(※以下ネタバレあります。これからご覧になる方はご注意ください。記憶違い等間違いもあると思いますがご容赦を)




9月15日公開のプリキュア20周年記念映画、18日に観てきました!
仮面ライダー、戦隊に続きプリキュアまで映画館に足を運ぶ体に……でもしょうがない、まなつとローラが出ているならしょうがない、あの二人の活躍を見逃すわけには。

いやー、ほんと、あの二人が出てくるとアガるわ~楽しいわ~~トロピカってる~~~♪

前にも書いたと思いますが、私は「HUGっと!プリキュア」以降しか見ていなくて、それ以前のプリキュアはほとんどわかりません。今回メインで出てくるのがおおむね「スター☆トゥインクルプリキュア」以降のキャラだったので助かりました。
前回の「オールスターズ」映画が「ハグプリ」の時だったので、それ以降の作品のキャラをメインに持って来た、ってことなのかしら。

映画は、ソラちゃんのアップで始まります。

ソラちゃんが、落ちていく。

落ちて落ちて――ふと気づくと、見知らぬ世界にいる。
荒野みたいなところに一人で横たわっていて、で、現れる謎の怪物。「え?何!?」と思っているとそこへ早速キュアサマーキュアプレシャスが登場!

きゃー、まなつぅーーー♡

「危ないわよ、早く逃げて!」
「大丈夫です!」

と、ソラちゃんもキュアスカイに変身。「え?あなたもプリキュアなの?」

怪物を無事やっつけて、プリキュア3人、「どうしてこんなところにいるのかわからない」「とにかくはぐれた仲間を探さなくちゃ」「うん、そうだね」「腹ぺこった~~~~~」

まなつも緊張感ないけど、ゆいちゃんも緊張感ないわ~。このチームやばいわ~~~(笑)。
「腹が減っては戦ができぬ」、崖をズダダダダっ!とすごい勢いで登って食材「取ったどぉぉ!」するまなつやゆいちゃん、女児アニメとは思えないワイルド&コミカルさ。まなつはこうでなくっちゃねぇ、うん、好き。


一方、無人島のような浜辺で目を覚ましたましろちゃん。「ここはどこ?ソラちゃんたちは?」とキョロキョロしていると海(湖?)の中から女の子が!
上半身だけ姿を現したローラ、ましろんを確認して、「なんだ、まなつじゃないのか、じゃいいわ」とあっさり泳ぎ去ろうとします。

「待って!せっかく他の人に会えたのに行かないで!!!!!」と海に飛び込んで抱きつくましろん。
「人じゃないわ、人魚よ」と尻尾ふぁっさーなローラ。

ここもローラのキャラクターがすごくよく出てて良かった♡ 「まなつじゃないならどうでもいい、この世界に他に誰がいようと関係ない」っていうのがまずすごいよね。普通はましろんみたく「誰か、誰かいませんかー!」って心細くなるだろうに、さすが人魚。

ともあれましろん、ローラの背に乗せてもらってすいすいと海だか湖だかを移動。すると離れ小島みたいなところで怪物と戦っているあまねちゃんの姿が。
ウサギのような小動物をかばって戦うあまねちゃん……最初からキュアフィナーレだったかな、ちょっと忘れちゃったけど。

見過ごせないましろんもキュアプリズムに変身、ローラもキュアラメールに変身して怪物から小動物を助けることに成功。

「プカ…」「プーカ…」としか喋らない小動物をましろんが「プーカ」と命名。

「この世界にはプリキュアしかいないのか?」「君たちもどうしてここにいるのか、そこの記憶がないのか」――さすがあまねちゃんは状況把握がしっかりしている感じ。

なぜか人間はプリキュアしかいない世界、ツバサくんとエルちゃんはさあや(キュアアンジュ)、ことは(キュアフェリーチェ)、はるか(キュアフローラ)と出逢い、一緒に行動することに。キュアアンジュは「ハグプリ」、キュアフェリーチェは「魔法つかいプリキュア!」、キュアフローラは「Go!プリンセスプリキュア」。
魔法使いが一人いると大変便利で、気球だかなんだかで優雅な道中、ここは平和なチームだった。

あげはちゃんはララ(キュアミルキー)、アスミ(キュアアース)、ラテ様、ゆかり(キュアマカロン)と道中を共に。キュアマカロンは「キラキラ☆プリキュアアラモード」のプリキュアですね。
お姉さんキャラを集めた感じのチーム、アスミちゃんはああ見えて「生まれたて」「まだ0歳」だったりするし、ララは母星では「成人」とはいえ、地球人換算では13~14歳ぐらい、実はまったく「お姉さん」ではないところが面白い。
ゆかりちゃんは高校生らしいので、あげはちゃんが最年長。18歳で最年長、プリキュア世界つらい。

いきなりララとゆかりちゃんが険悪ムードになるものの、すぐに仲直り。ゴッカンのような雪国にいたのに、「あっちにいいもの見つけた!」と唐突に足湯があって、みんなで温まっていた。
なんて都合よく出没する足湯……他に人っ子一人いない、町もないのに。

