(※以下ネタバレあります。これからBlu-rayなどで楽しもうという方はご注意ください)

行ってきました、暴太郎戦隊ドンブラザーズのファイナルライブツアー!
仮面ライダーディケイドからニチアサ民になって早や十数年、映画は見てもさすがにFLTまでは……と思っていたけど、ついに足を運んでしまいました。

ドンブラ本編終盤、終わってしまうのがさびしくて、勢いで先行抽選に申し込んだら当たってしまって。正直、まさか当たると思ってなかったんですよ。申し込んだの千秋楽大阪公演だったし、はずれるだろうと思ってた。

なので当たってびっくり、うわぁぁぁ、お金!ってなりました。先行は手数料が高くて……。

しかし当たって良かった! 思いきって申し込んで良かった!!!
めちゃくちゃ楽しかったです。


まぁドンブラだからね。当たり前だよね、楽しいの。

5月28日日曜日、オリックス劇場での大阪公演。ファイナルライブツアーの千秋楽ということで、10時回には介人、みほちゃん、陣さんがゲスト。そして13時半公演は脳人3人、ソノシ、ソノゴ、ソノロクがゲスト

私が観劇したのは13時半の回
ちょうど劇場に着いたのが12時過ぎで、楽屋口(?)のところに介人とタロウがチラッと出て来ていてテンション上がる!

まだ10時回のお客さんが退場しきっていない感じで、「すごいな~、2時間たっぷりあるんだ」と感心しながら入場待機列に。開場は12時半ということになってたけど、実際に入場が始まったのは12時35分ぐらいだったかな。
入るまでも行列、入ってからもグッズ売り場で行列。

あっという間に開演時間。

開演前の諸注意アナウンスは介人が担当。「今日はキカイ…いや、暴太郎戦隊ドンブラザーズのファイナルライブツアーに来てくれてありがとう」みたいな。

第一部は井上敏樹大先生脚本によるオリジナルショー「じごくさいばん」。幕が開くと紗幕の向こうにタロウはじめキャスト6人がいて、いきなりアバターチェンジ! 紗幕に映像が映し出され、一瞬にしてドンブラザーズに変身、のっけからたっぷりアクションを披露してくれます。

いやー、ほんと、今どきのヒーローショーはすごいね。
Gロッソ公演を配信で見た時も思ったけど、映像や照明、発煙(ドライアイス?)などを駆使して、舞台上にリアルに“特撮”を再現してしまう。
またスーツアクターさん達の身体能力がすごくて、あんな動きにくそう&暑そう&視界狭そうなスーツで宙返りやら飛び降りやら。「これを1日3回やるのかー」と思ってしまう。 
台詞や効果音はおそらく録音だから、きっちり同じタイミングで動かなきゃいけないわけだし、ほんとにとんでもない技倆だなと。

素面キャストだけでは成り立たないヒーローショー。
パンフに名前も載ってないスーツキャストの皆さん、素晴らしかったです、ありがとう

で。
ヒトツ鬼との戦いからなぜか地獄へと舞台が移り(ちゃんと脈絡はあったのかもしれないけど覚えてない)、閻魔大王に“傲慢”の罪で裁かれるタロウ

検察官はソノイ、弁護人は猿原、原告はジロウ。
検察側の証人としてソノニ、ソノザ。弁護側の証人にはるかと雉野、そして翼


この配置がまずよくできてるよね。無職だけど一応“教授”という通り名の猿原が弁護士役っていうの。
「まずはこちらをご覧下さい」で、タロウの数々の暴虐(?)映像が流れるのも楽しい。おにぎり屋さんや忍者おじさん、タロウの容赦ない正直な言動のせいでヒトツ鬼になってしまった人々。
「桃井タロウのせいでみんなヒトツ鬼になったのだ。傲慢で無神経、こんなんで正しいヒーローと言えるのか」

はるかと雉野が「でもタロウにはいいとこもある、優しいとこもある」というふうに混ぜっ返して話は進んでいく――というか、実のところわちゃわちゃしてるだけなんだけど、「タロウはヒーローとして正しかったのか」ってけっこう深い問いだよね。
過剰に空気を読んで対立を回避するのが“正しい振る舞い”とされる日本社会で、そうじゃないからこそヒーローでありえたタロウ。

裁判は進みそうで進まなくて、途中「休憩」があって、証言台その他が椅子になったりテーブルになったりするのが面白かった。小道具よくできてる~~~。
休憩の時は舞台奥に「喫茶どんぶら」ののれんが下がり、そこからマスターならぬゼンカイザーブラックが出てきて飲み物の注文を取る。
みんながてんでんばらばらなものをオーダーした後、「ないよ。今日は水だけ」

ないんかーい!

