(※以下、ネタバレあります。これからご覧になる方はご注意ください。また、記憶違い等多々あると思いますがご容赦を)


ドンブラ映画を見るともれなくリバイス映画がついてくるので、もちろん『バトルファミリア』の方も観ました。

全然期待してなかったせいもあって、意外に楽しかったです。なんか、最初から最後まで笑いどころしかなくて。


まずは赤石

もうね、いきなり3000年前の、「古代文明」時代の赤石とか出てくるんだよ。ギフと契約して不老不死を手に入れる古代文明人の赤石! 衣裳もちょっと原始時代っぽい感じの赤石!! てかその時代に「赤石」って名前だったわけないだろうし、日本語だったはずもないんだけど、普通に古代文明人コスしてるだけの赤石!!!

掴みはOKすぎるだろ。

でも赤石はその場面だけで、あとはまったく出てこない。代わりにメインとなるのが赤石とともにギフと契約したケイン・コスギ君扮するアヅマ。確か「3000年前の南米」ってキャプションが出たと思うんだけど、「アヅマ」だったら言語的に最初からその名前だった可能性あるかな。

「不老不死を手に入れたぞ、ワハハハ~!」という感じの赤石とは対照的に、アヅマはしごく真面目に、「人類が道を踏みはずした時には私がジャッジメントをくだします」みたいなことをギフに誓っている。
ギフは人間が生み出す悪魔を餌としてたから人間が滅んじゃうと困る、愚かな人間たちが自分達同士で争って滅んでしまわないように、お目付役として赤石とアヅマを選び、不老不死の肉体を与えた……。でも最終的にギフ様、「五十嵐家以外は全部滅ぼす」って決断しちゃうし、なんか、よくわかんないよね。

ギフ様にとっては別に3000年とか屁でもないし、赤石がごちゃごちゃ言うから「じゃあまぁちょっとやってみれば」ぐらいのノリで契約してやったのかなぁ。そもそもが地球外生命体ぽいから、思考過程も人類とは違いますわな。


【そしてケイン君】

ともあれケイン君=アヅマは真面目なので、この3000年間、時に忍者となって悪い殿様(代官?)を成敗し、時にナポレオンみたいなイメージの西洋悪党を暗殺し、はたまた――。3種類はあったはずだけど3種類目思い出せない。 
私、ケイン君けっこう好きなんだけど、この振り返りシーン、吹き出さずにはいられませんでした。なんかすごい雑なんだもん。ほとんどコントなんだもん! 冒頭の古代文明人コスと言い、「ケイン君何やらされてんの」感がすごい。

さらにケイン君、世捨て人になってどこやらの山中で尊師みたいになってたり、「愛した人はみな先に死んでいった(そりゃ自分は不老不死なんだから仕方ない)」と嘆いてまたさっきの「時に忍者、時に西洋」コントが「アヅマとヒロイン」バージョンで繰り返されたり。

もうアヅマの人生だけでお腹いっぱいだよぉ。

真面目にギフとの契約を守って人類にジャッジメントをくだし続け、ついにはそんな哀しい生き方に見切りを付けて世捨て人になってたアヅマ。
ギフが倒されたことで肉体に異変が生じ、最後に一花咲かせようと五十嵐夫妻が乗った飛行機をハイジャック。狙いは夫妻ではなく、夫妻を助けに駆けつけるであろう五十嵐三兄弟で、彼等の「ギフの遺伝子」を取りこむことができれば再び彼は不老不死の肉体を維持することができる。

んー?
アヅマ、世捨て人になるぐらいだったのに――死ぬことの叶わぬ己に嫌気がさしてそうだったのに、ギフが倒されて自分も滅びるなら万々歳じゃないの??? 「これでやっと死ねる!」ってならんのか。アヅマ自身はギフの遺伝子云々よりも、五十嵐兄弟にジャッジメントくだすのが一番の目的だったんだっけ? それならハイジャックなんかしないでさっさと「しあわせ湯」を襲ってくれれば。


