(※以下ネタバレあります。これからご覧になる方はご注意ください。記憶違い等多々ある――というか、かなりいい加減なうろ覚え記事ですがご容赦を)



7月26日公開の戦隊&ライダー夏映画、29日に観てまいりました。
正式名称は『仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク』『爆上戦隊ブンブンジャー 劇場BOON! プロミス・ザ・サーキット』。(※公式サイトはこちら

まずは『ブンブンジャー

いきなりHIKAKINさんから始まります。「ブンブンジャーとコラボさせていただきます」と、大也が買い上げたサーキット場から中継。富士山が見えるサーキット、富士スピードウェイでのロケ。しかしそこに調さんから緊急連絡が入って、HIKAKINさんは早々に退場。「え?僕これだけ?」「最後は一緒に踊ってもらいますから」みたいな。

地球に逃げてきた惑星トリクルの王女二コーラ。ハシリヤンの捕物隊長デイモンサンダーは、彼女を渡さなければ地球に「惑星大破壊大ミサイル」を打ち込むぞ!と脅し、「上の方の人」は王女を引き渡すことを決定。でも調さんはそれを許せず、「王女を助けてほしい」とブンブンジャーに頼みに来る。

調さん、いい人だなぁ。
ブンドリオにも褒められて喜びの舞を踊る調さん。

もちろん大也はその依頼を引き受けるんだけど、デイモンサンダー自らがサーキットをイグニッション、サーキットグルマー爆誕。
サーキットに停まっていたブンブンカー各種も一緒にサーキットグルマーになってしまって、ブンブンジャーは大ピンチ。

それでも例のアンニュイな感じで「これはお困りが過ぎるねぇ」と言う玄蕃さんがとても良いし、敵の手駒になって襲ってくるブンブンカーたちを「ピットイン」させることで奪い返す玄蕃さん、素敵すぎる。さすが調達屋……てか、「ピットインさせればいい」って、そんなんありなんか。

途中、ミラちゃんがブンブンスーパーカーを駆って二コーラ姫を逃がそうと頑張るんだけど、そういやミラちゃん「運転屋」だったよなぁ、と。テレビ本編で運転してるとこ、あんまり出てこないよね?

「君はどうしたい?」と問われても答えられなかった二コーラ姫、ミラちゃんはじめブンブンジャーのみんなが自分のために命がけで戦ってくれるのを目の当たりにし、「わからない?どうしてわらわのために?」と戸惑います。
「自分がそうしたいから」と答えるミラちゃん。

「自分のハンドルは自分で握る」

映画のテーマもやはりこれなんですよね~。
ハシリヤンの侵略にうちのめされ、自分の意志を持てなくなっていた王女が、ブンブンジャーと出会ったことで、「わらわはトリクルに戻ってハシリヤンを追い出し、父王や民を救いたい」とはっきり言えるようになる。
デイモンサンダーに「一人で何ができる」って言い返されてて、私も「それな!」って思っちゃいましたが、もちろん二コーラ姫はそれに対しても「一人ではない!」と。

でもブンブンジャーは一緒には行ってくれないよ?ほんとに大丈夫???
たとえ大丈夫じゃなくても、「私はそうしたい、だからそうする」というのが「自分のハンドルを握る」ってことではありましょうが。

途中、サーキットが爆発?してみんな吹っ飛ばされて、調さんがブンドリオに優しく抱きかかえられて介抱されていて、「これは夢?」ってなるシーンがあって、なんか今回調さんずっと幸せそうで良かったな(笑)。シャーシロに「夢じゃない」ってピシャッと言われちゃうけど、現実に抱きかかえられてる(というかブンドリオをソファー代わりにしてる感じ?)んだから一層幸せよね。

シャーシロはPC駆使して世界中のエンジニアと「惑星大破壊大ミサイル」のプログラムを書き替えようと奮闘、後から調さんに感心されてた。
しかし「惑星大破壊大ミサイル」って、そのド直球なネーミング何!? あとそんなもんがあるのに、これまではちまちまサンシーターにちょっかいかけさせるだけで済ましてくれてたのか、と。ハシリヤンの一番の目的は「ギャーソリンを集めること」だから、地球ごと破壊してしまったら意味がないとはいえ、「その気になればすぐ星ごと吹っ飛ばせる」のに見逃してもらってたんだなぁと。

えーっと、あとブンブンジャー変身名乗りのところでブンドリオも名乗って、ブンドリオがビュンディーにも「ほら、おまえも」と促して、「え?やるの?」とためらいながらもしっかり決めるビュンディー。8人全員で名乗るの、盛り上がりますね~。

デイモンサンダーの声はカーレンジャーのレッド・岸祐二さん。声でカーレンジャーとコラボしてくるとは。
サーキットグルマーの方はおなじみ関智一さん。関さんもカーレンジャー出演者らしいけど、関さんはとにかく常連でいらっしゃるので、コラボもへったくれもないような(^^;) いつもながらキレッキレでした。