町はないけど遠くに「お城」が見え、「あそこにいけば誰かいるのでは」「何かわかるのでは」ということで、すべてのチームがお城を目指して進みます。

途中、ソラちゃんチームは怪物と戦うもう一人のプリキュア、キュアシュプリームに遭遇。めちゃくちゃ強いキュアシュプリーム、一人称は「ぼく」で、中性的な雰囲気……。というか、体の線は「男の子」っぽくて、他のプリキュアとは違う立ち姿が格好良かった。声は坂本真綾さん。また真綾さんの声が良いのよねぇ、男の子なのか女の子なのかわからない感じが実によくはまってる。

変身していない時は「プリム」と呼んでくれ、と言うキュアシュプリーム、まなつ達がやたらに食べまくってるのを一歩引いた感じで眺めながら、「なぁ、プリキュアって何なんだ?」と尋ねたりする。
ここで「自分もプリキュアなのに変な質問するな」などと思わず、なぜ自分たちがプリキュアになったのか、「私はね、今一番大事なことをするの!」的な答えを返すのがさすがまなつチーム。

ましろん達の方は途中でのどかちゃん(キュアグレース)と出会います。ラビリンを探すのどかちゃん。
走る列車に飛び乗ろうとする時、のどかちゃんだけがなかなか乗れず、必死に走って、みんなが「掴まれ~!」とやるんだけど、そこで人魚態ローラが尻尾ひらひら、この尻尾に掴まれ!ってするのがまた楽しい。
人間態の時より人魚態の方がちょっとでも「長い」のかな?

でもやっぱりのどかちゃんは追いつけなくて、「もうダメ、無理!」となった時、空から降ってくるラビリン。ラビリンがローラの尻尾に繫がることでのどかちゃんの手が届き、無事のどかちゃんも列車に乗り込めた。

その列車を怪物が追いかけてきたんだったかな?
なんでプーカの力が発動したんだっけ??
ちょっと忘れたけど、プーカ、実はとんでもない力の持ち主で、手のひら(肉球?)から破壊エネルギー光線がどかーん! パニクると自分で制御できないらしく、列車をバラバラにしてしまう。

それまでましろん達に手を差し出されても握手しなかったプーカ、「それで手を繋ごうとしなかったのね」と納得するみんな。列車をいきなりバラバラにしたことについて怒らないのが偉い。
「ちょっと、いい加減にしなさいよね」ぐらいのローラの怒り方(呆れ方?)がとってもローラで良かった。

ともあれ「お城のある町」にたどり着くプリキュア達。そこには「人間」がいたんだけど、みんなまったく生気がない。ただ「アークが怪物を操ってる」「アークが悪い」「アークには逆らえない」と言うばかり。

アークアークと言われてつい仮面ライダーゼロワンを思い出してしまった(^^;)

一体この世界は何なのか――。

「まだ思い出さないのかい?」と意味深なことを言うプリム。

実は、この世界はプリムの実験場。そしてプリムは、元の世界を滅ぼした。プリキュア達をすべて倒して。
冒頭でソラちゃんが落ちていってたのは、プリムに倒され、気を失って新しい世界に落ちていく表現だったんですね。

プリムの正体は「最強の力を持った宇宙生命体」で、「この力を使うため、星を滅ぼしてまわってる」とかいう、戦隊の敵みたいな存在だったのです。
最初の(元の世界が滅ぼされた時の)戦闘で、プリキュア達宇宙空間で戦ってるっぽかったけど、プリキュアになれば真空でも大丈夫なんだろうか。てか地球防衛にプリキュアしか出てこない地球、すごいな。

で、その時のプリキュア達の戦いに感銘を受けたプリム、「プリキュアって何なんだ」「なんであいつらあんなに強かったんだ」という疑問を抱き、「自分もプリキュアになってみたら何かわかるかも」と、アークという敵を作って実験していたらしい。
まず自分で体験してみる、うん、大事だね。偉い。

プリキュア達は妖精も連れているな、ということで、プリムが自分の力を分け与え、作った「妖精もどき」がプーカでした。だからプーカはプリム同様、とんでもない破壊力を持っていた。でもプーカはその力を使うことをためらい、嫌がったために、「この出来損ない!」と打ち捨てられてしまっていた。

なるほど自分がプリキュアになってみるだけでなく、ちゃんと妖精まで作ってみる。プリムの実践力すごい。

でも結局プリムにはプリキュアのことがよくわからず、「一緒に行動してみればわかるかも」と思ったけど「やたらに食べてくだらないこと喋ってるだけ」で全然わからなかった……あー、よりによってまなつ達のチームと行動を共にしちゃったもんね。何もわからないよね。

わかんないからもういいや、この世界ももう要らない――みたいな感じで、再びプリムとプリキュア達の最終決戦。
ここまで出てきた4チームのプリキュアだけでなく、他の歴代プリキュアたちも大集合。ちょこちょこ過去の、「仲間と手を取り合う」大事なシーンの振り返りが差し挟まれ、「それでも私たちは諦めない!」「仲間がいるから頑張れる!」みたいな感じで……たぶん……。
細かいところは覚えてないけど、「すごいなー、オールライダー映画だなー」と思いながら観てました。それぞれの名乗り、必殺技、次から次へとめくるめくプリキュアオールスターズ。