【時系列と位置】

ともあれ映画の中ではギフがもう倒されている。平和が訪れている。だから五十嵐元太&幸実夫妻は飛行機に乗ってどこやらへ出かけていく。幸実さんの誕生日お祝いに三兄弟が旅行をプレゼントしたらしい。
たぶん、時系列的には7月31日放送の第46話の直後、47話までの間に起きた話っぽい関西民なので47話はまだ見られてないけど、46話の最後の、狩ちゃんが何やら怪しげに作ってたドライバーと、その後ろの影が、映画に出てくるドライバーと悪魔っぽかった。

46話では「弓矢兵ヒロミさん」も初お目見えしているし、46話を見た翌日に映画を見に行ったのはタイミング的には良かったなと思う。

で、元太&幸実は茨城空港から旅立っていく。
五十嵐家、茨城在住なの??? フェニックスもデッドマンズもウィークエンドも、これまでの戦いは全部茨城で起きたことなんだろうか……。

二人の隣には豆原一成くん扮する大谷希望(のぞむ)という青年が乗っていて、「実家に帰るところで」みたいな話をするんだけど、実は彼はアヅマに復讐するため、アヅマの後をつけてその飛行機に乗り込んでいた。
アヅマたちによってあっさりハイジャックされる旅客機。元太パッパ、「やめろ!」とハイジャック犯に楯突く見せ場があった気がする。そして「その気概は悪くないぞ、五十嵐元太」とかなんとかアヅマに言われて。

「俺のことを知ってるのか?狙いは俺か?」
「その通りだ」

みたいな。(たぶん台詞は全部間違ってます、すいません)


【エリア666と西部警察風味】

そして飛行機は「エリア666(トリプルシックス)」とかいう閉鎖された場所に。かつてなんたらいう組織がヤバい実験をしていて現在は立ち入り禁止、頑丈な塀に囲まれていて空からしかアクセスできない。

ハイジャックのニュースを見た五十嵐三兄弟は狩ちゃんに相談(?)に行って、「エリア666」についての説明を受け、「空からしか行けない、でも大丈夫」って感じでバーンとヒロミさん登場

フェニックスの置き土産らしい輸送機(?)をバックに、黒サングラス+戦闘服のヒロミさん。ええっと、これは、西部警察のパロディ???
なんかギャグにしか見えなかったよ……。さらに五十嵐三兄弟がお揃いの戦闘服に着替えてきてさぁ。戦闘服っていうか、ボディプロテクター? 腕は剥き出しなのがすごい気になった。なんで腕は保護しないんだろう……。


【八嶋さんは反則】

一方、エリア666の方には八嶋さんが――八嶋智人さん扮するマッドサイエンティストがいて。

これがまた強烈すぎて、笑いを禁じえない。あかんて、八嶋さん、そのビジュアルはあかんwww いや、ほんとすごいよね、八嶋さんって。パッとカメラが八嶋さんを映し出したとたん「八嶋智人劇場」になっちゃう。ライダー映画を観に来たはずなのに俺は何を見せられてるんだ感すごい。

アヅマと八嶋さんはギフの遺伝子を手に入れるため手を組んでるわけだけど、しごく真面目な(何回“真面目”って言うんだろう、俺)アヅマと、全身全霊でふざけてるようにしか見えない八嶋さんの対比がすごくて、アヅマが何をどう言ってもコントにしか見えない。

五十嵐三兄弟は無事エリア666に降り立って、でもそれはアヅマ達の思うツボ。アヅマは仮面ライダーダイモンに変身して……の前に、何だっけ、アヅマ達が持ってるギフの瞳とやらの効果でバイス、カゲロウ、ラブちゃん達が造反しちゃうんだっけ。
すらっとした「蛇女」みたいに変身(成長?)したラブちゃんが格好良くて良かった。ラブちゃんずっとあのままでいいのに。

そんなこんなで一度は敗れそうになった五十嵐三兄弟、謎の母の力で三位一体、仮面ライダーイガラシに変身。
予告だと「ついにママさんも変身しちゃうの?」と思ったけど、「それが私の運命!」とか大見得切ったママさんから聖母マリアみたいなイメージ映像(ママさんの悪魔?)が現れ、それが新しいスタンプとなって仮面ライダーイガラシに。

