『シルトの梯子』と一緒に借りてきたお相撲関連本。ハードSFで疲れた脳味噌を可愛いお相撲さんイラストで休ませるのじゃ~。

「相撲にまつわる言葉をイラストと豆知識でどすこいと読み解く」と副題にあるとおり、著者福家さんの素敵なイラストとともに大相撲に関する知識がすっと頭に入ってくる、とても楽しい本です。

第一部基礎知識編には「決まり手一覧」もあり、「褄取り」「小褄取り」「足取り」「裾取り」の違いなどわかりやすく解説されています。

第二部の用語編は「辞典」と呼ぶにふさわしい大ボリュームで、あいうえお順に相撲にまつわる言葉がずらり。「相模」の項目があるのがツボでした。「相撲ロス」なんて言葉もあって、ニヤニヤしてしまいます。

2018年2月時点の情報をもとにしているので、宇良や逸ノ城、玉鷲といった現役バリバリ力士の名前があちこち出てくる上に、特に名前が書いてないイラストでも「これは琴欧洲では???」と思ったり、相撲ファンにはいちいちたまらない。

もちろん千代の富士や勝昭たん等すでに土俵を降りた名力士のお話もあり、「肉の多い大乃国」だの「痛みに耐えてよく頑張った!感動した!」といった「え、それは用語なの!?」とびっくりする見出し語もあって、ほんとに充実した「辞典」になっています。

行司の木村銀治郎さんが監修されており、綴じ込み付録の「大銀杏の結い方」には追手風部屋の床山、床作さんのとっておきエピソードも。

「トゥクトゥク」の項とか、時天空兄さんのイラストがついててうるっと来てしまう。用語の選定も説明文も、いちいち心憎くてほんと、ごっつぁんです!