シメさん(紫苑ゆう)ディナーショー行ってきました!!!
我が青春のトップスターにして永遠の白薔薇の君、宝塚ホテルの最後を飾るにふさわしい御大、「宝寿の間」の最後をシメさんがシメる!

私は1月18日土曜日の回に伺ったのですが、2日目19日のディナーショーが終わったら即解体始まって、シャンデリアを新しい宝塚ホテルの方へ移すのだとか。
まさに「締め」、本当に最後の最後。

はぁ、そうですよねぇ。
シメさんほどふさわしい方はいらっしゃいませんよねぇ。何回言うねん、ですけど、大事なことなので何回でも言いますよ。
「ザ・宝塚」をこれほど体現していらっしゃる方は他にいませんもの……。

えー、そんなわけで、ディナーショーの前に間もなく解体されてしまう宝塚ホテルの中をうろちょろ。
1926年(昭和元年)に建てられた大正浪漫薫る建物。
残念ながら一度も泊まったことはありませんでしたが(池田市在住だったのでまぁ宝塚には泊まらないよね)、かつて入っていた天ぷらのお店を父が贔屓にしていたので、ロビーまではしばしば足を踏み入れていました。

お馴染みの赤い階段。

ところどころに「創業当時はこんなだった」「かつてはこのように使われていた」という昔の写真が飾られ、興味深かったです。

宝塚駅周辺、花の道が新しくなって久しく、大劇場が建て替えられてからも早や四半世紀。ファミリーランドもなくなり、今またこうして宝塚の顔(南口なので少し離れてはいるけど)であった宝塚ホテルが解体移転してしまう。

子どもの頃から父や母と訪れてきたところがなぁ……としんみりしてしまいます。

宝塚歌劇コーナー(?)には昔懐かしいポスターの数々。はぁ、タイムスリップしてもう一度生でカナメさんやシメさんの舞台を観たい(そしてキャーキャー言ってるだけのblogを書きたい)!



で。
肝心のディナーショー。
まずは17時半から19時までのディナータイム

このシャンデリアも明後日には解体されるのかぁ、と眺めつつ美味しいディナーに舌鼓。ちゃんとシェフの方が登場して、「本日のお料理の説明」をしてくださるんですよね。

5年前のディナーショーの時も事前に連絡してメインを魚料理に変えていただいたのですが、今回もお願いしました(※私は肉類全般が食べられない)。
なので、前菜、魚料理1、魚料理2、デザート、というラインナップ。どれも美味しかったです。ライムベースのノンアルコールカクテルも色、味とも爽やかで美味。

そしてそして。
前回はお皿にシメさんオスカルが描かれていたデザート。今回は立体!!!
前回、シメさんのために異動を先延ばしにしてデザートを制作、とおっしゃっていたパティシエさんが今回も移動後のホテル阪急インターナショナルから出張してお作りになられたという。

クッキーで作られたシメさんの舞台姿。10種類以上あってもうお客さん大興奮! 大撮影大会となっていました。


しかもこのクッキーがめちゃめちゃ美味しい。食べるのもったいなーい!と言いつつ食べたらほんとに美味しくてガツガツむしゃむしゃ。

いやぁ、もう、ほんとすごいな。
ご馳走様でした。

そして。
いよいよ、ショーの開幕!!!

1曲目は「FOREVER TAKARAZUKA」。最初は薄紫っぽいお衣装だったかな……すでに記憶が……。
今回も生演奏で、指揮は吉崎先生。先生、今年で87歳? はぁぁぁ、本当にすごいな。素晴らしいです。
シメさん、昨年の吉崎先生&岡田先生コンサートのお話とかしてくれ……たんじゃなかったかな、「こんなに喋ってる場合じゃない、早く歌に行かないと!」。
シメさんのお話、とても楽しいのでもっと長く聞きたかったけど、何しろディナーショー、ショー部分はたったの1時間しかない。喋ってると歌う時間ががが。