なんじゃそりゃ。

リバイス世界の“悪魔”の定義付け、ほんとよくわかんないわ……。

(悪魔なのに聖母か慈母観音みたいなイメージなのが謎なんだけど、でも三位一体と聖母は相性がいいのかと思わないこともなかったり。父と子と聖霊の三位一体、元太パッパ(もしくはギフ?)と子ども達と悪魔、とか)


【デッドマンズのアイデンティティはあの衣裳】

五十嵐三兄弟が降下したあと、エリア666上空にはギフの瞳の力を使ったバリアが張られ、ヒロミさんは中に入れない。が、しかし、実は狩ちゃんもギフの瞳を使用したドライバーを持っていて、それをオルテカに使わせ、バリアを破ることに成功。
テレビ本編でギフの繭から出てきてぬちょぬちょになってたオルテカさん、あの後当局に捕まって(もはやフェニックスもないし、一体どこ権限で捕まってたんだろう)牢屋みたいなとこに入れられてた。そこへ「これは君にしかできない仕事」とか言って狩ちゃんがスカウトに行く。

普通の人間ではギフの瞳の威力に耐えられないけど、ギフの中に取りこまれていたオルテカなら大丈夫という理屈らしい。
オルテカが行くなら私たちも、ということでデッドマンズ復活。ちゃんと当時の衣裳を用意してくる玉置にほっこり。あの衣裳、昔のを取ってあったのか、新しく玉置が作ったのか。

オルテカの捨て身のダイブのおかげで見事バリアを突破したヒロミさんと玉置たち、さくらちゃん達を助け、飛行機に乗っていた他の乗客たちを助け……たんだっけ? もう細かいとこ全然覚えてないな。

オルテカに向かって弓を引くヒロミさん、しかしその狙いはオルテカの背後の敵で、オルテカ、「さすがですね」とヒロミさんを褒める。なんか、オルテカ、美味しい役じゃない? しれっといいポジション占めてない??


【妊婦さんの扱いが雑!】

ライダーやデッドマンズの皆さんが戦ってる一方、元太&幸実は他の乗客の皆さんたちとバスに乗って脱出を試みる。
「ママさん、運転できるの?」「やるしかないでしょ!」
大型バス(路線バスっぽい見た目だった気がする)、そんな簡単に運転できるのか――っていうか、そもそも、立ち入り禁止の閉鎖空間になぜちゃんと燃料が入って動ける状態のバスがあったのか。八嶋さんとかアヅマの部下の皆さんがあのバスで外と行き来してたってことなんかな……。

あとバスの座席数って40くらいかな、と思うんだけど、全然満席ではなかったような。飛行機自体満席じゃなかった気はするけど、「あの飛行機、これだけしか乗ってなかったのか」っていう。

乗客の中には妊婦さんがいて、ハイジャックされた瞬間から「うう、お腹が…」ってなってて、バスに乗った頃にはもう脂汗たらたら、「生まれる~~~!」って感じで、めちゃめちゃハラハラさせられる。
妊婦さんを演じるのはジュウオウジャーのアムちゃん、立石晴香さん。全然気づかなかったよ、アムちゃんもお母さんになる年か……。

妊婦さん、ほぼずーっと脂汗で、主に幸実さんが「頑張って!」って彼女を勇気づけてるんだけど、頑張るも何も、陣痛来てるんだとしたら生まれるもんは生まれちゃうし、とりあえずお湯沸かしてきれいな布をたくさん用意してくれよぉ、バス走らせて揺らすなよぉ、と思ってしまった。

ハイジャックされてから事件解決まで、実はそれほど時間が経ってないのかもしれないけど(あれ?でも夜みたいなシーンもあったっけ?)、とにかくこの妊婦さんの扱いが気になって気になって。途中、元太パッパが「あのバスの中では新しい命が生まれようとしているんだ!」とか2回ぐらい言ってて、「ええっ、もうヒッヒッフーしてるの?」と思ったらしてなくて幸実さんがただ「がんばって!」って言ってるだけだったり、見ててハラハラというかイライラというか。

最終的に事件解決してエリア666の外に出たあとでめでたく生まれてたけど、それがまたバスの後部座席でいきなり赤ちゃん抱いてる絵面で、「えーーっ、結局バスの中で生んだの?他のお客さんの前で?仕切りもなく?てかお湯は?清潔な布は?誰が取り上げたの?」と気になって仕方がない。非常事態だし何の準備もできなくてもしょうがないけど、でもだからこそ赤ちゃんと母体の健康状態が心配すぎる