介人はあくまで10時回のゲストで、13時半回には出てこなかった。ちょっと寂しい。

でもムラサメは出ます。
今はどんぶらの店員として働いているのか、グラスの載ったカートを押して出て来るムラサメ。はるかちゃんか誰かに「声が大人になったムラサメ」と言われてた。
「マザーはどうしたんだよ!」という誰かのツッコミに、「マザーは私を成長させるため体内に組みこまれていた養育プログラムです。すっかり成長した今、もうマザーは必要ありません」

え、そういうことだったの!?

どこかよそに――脳人世界のどこかにマザーコンピュータのようなものがあるのかと思っていたのに。

ムラサメ、「僕――私――俺」と一人称に悩むような描写もあって面白かった。ちゃんと「ジョーズに目覚めた」あとのお話なのよねぇ。

「じごくさいばん」で明らかになるのはマザーの謎だけではありません。なんとソノイ達のフルネームも明らかに!
検察官として登場する時にソノイの本名、証人として登場する時にソノニとソノザ。
「1、2、3」とか脳人の名前安直すぎるだろうと思ってたけど、本当はもっと長くて立派だったのね、覚えられないぐらいに。

最初の接頭辞みたいなところはみんな同じだったんですけどね。ソノニはなんだっけ、エリザベトとか入ってた? 途中翼に「私の本名覚えてね♡」と無茶振りして、翼が「お、おう」となるところも。あれは仕方ない、1回聞いただけではとても覚えられない。

翼とソノニ、すっかり付き合ってる(というかラブラブカップル)ということになってて、途中なぜか緊急動議で「はるかにあんなこと言ってたけどどういうつもり!?」という「翼の裁判」が始まったり。

「たてこもったイヌ」回だったっけ、翼がはるかちゃんに「一目惚れしてしまった」とかなんとか言うシーン。映像が流れてソノニが「浮気か!?」と怒るけど、第5話時点で何をしていても「浮気」にはならないでしょう。

そんなこんなで裁判はあっちへ行ったりこっちへ行ったりわちゃわちゃして、なぜかキングオージャーまで乱入。ヒトツ鬼かと思ったらバグナラクだったようで、キングオージャーの5人(もちろん変身後)が登場してアクション。素面キャストじゃないとはいえ、あの音楽と効果音で登場するキングオージャー、盛り上がります!

ちゃんと「中の人」の声でそれぞれ台詞もあったしねぇ。「友達?お供にならしてやってもいい」というタロウにカグラギ殿が実にカグラギ殿っぽい返答をして、最後はリッタンが「これ以上面倒なのを増やしたくない、戻るぞ」と締めて退場。
リッタン、声だけでも可愛いよ、リッタン。

キングオージャーといえば、色々ごまかして逃げる翼に対してソノニが「このスカポンタヌキ!」となじるシーンもあった。ソノニちゃん、もしやニチアサ視聴者!?

色々わちゃわちゃした後、ソノイが突然「実はタロウを告発したのは私なんだ、私がジロウに話を持ちかけたんだ!」とカミングアウト。
「私とタロウはここまで絆を深めてきた、なのにテレビ本編が終わったとたん、LINEの既読もつかない! この樋口幸平ってやつは……!」などとタロウへの熱い想いを口にし始め、シカトされた腹いせにジロウをそそのかして地獄裁判に及んだと。

なんだよ、BLオチかよ~~~。

LINEの返事ができなかったのは翼とサウナに入ってたから、とタロウが答えてソノイが「き~っ!」となったり、「あの夜のことを覚えているか」と意味深な感じで再現ドラマに突入したり、薄い本がはかどる展開でした。

再現ドラマで雉野がお月さん持ってふらふらしてるのが面白かった。
「月ノミゾ知ル。」の生披露もあったしね~。

脱線ばかりで進まない裁判に業を煮やした閻魔大王が最後はヒトツ鬼化。細かい順番忘れちゃったけど、途中だかその前だかにタロウが「おまえたちなど友達では…お前たちのことなど…うっ」と嘘をつけずに死んでしまい、「カブトムシのギィちゃんが帰ってきたー!」で起こす場面があったり。

「おまえら全員有罪だ!」と言う閻魔大王に対してタロウが「俺が人間の弁護をしてやる。人間は確かに弱いが…」とひとくさり演説をぶとうとするところもあったなぁ。翼が乱入してきて止まったんだっけか? “休憩”中のしりとりの続きを思いついた翼が乱入してきたような。

