つい先頃、懐かしのドラマを2本見返しました。『FiVE』『スウィートデビル』、どちらも大好きだったんですが、再放送を見た覚えもなく、ストリーミングサービスに配信があるわけでもなく、「もう一度見たいなぁ」と思いつつ30年近い月日が経ち。

しかしふと検索すると動画が……わぁ、どっちも全話見られるじゃん!

どっちも今見ても面白かったので、未来の私のためにちょこっと記録を書き残しておきます。何せ本放送当時はblogもTwitterもありませんでした。紙の日記には感想を書いたはずだけど――もしかしたら個人サイトにちょろっと何か書いていたかもしれないけど、今となってはもう読めないので。


まずは1997年4月~6月に日本テレビ系で放送された『FiVE』

土曜9時のドラマ枠で、『FiVE』の前はTOKIO松岡くん主演の『サイコメトラーEIJI』が放送されていました。『家なき子』とか、『金田一少年の事件簿』とか『銀狼怪奇ファイル』とかの枠です。同世代のテレビっ子なら「ああ!」と思うあの辺のラインナップ、超なついですね。

MOON CHILDによる主題歌『ESCAPE』もめちゃくちゃ流行りまして。『FiVE』と言えば『ESCAPE』、『ESCAPE』と言えば『FiVE』。


今回ドラマを見返して、毎回飛ばさずにちゃんと主題歌(オープニングではなくエンディングにクレジットとともに流れる)聞いて、改めて名曲だなぁと。つい口ずさんでしまう。

口ずさんでいたら旦那さんに「なんやっけ、それ。知念里奈とかシノラーとか出てたドラマの」と言われ。

旦那さん、ドラマの名前もMOON CHILDの名前も出てこないのにキャストの名前がすぐ出てくるのにびっくりしましたが、そう、『FiVE』は知念里奈、篠原ともえ、遠藤久美子、鈴木紗理奈、榎本加奈子、そしてともさかりえ(※敬称略)という“今”をときめく6人の女の子が集結した作品でした。そのうち榎本加奈子扮するエリは序盤で死んでしまって、他の5人が「FiVE」なんだけども。

リアタイしてた時、「え!?もう死ぬの」とびっくりしたんですよねぇ。

ともさかりえ以外の5人は罪を犯して服役中。少年鑑別所から脱獄したところを謎の男・淀橋に拾われ、彼のために働くことになる。

淀橋は「早乙女」という男への復讐に燃えていて、その悪事の証拠をつかむため、女の子たちをスパイに仕立てて早乙女の息のかかった人間たちの周囲に潜り込ませます。で、毎回もう一歩のところで早乙女に辿り着けず終わる。

女の子たち、素顔丸出しで潜入してるし、色々とツッコミどころは多いんだけど、毎回の事件はけっこうよくできててハラハラドキドキ、見始めると止まらない。

とにかくともさかりえがめちゃくちゃ格好いい! 当時17歳ぐらいのはずなのに、斜に構えたお芝居がたまらんし、存在感がすごい。最終回でミッキー・カーチスに色仕掛けするところなんてほんとに色っぽくて、「じゅ、じゅうななさい???」ってなるし。

ともさかちゃん扮するアサミは最初敵側にいて、途中から淀橋側に合流。だから他の女の子たちとたびたび衝突したり、淀橋のことも信用していなくて独自に調べたり。でもなぜか途中から「淀橋のことが好き」という要素が入って、淀橋の方も「おまえに惹かれている」とか言い始めて、「えええ」ってなるんだけど……リアタイ当時はこの2人の関係どう思ってたんだったかな……。

淀橋役は唐渡亮さん。『FiVE』以外ではあんまりお見かけした覚えがないんだけど、ワイルドで粗野で、手の内を見せずにとにかく「俺の言うことを聞け!」っていうキャラクターがハマっている。

淀橋の妹役でデビュー間もない深田恭子が出ていて、お芝居は正直“棒”なんだけど、初々しくて可愛い。当時まだ14歳かな?

篠原ともえちゃんもセリフ回しとかアレなんだけど、でも脚本自体がそういうキャラクターとして描いているのでそんなに変でもない。終盤、シリアスなお芝居はちゃんとできているし(ウエメセ)。

知念ちゃんは当時まだ16歳? 今はミュージカルで活躍する知念ちゃん、当時からけっこうお芝居が上手。

唯一大阪弁キャラの紗理奈ちゃん、最終回の啖呵が格好良かった。ミッキー・カーチスに「悪い側に付く方が得に決まってんだろ」みたいに言われて、「あたしらは絶対仲間を裏切ったりせーへん!」つって自爆するんだよね。その前のアサミとの喧嘩も良かったし、いい役だった。イケおじに弱いキャラ、大人っぽい見た目だけど当時19歳。ほんとみんな若い。