声ありで出てきたのは、公式サイトのキャスト一覧によると以下の16人。

★ひかる(キュアスター) 「スタプリ」
★はな(キュアエール) 「ハグプリ」
★いちか(キュアホイップ)、あきら(キュアショコラ) 「アラモード」
★みらい(キュアミラクル) 「まほプリ」
★みなみ(キュアマーメイド) 「プリンセスプリキュア」
★めぐみ(キュアラブリー) 「ハピネスチャージプリキュア!」
★まな(キュアハート) 「ドキドキ!プリキュア」
★みゆき(キュアハッピー) 「スマイルプリキュア」
★響(キュアメロディ) 「スイートプリキュア」
★つぼみ(キュアブロッサム) 「ハートキャッチプリキュア」
★ラブ(キュアピーチ) 「フレッシュプリキュア」
★のぞみ(キュアドリーム) 「プリキュア5」
★咲(キュアブルーム) 「スプラッシュスター」
★なぎさ(キュアブラック)、ほのか(キュアホワイト) 「ふたりはプリキュア」

ローラのあの「ビクトリー!」ポーズがちゃんと出てきたの嬉しかった。ローラの股関節どうなってんの!?っていうあのポーズ大好き。

コメコメやラビリンといった妖精たちの力添えもあって、プーカもプリキュアに変身。呼び名は「キュアプーカ」でいいのかしら???
力を合わせ、見事プリムを打ち倒し、元の世界、元の地球を取り戻すプリキュア達。

「倒された」と言ってもプリムが死んだり消えたりしないのがプリキュアっぽい。そして元の世界が戻ってきたら、別にプリムを憎んだりしないところ。

世界を滅ぼせるほどの力を持って生まれて、ただただ「強い」というのがアイデンティティだったプリム。彼(彼女?)にとって世界は「自分に倒されるためにあるもの」、プリキュア達がやたらに仲間のことを――「他人のこと」を気にかける理由がさっぱりわからなかった。

「でも、私を作った時から、もう違っていたのかもしれないよ」

プリキュア化してすっかり人間態で喋れるようになっていたプーカ(声は種崎敦美さん)、プリムの手を取り寄り添って、「ここから始まるんだよ」

キュアシュプリームとキュアプーカ、ふたりはプリキュア……おおおおおおっ!と思いました。2人がこれからどこの世界に行くのかわかりませんが(地球は元に戻ったし)、新しい世界で、「ふたりはプリキュア」として物語を紡いでいくんだなぁ、と。よくできてる。

最強であるがゆえに対等な存在がどこにもいない、ひとりぼっちで孤独だったプリム。プーカを作ったのは、きっと寂しかったから。そしてプーカを打ち捨てたのは、「自分と同じ」になってくれなかったからでしょう。せっかく自分と同じ力を与えて、「同等」になれる存在として作ったのに。

……なんでプーカに「力を使いたくない」という自我が芽生えたのか、そこはちょっと謎なんだけど、それももしかしたらプリムの潜在意識だったりしたのかな。戦う以外に、「戦闘力」以外に、アイデンティティが欲しい、みたいな。

プリムもプーカももともと性別のある生命体ではないと思うけど、プリムはどちらかというと男の子寄り、プーカは女の子寄りで、アダムとイブっぽくもありました。「世界にただ一人存在していたものが、自分自身を分かち、パートナーとなる存在を作る」。

「手を取る」「手を繋ぐ」がとても重要なモチーフとして描かれていたのも印象的。それこそが「プリキュアとは何か」の答えなのかな。

「仲間」とか「絆」よりも「孤高」の方が好きなので、クライマックスの決戦、どっちかというとプリム側に共感しながら見てて、「世界を滅ぼすほどの圧倒的な力を持って生まれた存在」は世界から拒絶されているようなもので、「どうしてこんなことするの!?」とか言われても、「力があるから」「そう生まれついたから」としか答えようがない、みたいな……。

よくもまぁ、「プリキュアってやつよくわかんないから僕もプリキュアになってみるか」って思ったよね。そう思わせた時点でプリキュアの勝ちだったんだな。


入場特典の「Film Collection クリアカード」はスタプリでした!


できればトロプリのカードが欲しかったけど、知ってるプリキュアだったので良し。何より大人ももらえて嬉しかった(笑) プリキュアの入場特典っていつもは子どもさんしかもらえないよね? 大人にも入場特典あるって知らずに見に行ったので、よけい嬉しかったです。ははは。

とにかくまなつとローラにまた会えて幸せだったし、プリムのキャラも魅力的、1時間ちょっとと短い中にぎゅぎゅっと歴代プリキュアが詰め込まれていて楽しい映画でした。

またトロプリ見たくなっちゃった。あすか先輩やみのりん先輩、さんごちゃんの「ペケ!」もエルダちゃんも、みんなみんな見たいぞ~~~!