あ、それでしりとりの最後が「ど」になってタロウが「ドンブラザーズ」と言って、「ほんとはドンブラザーズのこと好きなんでしょ、あたし達のこと大好きなんでしょ」「いや、お前たちはただのお供だ」という流れになったんだった。そーだそーだ。

ムラサメまで含めての名乗り、必殺技「一騎桃千」、ドンドラゴクウだけでなくドントラボルトも登場、盛りだくさんのアクションで閻魔ヒトツ鬼を倒してめでたしめでたし。

ドントラボルトが分離したとき、「あー、そういえばジロウは人格統合しちゃったから、本来はもうドントラボルトは出てこないはずなんだっけ? あー、ルミちゃん……」とルミちゃんのことを思い出してちょっとさびしくなりました。
ルミちゃんはいたよね、幻なんかじゃないよね。

ともあれめでたく閻魔ヒトツ鬼を倒してめでたしめでたし。

はるかちゃんが「じかーいじかい、ドン音楽祭、というお話」という第2部への予告をして、第1部終了、10分ほどの休憩。
「ここでもちゃんと予告やるんだな~」と嬉しかったです。ドンブラを語る時にこの昔話風予告ははずせないし、テレビ本編が終わってしまった今、もう一度はるかちゃんの「じかーいじかい」を聞けるとは。

第2部は「Don!Don!笑え笑え!トークショー!&DON!音楽祭」ということで、MCに松本寛也さんと女の人(名前覚えてなくてごめんなさい)を加え、いきなり森崎ウィン君登場! オープニング『俺こそオンリーワン』!!!

ぎゃー、曲だけでも十分盛り上がるっていうのにウィン君の生歌唱も素晴らしいし、前半は変身後ドンブラザーズによるダンス、後半は素面キャストによるダンス付き!! 一気にライブ会場のノリになって楽しい~~~~~~!

曲が終わると一旦ウィン君は退場、ドンブラメンバー9人が舞台上に並び、さらに特別ゲストとしてソノシ、ソノゴ、ソノロクが奥から一人ずつ登場。
もうここでね、ソノシがね、「掴みはOK」すぎるの。
「消毒消毒消毒~~~っ!」ってシュッシュッしながら出てきて、声は通るし見た目もよくて華やかで、ソノシオンステージになっちゃう。廣瀬さんすごいわ、さすがだわ。

前半「おでんトーク」コーナーはゲスト3人絡みのトークがメイン。それぞれ「ドンブラに出演が決まった時のお話」などをしてくれて。
廣瀬さんは雉野枠でオーディション受けてらしたんだよねぇ。年長メンバー枠。鈴木雉野が脳にインストールされてしまった今ではまったく想像もつかないけど、もしも廣瀬さんが雉野役に選ばれていたら、また違ったドンブラが見られたんでしょうね。
オーディションの時に鈴木さんと掛け合いお芝居したとかで、「彼が雉野に決まったのは私のおかげ」とおっしゃってた。ふふふ。

ソノゴの高井さんは「ドンブラザーズが好きで好きで直談判してオーディション受けさせてもらって出演が決まった」と。
これもすごい話よね~。

そしてソノロクの小柳さんがまた面白い、楽しい。喋りも面白いし、インスタか何かでやっていたはるかちゃんとソノニを両腕にぶら下げるやつを実演してくれて。「ザ・両手に花!」
ジロウ雷蔵くんと筋肉比べポーズしてくれたり、いきなり無茶ぶりで寝そべって腕相撲もあったよね。誰と腕相撲したんだったっけ…。

「両手に花」ではこれまた無茶振りで雉野が男2人をぶら下げさせられたり。もちろんぶら下げるなんて無理だったけど、わちゃわちゃ感がほんと楽しい。

中盤は脳人による「オール脳人ニッポン」。ソノイ達3人がやってるラジオ番組にソノシ達3人がゲストに来た、という設定で、舞台左に脳人、右側にドンブラメンバー。
ドンブラメンバー、床に座ってくつろいでラジオ聞いてる「普通のリスナー」の体(てい)で、素で笑ってて面白かった。

ラジオ番組なのでリスナーからのメールを読み、質問に答える形で進んで、ここでもいちいちソノシ廣瀬さんが楽しかったなぁ。

第1部に出てきた「脳人たちのフルネーム」、あれにならって「ソノシたちに名前を付けるとしたら」というメールが来ていて、ソノシたちが考えるのかと思ったら、ソノロクが「おっと、ちょうどここにこんなメールが来てるぞ。雉野つよしさんから」と雉野名指し。