そつなくまとまっていて楽しめたけど、なんだろ、ちょっと淡々としてるように感じちゃった。私がそこまでブンブンジャーに入れ込めてないせいもあるんだろうけど、「最初から最後までワクワクドキドキ、ヒャッハー!」というふうには感じられなかった。二コーラ姫もキャラクター設定上、淡々と、感情の起伏があんまりないお芝居だったし。

ゼンカイジャー、ドンブラザーズ、キングオージャーと強烈なのが続いただけに、ブンブンジャーは品行方正だなぁ、と感じますね。
キラメイはコロナで夏映画がなかったけど、「MOVIEレンジャー」の時は時雨さんがかき氷機に頭挟まれてたし、ブンブンジャーは真面目でシュッとしてる。


――――と、ここまで書いて放置してたらもう観てから1か月近く経ってしまってですね。『ガッチャード』の記憶がもうつかさ君の顎クイッしか思いだせないんですけども。


これが見られただけで満足というか、ほぼこれだけのために出てくるつかさ君、何なの??? 面白すぎるんだけど?????

『ガッチャード』の方はDAIGOさん(未来の宝太郎)のアップから始まります。荒れ果てた世界で戦い続ける未来の宝太郎……。
この冒頭シーンは確か現代の宝太郎が見たただの夢なんだけど、ほどなく現代にも謎の敵の集団が現れ、「なんなんだ、こいつら!?」。
そこへしれっとカグヤ様登場、「彼らは時空ゲートを通って未来から来たんだ」と説明してくれる。
現代にやってくる敵を逐次倒していてもキリがない、元から絶たなきゃダメ&お世話になった未来の宝太郎=ガッチャードデイブレイクを今度は僕たちが助けなきゃ!ということで、宝太郎とりんねちゃんは未来へ行くことに。

全員未来に行ってしまうと現代の方を防衛する人間がいなくなってしまう。「俺はここに残る」と即決するスパナパイセン、さすがです。そして「手伝ってくれるよな?」とカグヤ様にも有無を言わせず……だった気がするけど違うかもしれない。

そんな簡単に未来に行けるの?と思うけどそこはそれ、風雅さんの力も借りて、タイムロードやらスチームライナーやらを再錬成、時空を駆けるデンライナーならぬギガントライナーでサクッとデイブレイクの世界へ。
宝太郎とりんねだけのはずが、ちゃっかり加治木も乗り込んでいる。うん、加治木重要よね。ガッチャードは加治木でもってるんだもんね!

未来世界ではいつものあの錬金学校のラボ(?)がレジスタンスの基地になっていて、なぜか小島よしおが「そんなの関係ねぇ!」と持ち芸を披露――じゃなくてなんか「実験」をしている。
周りの人が大真面目に「お疲れ様です」って感じだったのが逆に面白かったけど、一体何の実験……。

クロトーとアトロポスがレジスタンス側にいるのが良かったなぁ。もっと早く、現代でもガッチャード側に付いてくれれば良かったのに。
ラケシスがいないのはすでに亡くなってしまっているから……。でも「見た目だけラケシス」という敵は出てくる。死んだものの「体」(というかデータ?細かいとこほんとに覚えてない)を使って錬成したホムンクルス。
グリオンとの戦いでとっくに死んでしまったミナト先生やスパナもホムンクルスになってて、「敵」として登場するんだけど、この「悪いミナト先生」「悪いスパナ」が2人ともキレッキレで、めっちゃ楽しそうにヤバいお芝居してて、すごく良かった。こういうの、本編とは違う時空を扱う映画ならではの醍醐味よね。

DAIGO(「未来の宝太郎」呼び面倒くさいので、以下敬称略で「DAIGO」呼びします)は終始シリアスで、「一緒に戦いたい」と言う宝太郎にも塩対応、特にりんねちゃんには「おまえは絶対に来るな」と冷たい。
その理由はまぁ、だいたい想像がつくんですが、ミナト先生はじめ錆丸先輩や蓮華ちゃん、ともに戦う仲間たちを次々に失い、さらにはりんねちゃんまで亡くして、ずっと一人で戦ってきたDAIGO。そりゃあ、生きてるりんねちゃんを目の前にするのはもうそれだけでつらいよね……。
戦った末に命を落としたりんねちゃんが、昔のままの姿で再び「私も一緒に戦う!」と言ってくる。許可できるはずがない上に、DAIGO世界のりんねちゃんは最期に「もっと一緒に戦いたかった」と言い残していて、その言葉はDAIGOにとって「呪い」になってる。
この過去の回想シーンは眼帯をした若い宝太郎とりんねちゃんで、宝太郎の慟哭――絶望のお芝居、良かったな。これもテレビ本編とは違うタイプのお芝居、少し違うキャラクターになっていて。