最終回の脚本は『あぶ刑事』でお馴染み大川俊道さん。大川さんは少年が活躍する第6話もご担当。全11話の半数近く、5話分を担当されたのは橋本以蔵さん。『スケバン刑事』他多くのテレビドラマを手がけられた橋本さん、お話が脱獄から始まるの、『スケバン刑事』っぽいですよね。1話目の脚本は橋本さんではなく野尻靖之さんなんだけど、お話の骨格やシリーズ構成はどなたが考えたのかなぁ。二転三転、辻褄が合ってるのかよくわかんないところもある中、脚本家さんたちどれくらい全体を見通して書いてらっしゃったんだろう。

序盤でエリ(榎本加奈子)が死んでしまったあと、終盤で仲間を助けるためにイズミ(遠藤久美子)が死に、早乙女の銀行口座を乗っ取るためのパスワードを知ったカヨ(篠原ともえ)が殺され、ナナカ(鈴木紗理奈)もアサミ(ともさかりえ)を逃がすために自爆。そして女の子たちの中でも一番の「主役」だったアサミも、淀橋も、最終回で死んでしまう。

「1人でも生き残ったら、あたし達の勝ちだよ」と言って。

マドカ(知念里奈)だけ生き残るんだけど、元が脱獄囚ということもあって鑑別所に逆戻り。そこへ淀橋の妹・佳苗(深田恭子)が面会に来て、「海外で手術を受けられることになった」と告げる(※彼女は難病でずっと車椅子だった)。「アサミさん達の遺骨を南の海に撒いてこようと思います」とも。

「早乙女との戦いを終えたらみんなで南の島に行こう、そこで新しい人生を送ろう」っていうのが、女の子たちの願いだったんだよね。

骨壺を抱いて搭乗口に向かう佳苗。誰かとぶつかったかなんかで骨壺が転がって、蓋が開いてしまう。壷の中はなぜか空っぽ……。

そして鑑別所の中のマドカは「やっと迎えに来てくれたんだね」と仲間の幽霊(?)に語りかける。アサミ、ナナカ、イズミ、カヨ――マドカの夢なのか妄想なのかわからぬまま、光が弾けてマドカの姿も消える。無人の部屋が映されて、物語は終わる。

これ、このラスト全然覚えてなくて、「えええええ!?」ってびっくりしてしまった。たった一人生き残ったマドカもみんなの元へ――あの世へ――行ってしまったってことなの??? 生き残った者の責務として佳苗ちゃんのことを見守り、佳苗ちゃんが「無事手術を受けられる」と聞いて、肩の荷を下ろしたってこと?

どうなったのかは視聴者の想像に任せます、という終わり方、大好物すぎてますます『FiVE』のこと好きになってしまった。最初から最後まで面白すぎる。

メインの少女たちだけじゃなく、他のキャストも凄くて、早乙女役の篠井英介さんは本当に蛇みたいなヤバい怖さだし、真の黒幕越山役の細川俊之さんもあの独特の雰囲気がたまらない。ナナカが惚れちゃうイケオジに峰岸徹さん、イズミと心を通わせる研究者にはピンクレディーのケイちゃん、ケイちゃんの夫の悪党は萩原流行さん。あの時代の名物俳優さんが次から次へと出てくる。

アサミの母親役は銀粉蝶さんだし、淀橋の父は石立鉄男さん。若き宇梶剛士さんまで出てる。宇梶さん、若すぎて「あれ?もしかして??」って感じなんだけど、横顔はまごうことなき鴻上会長。当時35歳ぐらい? イケメンだよねぇ。

『あぶ刑事』のパパこと山西道広さんも悪い警察官役で出てらして、昔のドラマ、ほんと出演者の顔ぶれだけでもう楽しい。

『ESCAPE』があまりにも有名になりすぎたけど、OPで使われてる曲も良いのよねぇ~。ram jam worldというアーティストによる『searchin'』


劇中で流れるStrings versionがまたせつなくて良い。


篠井さん扮する早乙女は実は傀儡で――っていう最後のどんでん返し、ほんとにそれで辻褄が合うのか、でもだからこそ女の子たちのあのバレバレなスパイ活動も目こぼしされていたのか。越山がもう要らなくなった仲間を淀橋+女の子たちに排除させようとわざと泳がしていたんならなるほどと思わないこともないんだけど、でも「本物の早乙女はずっと海外に」っていう情報だと、越山がアサミを育ててたらしい話と合わないような??? 早乙女、政財界の大物っぽい感じだったし、早乙女も越山もずっと日本にいたんじゃないのかな。萩原流行さん扮する役も「顔を変えて他人になりすまし」てたから、篠井さんも誰かが篠井さんの顔になってたのか??? そもそも早乙女に関する情報がすべてフェイクだったという可能性もあるか。

あー、もう一回最初から見返したくなる。BS日テレとかで再放送してくれないかなぁ。テレビで落ち着いてしっかり見たいよ。需要あると思うけどなぁ。