(※以下ネタバレあります。これからご覧になる方はご注意ください。記憶違いもあるかと思いますがご容赦を)


公開初日11月8日に観てまいりました。
いつもサービスデーにしか映画館に行かないのですが、この作品は「各種割引不可」だったので「じゃあ初日に行っとくか」ということで。
久しぶりに正規料金で映画を観ました。正規料金お高い。

『風都探偵』、アニメ版しか見てないのですが、正直そんなに好きではなかったんですよね。やっぱり実写の方が楽しいと思ってしまうし、何よりときめちゃんが苦手で……。
今回も最初と最後のときめちゃんがいるシーンはむずむずしてしまったけど、「スカル」本編部分は楽しかったです。
ちゃんと実写版『ビギンズナイト』(※MOVIE大戦2010の感想こちら)と『W featuring スカル』(※MOVIE大戦COREの感想こちら)を予習して行ったので、「ここはおんなじ」「ここは実写になかった」と比較できて面白かった。

メリッサのコンサート会場に子どもの翔太郎がいたのは実写版でも描かれていたけど、そのあと翔太郎が鳴海荘吉のところにおしかけていくところは風都探偵オリジナル。
翔太郎、なぜか最初から荘吉のことを「おやっさん」呼びしているのよね。当時10歳かそこら(せいぜい12歳くらい?)だと思うけど、初対面のおじさんを「おじさん」ではなく「おやっさん」と呼ぶのって、かなり変わってるのでは。すでに両親を亡くしていたらしいので、荘吉に「理想の父親」を見たってことなのかな(自分の父親を「おやっさん」と呼ぶこともあんまりない気がするけど)。

荘吉はもちろん翔太郎の弟子入りを最初はつっぱねるのだけど、メリッサ事件で相棒を手にかけることになった荘吉、そもそも探偵を休業していた。
探偵として、仮面ライダーとして、自分の生き方に自信を持てなくなっていた荘吉にもう一度前を向かせたのは翔太郎の「風都を守りたい」という強い想いだった――。そうかぁ、そうだったんだ。受け取るばかりじゃなく、最初に与えたのは翔太郎の方だったんだね。

とはいえやっぱり翔太郎はまだ子どもなので、「ちゃんと高校を卒業したら」みたいになるんだけど、なかなか認めてもらえないことにイライラして喧嘩三昧、刃野さんに何度もお世話になっていたという。
メリッサ事件の時にも駆けつけていた刃野さん、おまわりさん人生がけっこう長い。

長いと言えば荘吉、「仮面ライダースカル」をかなり長くやってるよね? 「ビギンズナイト」の時の翔太郎がまだ二十歳だったとしても(※W本編で22~25ぐらいかと思っていたけど仮面ライダー図鑑では年齢不詳)、8~10年ぐらいスカルやってる勘定。

歴代仮面ライダーの中でも最長の部類に入るのでは……? 1号2号とか昭和ライダーの皆さんも後輩ライダーの応援に駆けつけてきてて、「本編終わったあとも戦い続けてる」設定ではあったけど、単独シリーズの世界観の中でここまで長く仮面ライダーやってる人、他にいないような気が。
てか、最初にドーパントの実験を始めてから本格的にメモリをばらまくようになるまで、だいぶ時間がかかったんだねぇ、ミュージアム。

実写版では亜樹子役山本ひかるちゃんがメリッサも演じていて、劇中歌も歌っていたんだけど、アニメ版でもメリッサの声と歌は亜樹子と同じ小松未可子さんが担当。実写版より歌がだいぶパワーアップしてた。
実写版は『Finally』という曲で、今回は『Forevermore』という曲。



ビギンズナイトのあの夜、本当は荘吉は一人で出かけていて、シュラウドに託されたWドライバーも事務所に置いていってたんだけど、翔太郎がそれを持って追いかけることになって、そして――。
もし翔太郎がよけいな真似をしなければ、荘吉は死なずにすんだんだろうか。もし翔太郎が荘吉の言いつけを守ってジッとしていれば……?

荘吉がフィリップに「自分の意志で行動しろ」って諭すところ、実写では端折られてた部分がしっかり描かれてた。どうして地球の本棚に入れたのかも。

その場面の前にスカルメモリを壊されていて、もうスカルには変身できなくて、でも「最後にこれぐらいの仕事はできるだろう」つって、スカルメモリの力を使ってフィリップの心の中に――本棚の中に直接言葉を届ける。
実写版見てる時に「スカルメモリの力って何なんだろう、“骸骨”が象徴する能力って?」と思ってたんだけど、今回「変身してる間は死んでる」みたいな話が出てきて、フィリップと交信できたのももしかして「死んでる=魂だけ」みたいなことだったんだろうか。だから同じ次元になれた。
フィリップももう死んでいる人間だものね……。

「悪魔と相乗りする勇気、あるかい?」からの変身、アクション。本当は――シュラウドとしては荘吉とフィリップでの変身を想定していたところ、イレギュラーで「ジョーカー=翔太郎」になった。翔太郎が「予測不能な存在」としてそこにいたからこそ生まれた「仮面ライダーW」……熱い展開だよねぇ。改めてグッと来た。
ライダーのアクションはやっぱり実写で見たいな、と思っちゃったけど。

園咲パパ、冴子さん、そして最後にチラッとだけ若菜ちゃんも出てきて、冴子さんの部下のイケメンがオーシャン・ドーパントに変身。
最初「霧彦さん?」と思ったら違う人だった。
冴子さんが戦闘で床に叩きつけられたあと、起き上がろうとしてる感じのシーン(もう細かい記憶がないのでシチュエーションは間違ってるかも)で、冴子さんの胸の描き方が超気になった。ときめの胸もいつも「そうはならんやろ」って思うし、なんでそんな薄着なのかと。今回翔太郎が「おまえはいつも薄着だから」って突っ込んでたけど、ほんと寒くないんかい(アニメシリーズで、雪景色の中でもあの格好だったよね)。

万灯雪侍もチラッと登場、ときめもまた「ジョーカー」であることが示唆されてた。アニメの続編来るのかしら???

つんちょ(津田健次郎さん)の荘吉はもちろん格好良かったけど、直前に実写を見ていたのでなんかムズムズする感じもあったなぁ。吉川晃司のイメージが強すぎて。
翔太郎も、テレビシリーズの時から思ってたけど、細谷佳正さんのお声は格好良すぎて、翔太郎のハーフボイルドな軽みがこう……普通にハードボイルドだよなぁ、って思っちゃう。
少年翔太郎は村瀬歩さん。可愛いめの女の子みたいな少年から、翔太郎のようなやんちゃな少年まで、幅が広いよねぇすごい。
シュラウドだけ実写版と同じ幸田直子さんなの面白かった。すごく安心するw こんなところでシュラウドが吹き替えだったことが功を奏するとは。

初日なのでもちろん入場者特典もGet!
いきなり冒頭に「在りし日の翔太郎」って書いてあって、「“在りし日”ってまだ生きてる人間にも使うの!?」ってなったけど、コミック部分も、『風都探偵』誕生の裏話も、面白かったです。


これを踏まえてまた実写版『ビギンズナイト』を観たくなる……。

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