ショーの方です。
中村一徳先生のショーということで非常に期待大でしたが、予想通り、良かったです。

中村先生の音楽の趣味と私の趣味が非常に合うんですよね。
今回もジャズ、ラテン、スパニッシュと好きなものだらけ。
一口にジャズと言っても色々あって、前回の花組のショーもタイトルが『タキシードジャズ』とジャズをテーマにしていたのですが、あまりのれないジャズでした。
私はスインギンなビッグバンド系が好きなんです。
1920年代とか30年代とか、そーゆー時代にクラブやダンスホールで流れていた音楽(って、そんな時代生きてないからあくまでイメージやけど)。
以前、振り付けの先生も「デューク・エリントンやベニー・グッドマンの時代のジャズが一番踊りやすい」というようなことを言ってらっしゃいました。
今回はそーゆースイングジャズだったんですよね〜。
男役がスーツにソフト帽で踊る。
振り付け安寿さんやし。

中詰めがラテンでその後がスパニッシュ。
大好きなジプシー・キングスの曲、「バンボレオ」が使われていて。
やっぱ趣味が合うな〜。

それに中村先生のショーは群舞が多い。
スターさんをちゃんと見せながらも、すぐにわっと人が出てきて群舞になり、非常に華やかで楽しい。
今回舞台セットも非常に豪華で美しく、衣装も良かったし、照明の使い方もいかしてました。
どれだけの人数が舞台上にいて、どーゆー配置になってて、その時の音楽の入れ方、照明の当て方、といった「場」の見せ方全体が非常に私の趣味に合う。

グランドフィナーレ前の燕尾の男役による大階段もかっこよく。これぞ宝塚ですわ〜♪

惜しむらくは主題歌が弱いこと。
お芝居の方も同じだけど、最近オリジナルの音楽が弱いと感じる。
昔は一度見ただけでも帰りには口ずさめる、ということが多かったのに、最近はメロディーが耳に残らない。私が年取って覚えられなくなっただけではないと思うんだけど。
なんかこう、盛り上がりに欠けるというか、ドラマティックじゃないんだなぁ。
今回もお芝居、「ミュージカル・ピカレスク」と銘打ってあるのに、「どこがミュージカルやねん」みたいな。
「歌」と「場面」のつながりが弱いと思う。
わくわくするような音楽が出てこない。
昔の『大いなる遺産』みたいに、銀橋と舞台で違う歌を歌って、それがものすごくぴたっとはまっている、というような
「名場面」を見たい。聞きたい。

まぁ最近は年に2〜3回しか劇場に足を運ばないので、たまたま私の見るものが私好みのドラマティックな音楽に彩られていないだけなのかもしれないけれど……。