらっしゃいましたね。何人かで歌い継ぐ形で。

私が見にいった5日の公演は後半第二部が「Jazzパート」だったのですが、別の日は「ラテンパート」でカリンチョさんは「パラダイス・トロピカーナ」を歌ったらしく。

いいなぁ、それも聞きたかったなぁ。トロピカルナイト~♪



あと、2部の最初の方だったかな、途中でズンコさんがこけちゃったんですけど。うん、あれ、ズンコさんだったよね。舞台上にほとんどの出演者が揃ってスターさんが中央に集まってるようなとこで……足絡まっちゃったのかな。びっくりしました。

ズンコさん、2部で「もっと自分を好きになれるように……生きていくんだ」みたいな歌を歌ってはって、その曲はとても良かったです。ズンコさん、暗い歌が似合う……。明るい歌の時も表情があまり明るくないので、いつも「ズンコさん笑って!笑って!キープ・スマイリングよぉ」とキャンデリラ様のような気持ちで見てます。(ファンの方ごめんなさい)


「我が青春の宝塚」、あまりに楽しかったので勢いで来月マグノリアホール(大阪府池田市)で開かれるミミちゃんのコンサートに行くことにしちゃいましたよ! こんなことでもなければ池田に帰ることもないし。

来年もまた皆さんに出逢えますように。

梅芸さん、必ずシメさんにもお声がけしてくださいね。必ずですよ!!!