おそらく生み落としたばかりだろうに、妊婦さん元気そうだったしな……私、出産後超ヘロヘロだったけどな……。

希望くんが「お母さんはこんな大変な思いをして生んでくれたんだ」とか言って、妊婦さんは「あなたの名前をちょうだい」って、赤ちゃんに「のぞむ」という名をつける。
えええ……。
「あなたの名前をちょうだい」っていうの、てっきり幸実さんの名前をもらうのかと思ったのに、たいして絡みのなかった希望くんの名前をもらうの、ちょっと意味がわからなかった。幸実さん、ちょうどその日が誕生日で、つまり赤ちゃんと幸実さんは同じ誕生日になるし、役に立ったかどうかはともかくずっと妊婦さんを励まして、バスの運転もしてたのは幸実さんなのに。

バトルファミリアだし家族の絆だし、満を持してママさんが変身するのか?と思わせるぐらいそこそこ幸実さんに活躍の場を与える話なので、「母性」絡みで「妊婦さん」を出すのはまぁわかるんだけど、しかし「出産舐めるなゴラァっ!」って気にしかなれなかった。他の部分はコメディとして楽しめただけに、妊婦さんエピソードなしでお話作ってほしかったなぁ。
小さい子連れたお母さんとかで良かったんじゃないのか。
「新しい命が生まれる時、新しい力が!」みたいな予告の煽りも、「いや、その新しい命、全然無関係の、よそのお子さんじゃん」だしなぁ。巻き込まれただけの、むしろ「おまえらのせいで母子ともに死ぬところだったんぞ!」っていう。
(そういう意味では、元凶でもある幸実さんの名前をもらう、ってのはないか。そもそもあんな状況で勢いで名前付けない方がいいと思うが)


【希望くんが空気】

で、その、赤ちゃんの名付け元になる希望くんがまた、「この登場人物要る?」って感じだったんだよなぁ。
彼がアヅマに両親を殺され、キメラドライバーを手に入れる(仮面ライダーになる)過程はスピンオフの方で描かれてるらしいけど、そんなの見てないから特に感情移入もできないし、なんか、立ち位置がテレビ本編での牛島息子みたいな感じなのよね。「別にこの子がライダーとして登場する必然性なくない?」「それより玉置を変身させろよ」っていう。

だって、ケイン君が仮面ライダーダイモンに変身、五十嵐三兄弟も仮面ライダーイガラシという新フォームに変身、大二&さくら&元太パッパの親子3人同時変身もあって、仮面ライダーの見せ場は十分以上にあるんだもん。正直希望くんが変身したライダーの見た目、まったく記憶に残ってない。

希望くんの親を殺したことをアヅマが「大事の前の小事」と切り捨て、一輝が「そんな考えのやつに人類の守り神を名乗ってほしくない」って怒る。この流れには意味があるけど、別に希望くんがライダーに変身する意味は……


【アヅマvs一輝の生身アクションは素晴らしかった】

終盤のアヅマと一輝の生身の一騎打ちはさすがのアクションで格好良く、肉体が朽ち果てそうなアヅマに一輝がスタンプ押して(ギフの力を分け与えて)復活させて「思う存分戦おうぜ」ってなるのも熱かった。

ケイン君はもちろん、一輝の中の人も空手やってるから、ほんともう二人ともライダーに変身しないでそのまま素面でずっとやり合っててくれ、って思うぐらい見応えあったなぁ。坂本監督だしね、うん。

3000年の長きにわたって人類の悪を彼なりに裁いてきたアヅマが、「人生つまんなかった」って言って、「おまえには人類を背負っていく覚悟があるというのか」って一輝に尋ねる。
一輝、なんて答えたんだっけ。

「たった一人、人知れず悪を裁いてきた」っていうの、そこだけ見るとアヅマはヒーローで、しかも「ヒーローは孤独で、周囲からは理解されない」みたいなところもしっかり押さえてて、さらに「その善悪のジャッジは正しいのか」「全体を救うために少数を見捨てることは正しいのか」って、「ヒーロー物」としてすごく重要なテーマを体現している気はする。