「ええっ、そういう流れ!?」

完全にアドリブ――というか、少なくともドンブラメンバー側には知らせてない展開だったようで、雉野以下順番にみんな呼ばれてソノシ達の本名をひねり出さねばならず。
「俺はこうなると思って考えていた、ソノロク、おまえは中村ソノロクだ!」と自信たっぷりに言い捨てて戻るタロウがおもろい。

他のメンバーがみんな脳人共通の接頭辞2つ(リュだかドュみたいな)を踏まえて名前考える中、いきなり「中村」出してくるのすごくタロウらしい。
「ソノロク」って響きが歌舞伎役者っぽいところから「中村」引っ張り出してきたんじゃないかと思うけど、どうなんだろう。中村歌六さんとか……。

脳人の衣装についてのメールではソノゴが舞台中央をランウェイに見立ててモデル歩きで衣装を見せてくれ、負けじとソノニやはるかちゃんもモデル歩き。
楽しいねぇ、可愛いねぇ。

「脳人の名前を考えるコーナー」がだいぶ長引いて裏でスタッフさんがひやひやしてたみたいだけど、どうにか終わって最後キャラソンコーナー。
ソノニ『Jewel Pieces』、ソノザ『What's EMO』、そしてソノイ『Blue Moon』のメドレー。『Blue Moon』の時にソノシがソノイに寄り添ってエアギター。廣瀬さんエアギターめっちゃ巧い、格好いい!

エアドラムもしてた気がする。ソノイの歌なのにソノシに目が行ってしまうよ~~。

音楽祭のラストは再び森崎ウィン君登場で『Don't!Boo!ドンブラザーズ』。ほんとに盛り上がるわぁ。OPもEDも改めていい曲よね。生で聞けて嬉しい。
まだまだコロナも続いているし、小さい子どもさんもいるから「着席で、声は出さずに」応援してね、だったけど、一緒に歌い踊りたくなる楽しさ。

なんか、GACKTさんライブに参戦してた頃のことを思い出しちゃいました。やっぱりライブ楽しいな、って。

最後の最後はまた出演者が舞台上に一列に並んで、一人ずつ締めの挨拶。みんなドンブラ愛がすごくて素敵だった。はるかちゃんはしれっと「ファイナルライブツアーは明日で終わってしまうけど」と、もう1日あるみたいに言っちゃってたけど。
1日3回公演してたらなんかよくわかんなくなるよね、うん。
翼が「この半年間」って言ってたのはGロッソ公演を含めて、ってことだったのかな。FLT自体は4月からの2か月よね。Gロッソの「キジのおんがえし」が昨年12月からだったっけ?

ウィン君は「大阪、最高だぜ!」と言ってくれたし、ソノニは「言いたいことありすぎてまとめられないから一言、“愛してます!”」という感じで。
「みんなドンブラザーズから元気をもらってると言ってくれるけど、元気をもらってるのはこっちの方で」と、ソノザもかなり熱くなってたんだけど、さらにソノイが感極まっちゃってて

「さっきDon't!Boo!ドンブラザーズで踊ってるみんなを見てたら色んなことが思い出されてきて……」
泣くな~笑え~~。まだもう1公演残ってるぞ~~~!
ソノイ富永くん、最終公演ではボロ泣きだったのかしら。

最後はタロウの「縁ができたな!」で終わった気がする。あれ、どうだったっけ……。楽しい記憶は「楽しい」だけが残って、細部があやふやだなぁ。

13:30開演で、たっぷり2時間。3回公演だし、1時間半ぐらいなのかなと思ってたけどほんとにたっぷりだった。キャストの皆さんはもちろん、スーツアクターの皆さん、スタッフ、素敵な公演をありがとうございました。

ドンブラはまだまだこれで終わらず『ドンブラザーズvsドンブリーズ』の配信も決定。


その前に『アバレンジャーwithドンブラザーズ』も配信されるはずで。


ちょっと、さすがに、あちこちに出没しすぎではと思わないこともない(笑)。

きっと来年にはVシネ『ドンブラザーズvsキングオージャー』も公開されるよね? ファンタジーなキングオージャー世界とは混ぜられないだろうと思っていたけど、今回の「じごくさいばん」にもしれっとキングオージャー出てきたし、何でもありのドンブラなら全然OKなのかもしれない。脳人の住むイデオン界、十分ファンタジーだし、おそらく次元が違うのであろうイデオン界と行き来できるんだもん、どこかのチキューと行き来するぐらい屁でもないよね!