はい、ショーの方です。(お芝居『Thunderbolt Fantasy』の感想はこちら

4月27日から6月4日まで宝塚大劇場で上演された『Killer Rouge』(お芝居『ANOTHER  WORLD』メインの感想はこちら)を台湾公演向けにブラッシュアップしたショー。

大劇場では55分だったのが今回は1時間5分。10分も長くなっています。どんな場面が増えたんだろう~と楽しみにしていたら。

コント場面でした。

いや、最高やった、あの場面。
紅さんのコメディエンヌぶりが遺憾なく発揮されてもう

この人ホントにさっき凜雪鴉だった人なの!? あんなに美麗な怪しい詐欺師だったのに!
と言いたいところだけど詐欺師だからねー。うん、紅さんの凜雪鴉なら紅子(べにこ)になってもおかしくない。魔術で殤不患を自分そっくりに変装させられるんだ、自分が紅子になるくらい朝飯前のコンコンチキ!
(あのシーンの演出もうまかったなぁ。紅さん(凜雪鴉の影だけ見せて声は殤不患)

場面名は「Trip Rouge/紅子、海を渡る」。プログラムでは「ホール案内嬢達の楽しいセッション」と説明されています。

楽しいセッション(゚∀゚)!

案内嬢なので客席から登場する紅さん、もとい紅子。「海を渡る」だから「海」をイメージした水色のワンピース、と言ってました。金髪のロングヘアーに大きな髪飾りがキラキラ。

「見て、これ!ほら、オペラグラスの倍率上げて!これ、凜雪子(りんせつこ)!」

りんせつこ(゜∀゜)!

殤不患見てる? 凜雪子だよ!!

客席から「久しぶりー」って声掛かってたので、「案内嬢紅子」のキャラはこれが初めてじゃないみたいでした。私は初見でしたが。
その、声を掛けたお客さんに向かって、「出た!客席の女S!」って即反応するのさすが。

普段の公演では客席と会話することはほとんどないですが、この場面では「台湾語勉強してるの?」「3階にも投げキスして~!」みたいなやりとりがあって、まさに「楽しいセッション」

綺咲さんも「案内嬢愛子」として舞台に登場。「你好」と書かれたプラカードを持ち、裏には「私は愛子、可愛いでしょ」みたいな台湾語(なんて書いてあったか忘れてしまいました)。

胸の名札「愛子」は紅さんが書いたものだそうで、その話を切り出すのに綺咲さん一苦労。やっとこの3日の公演で「紅さんに書いてもらった」と言えたのだそう。
「今?3~4日経ってるよね、今?」みたいに紅さんがツッコむツッコむ(笑)。

さらに続いて礼さん扮する礼子が登場。黒髪ロングの礼子ちゃん、まったく違和感ない。可愛い。
まぁみんな女性なんだし、ジェンヌはみんな綺麗なんだから違和感なくて当たり前なんだけど、しかし凜雪子! 女装しても胡散臭いぞ凜雪子!

ほんと、紅さんエンターテナーやなぁ。
ああやってアドリブで当意即妙にやりとりできたり、頭の回転速くて、ファンを楽しませるツボを心得てる。

もちろん他の場面ではトップ男役として「煌紅」だし。
スラっとシャープで格好良い。

でもやっぱり「煌紅vs怪盗紅」のシーンみたいなのが楽しいな~。
普段は奥さんの尻に敷かれる冴えないサラリーマン。「ゴミ出してきて!」と追い出される。そのよれよれ感がうまい。
そこからパッとスーパー刑事に切り替わったかと思うと最後はまたダメ夫で。

怪盗紅が七海さんなんだけど、これ「女怪盗」で、七海さん黒髪ロングヘアの美女。さっきはあんなに男臭い殤不患だったのに……。タカラジェンヌほんと変幻自在。

スーパー刑事煌紅は見事怪盗紅を捕らえるものの、最後はひらりと逃げられ、しかも奥さんに「その女、誰!?」と。

「たぶん七海ひろこさん」(笑)。

「えーっ、七海ひろこさんじゃないのぉ?」と言いながら引っ込んでいった。もう、紅さんったら。


大劇場と変わっていた場面はあと3つぐらいかな?
綺咲さん、礼さん、天華さん3人で歌う「紅歌秀」の場面。そして綺咲さんが男役2人を従えて歌う「紅瞬間」の場面。

綺咲さんの歌、ブラックビスケッツの「タイミング」だった。懐かしい~~~。(ググったら1998年の曲だった。あれ、もう20年も前なのか……)
もしかしたら「紅歌秀」の場面も台湾にちなんだ歌だったのかもしれない。聞き覚えがなくてわからなかったけど。

ラインダンスの後、大階段で紅さんが一人歌う場面も追加。中国語の歌……だったよね?あれ?記憶が(^^;)

そこからの男役大階段、大劇場の時も格好良くて好きだったけど、今回もやっぱり格好いい!
男役がビシッと勢揃いして大階段で踊るの、宝塚のショーの醍醐味だよねぇ。

大劇場では秀樹の『情熱の嵐』が使われて、訃報の後で観劇したので「え!?」とすごくびっくりしたんだけど、今回は同じく秀樹の『炎』に!

もともと場面のタイトルが「紅炎」だったこともあり変更したのかしら。『炎』も格好良かった。

『Thunderbolt Fantasy』の方ではほとんど歌がなかった分、ショーではトップコンビ&礼さんの歌を堪能。大劇場公演と比べて出演者半分ほどに減っているので、他のメンバーも出ずっぱりの活躍。
ほぼみんな全場出場なのでは……。


はぁ。お芝居もショーも楽しかった。
台湾公演もさぞ盛り上がることでしょう。
次回公演の『霧深きエルベのほとり』も楽しみだ♪
(しかし宝塚見てると先のスケジュールがどんどん埋まるなぁ。早くも来年のお正月の話、鬼が笑う……)