テレビ本編で大二が赤石側についちゃったの、「ギフを倒せないなら、ギフ側について少しでも多くの人類を助けてもらった方がいい」という考えだったと私は思ってたんだけど、それに対して一輝たちは「ギフは倒せる」と思っているから、双方の話が噛み合わない。
万一、一輝たちがギフを倒せなくて、全人類滅亡になるのと、ギフの庇護のもとでちょっとでも生き残るのと、どっちがいいか。自由のない生存、笑顔のない平和に意味はないと言っても、「それでも俺は生き残りたい」「生きてさえいれば」と言う一般人はきっと普通にいるでしょう。

希望くんの家族を殺したことを――それを「小事」と言い切るアヅマを一輝はなじるけど、でも本当に、世界中の誰一人とりこぼさずに、誰も犠牲にせずに、世界を救うことなんて可能なのか。たった一人を救おうとして、結果的に誰も救えず全人類が滅亡してしまった時に、「おまえはそれを背負う覚悟があるのか」。

ヒーローって大変だなぁ。
アヅマが世捨て人になってしまったのもやんぬるかな。

とはいえアヅマが世を捨てたのは確か、「どんなに軌道修正しようとしても人類は悪い方に行っちゃうから」であって、「自分の善悪のジャッジの責任云々」という話ではなかった。「自分のジャッジ(と行動)が間違っていたから改善されないのでは」というふうに考えてみたことはなかったのだろうか。「そもそもなんで俺、ギフなんかと契約しちゃったんだろう」とか……。


【その他】

えーっとそれから、マッドサイエンティスト八嶋さんの正体は実は悪魔シックで、悪魔態の時は声が藤森慎吾になってたらしいんだけど、全然気づいてなかった。八嶋さんがそのまま喋ってると思ってた。

そしてシックは狩ちゃんから抜け出た悪魔で、最後に狩ちゃんが、「君はただの科学好きのおとなしい悪魔だったのに、どうしてこんなことを」みたいに言って、シックは「好きにやってみたくなったのさ。君と同じだよ」とか答えるんだけど、あの悪魔は――シックは、「狩崎パッパが息子ジョージに移植した悪魔」なの? それとも元から狩ちゃんの中にいた悪魔???

悪魔を「移植できる」っていうのもよくわかんない話だし、もし狩ちゃんの中に別の悪魔がいたらパッパの悪魔と両方共存できるのか、片方追い出されるのか、リバイス世界の悪魔の設定、ほんとに色々謎すぎる。
もしシックが狩崎パッパの悪魔だったとしたら、狩崎パッパ、あんなに格好つけて仮面かぶって「謎の科学者」装ってたくせに実は内面に八嶋さん飼ってたの!? しかも八嶋さんのこと好きすぎて息子に移植までしちゃったの!?ってなるよね……。

あと、アヅマの側近役で中村浩二さんが出てた。でもアクションはあんまりなくて残念だったなぁ。
ちょうど映画観る前に『運命のガイアメモリ』を配信で見てて、NEVERの生身アクションに惚れ惚れとしていたところだったので、「あ!中村さんだ!」とワクワクしてしまった。あれも坂本監督だったものね。

次の仮面ライダー、ギーツも「ライダーは助け合いでしょ」とばかり出てきたけど、あんまり記憶がない……。すでにバリアは解けていた気がするけど、エリア666に忽然と姿を現すギーツ、いつもながらこの「夏映画で初お目見え」は色々無理がある気がする。

ライダーの夏映画ってテレビ本編がクライマックスのところに来るから、撮影自体のスケジュールも大変だろうし、時系列的に「作れるお話」も限られてきて、けっこう難しいと思うんだよね。『運命のガイアメモリ』は破格に面白かったけど、大好きなオーズでさえ夏映画は暴れん坊将軍で、鎧武なんかなぜかサッカーしてるし、「何じゃこりゃ」というのもある中、この『バトルファミリア』は意外によくできてたと思う。

アクション良いし、テンポも良く、元太パッパにヒロミさん、デッドマンズ、それぞれしっかり見せ場があって、たくさん笑える
コロナ禍その他で鬱々とする昨今、「笑える」はもっとも大事な要素なのかもしれないなぁ。