「もっと一緒に戦いたかった」と言ったDAIGO世界のりんねちゃんは実は本当にずっとDAIGOのそばにいて、彼を見守ってたんですよね。息を引き取る時にその想いはケミーカード(たぶん「The Sun」のカード)と融合してた。で、何度もDAIGOに「私の声を聞いて、気づいて」と呼びかけてたんだけど、心を閉ざしたDAIGOには届かず。
でも現代からやってきたりんねちゃんは「この声…!」と気づく。
自分の声だもんね。
実体を持った現代のりんねちゃんと、魂だけのもう一人のりんねちゃん
良い話だったけど、しかし「自分はこの世界ではもう死んでる」っていうの、現代のりんねちゃん的にはしんどいよね。DAIGO宝太郎が自分の死にどれだけ傷ついたか、そしてもう一人の自分がどれだけDAIGO宝太郎のことを心配していたかを目の当たりにして、りんねちゃん改めて「私は一ノ瀬のことどう思ってるんだろう」「一ノ瀬は私のこと…」って考えたりしなかったのかしら。
未来宝太郎とりんねの悲しい別れを見ながら、おばちゃんは「君たち付き合ってるよね?付き合ってるよね???」とゲスい感想を持ってしまいましたよ(^^;)

一方現代では先輩ズも大活躍錆丸先輩はユーフォーエックス、蓮華ちゃんはズキュンパイアの力を借りて戦う! きゃ~、ズキュンパイア様ぁぁぁ♡
仮面ライダーに変身できなくても錬金術は使えるっていうの、強いよねぇ。楽しい。

しかし敵は手強くカグヤ様でさえ苦戦。弱気になったカグヤ様を救うのは――そう、偉大なるディケイド先輩!
そもそもカグヤ様が仮面ライダーレジェンドになったのは子どもの頃ディケイドに助けられたから。永遠の憧れの人(?)つかさ先輩に「久しぶりだな、坊主」とか言われて顎クイッ。俺たちは何を見せられているんだ!!!!!
細かいとこ忘れちゃったけど、つかさ君はカグヤ様に「仲間ができたんだろ、いい顔になった」と、あのカメラでパシャッと写真を撮ってくれる。
そして出てきた写真が新たなカードに!
ほんとに予告編で見たのと同じくらいの尺しかない、めちゃめちゃ短い出番なんだけど、ちゃんとあのカメラが仕事してるのすごく良かったなぁ。出会った人たちの写真を最後に撮ると、最初とは表情が変わって、グッと素敵になっている……。
「そうだ、私はレジェンドを超えたレジェンド!」と強気を取りもどしたカグヤ様。『ガッチャード』の映画なのにカグヤ様のお話でもある構成、すごい。

先輩ズの方には仮面ライダーガヴが助けに来たような気が。
ベルトと服の関係、「そこ、ちゃんと開けるんだ」ってなったわ。ちゃんとチャック付いてるんだ、ちゃんといつもベルトしてるんだ、っていう。
あと、変身前の生身の状態でけっこう動ける子なのかな~っていうアクションをしてた。言うてるうちにもうガヴも放送開始しちゃうけど、生身アクション盛り盛りだと嬉しいな。

で、えーと?

未来の方で「実はりんねちゃんはずっとそばにいたんだよ」って話になって、DAIGOもパワーアップしたんだったっけ? ほんとにもう全然覚えてない。二人の宝太郎、二人のガッチャードが力を合わせて敵を撃破する、そして加治木はじめみんなの応援がさらに力に!っていうざっくりしたことしか思いだせない。
なんかヤルカーちゃんが憑依したみたいになったスチームライナーの上に二人のガッチャードが乗って、応援団のみんなが「やったー!」と盛り上がってる中、アトロポスちゃんも笑顔になってたのが良かったなぁ。冥黒の三姉妹が普通に加治木たちと一緒にガッチャードを応援して喜んでいる世界線、テレビ本編でも来てほしかったよ。

最後冥黒王(?)が過去に逃げたからDAIGOも過去に追っていって、宝太郎とりんねと加治木は元の時空に戻る。よくちゃんと戻れるなぁ、と思うけど、「戻った“現代”はテレビ本編の時空とはちょっと違う」らしく、最後に宝太郎が読んでた「暁のガッチャード」の絵本も話が変わってるとかなんとか。
テレビ本編では端折られた夏祭り映像もあって、ミナト先生と鏡花さんが手を繋いでるーーーーーっ!ってなったのに、あれも「違う時空だから」ということっぽい。せっかく映画館で「ヒューヒュー!」ってなったのに、違うのかよ!

噂の島根ロケでの海岸線2台バイクも格好良かったし、未来の宝太郎&りんねの絆、偽物ミナト先生&スパナのキレッキレ芝居、カグヤ様とつかさ君、盛りだくさんなのにうまくまとまってて、なんというか、「ガッチャードはちゃんとしてるなぁ」という印象でした。

見た直後にプロデューサー湊さん&松浦さんのインタビュー記事を読んで、もう一回見たいな、と思ったんだけど、残念ながらそんな余裕はなく。
最寄り映画館、2週目にはもう上映回数が2回になって、3週目には早朝のみ、とかになってたので、お小遣いがたっぷりあったとしても時間的に厳しかった。戦隊&ライダー映画、もう夏休みのキラーコンテンツじゃないのね……。おもちゃとか、売れてるのかな。来年は最寄りでは上映がなくなるとかありそうで怖い……。

頑張れ、頑張れ、スーパー戦隊!
頑張れ、頑張れ、仮面ライダー!(加治木と一緒に応援)