曲順とか曲名とか、間違ってるかもしれないけど一応書きとめておくと。
最初が「花」をモチーフにした3曲。「花むくげ」と「桃の花」は『我が愛は山の彼方に』から(たぶん)。私はこの作品、シメさん退団後のノルさん(稔幸)主演の舞台しか観てないんだけど、シメさん、新人公演で秀民、地方公演でチャムガをやってらっしゃるのねぇ。観たかったな、シメさんのチャムガ。

現在音楽学校で教えていらっしゃるシメさん、『我が愛は山の彼方に』は予科で必ずやる演目なのだとか。「宝塚歌舞伎と言われる大きなお芝居、これができないことには宝塚の芝居はできない」と。

3曲目は『花影記』から「ジャカランダの花の下で」。おば様からジャカランダの花の話をされてすぐに歌が出てきた、宝塚の歌の力はすごい、とおっしゃってました。

続いて柴田侑宏作品から。
シメさん、節目節目に柴田先生の作品があると。初舞台、新人公演初主演、初ポスター……などなど。「今回調べて知ったんですけどね(テヘ)」と言った後、「いや、そういうわけじゃないけど」。どっち(笑)。

「初舞台、20歳でした。成人式は3回終えております、見えないでしょ!?」

見えなーい!!!

本当にその立ち姿の麗しいことといったら。王子様衣裳があんなにも映える成人式3回の人、世界中探してもシメさんだけですよ!
またホントに歌、身のこなし、目線、表情……すべてが「今すぐ大劇場に立ってください!」なのよねぇ。ちょこちょこメモリアル公演には参加していらっしゃるけど、アーティストとして活動はしておられないのに圧倒的な歌唱
日々研鑽しておられるんだろうなぁ。

シメさんの歌声、ふくらみのある声の使い方、ほんと好き。

で、柴田作品でやりたかった役ということで、『大江山花伝』の茨木童子と『あかねさす紫の花』の歌。セリフ入りで!

「あかねさす」の和歌朗詠はカゲソロ(?)でゲストのあやちゃん(白城あやか)が。「大江山花伝」の方もコーラスであやちゃん入ってた気がする。

確かその後すぐあやちゃんが紹介されたと思うけど、あやちゃんもほんといつまでもお綺麗でねぇ。「四半世紀経ってかつての相手役とこうしてショーができるなんて」とシメさんおっしゃってたけど、四半世紀経ったとはとうてい思えないお2人。

シメさんは1994年の退団、あやちゃんは96年。はぁぁぁぁ、本当にあれからもうそんなに経ったのかぁぁぁぁ。てか今ググって初めてちゃんとあやちゃんの年齢知ったけど、あの美しさで年上なの……なの……。

シメさんが初めてポスターに載った『アルジェの男』を観て宝塚に興味を持ったというあやちゃん。「ええええ、気ぃ悪いわぁ」とシメさん(笑)。そんなに学年の違うお2人だけど、息ぴったり、バランスの良い素晴らしいトップコンビでしたよね。

「研4の時にじゃがいもみたいだったのを拾って磨いて、上手に調理していただいて…」とあやちゃんが言えば、すかさずシメさんが「名コックだったでしょ!」と。
トークもほんと楽しい。

ええっとそれで、あやちゃんのソロの前にまずシメさんによる「吉崎先生ショーメドレー」があった気がする。
「ナルシス・ノアール」、「ラ・パッション」、「ル・ポアゾン」、「ラ・カンタータ」。あああ、どれも大好きな「我が青春の宝塚」の曲たち!!!

このパートではシメさん客席を回ってくださって、お客様と次々ハイタッチ。残念ながら私の席のそばには来ていただけなかったけど、ステージよりはだいぶ近いところで麗しいお姿を拝見することができました。
途中…というか割と前の方のテーブルで若い男の子とハグしていらして、「誰か知り合いの方なのかな」と思ってたんですが。

あれ、マリウス君だったみたいで。

事前にお花来てるのは見てたんだけど、私のテーブルとはかなり離れてて、ほぼ後ろ姿で顔はまったくわからなかった……。
マリウス君のお母様が元タカラジェンヌ(燁明さん)ってことも今回初めて知りました(^^;)
シメさんと同時期に星組にいらした燁さん、母子でディナーショーにいらっしゃってたみたいです。そうだったのかぁ。

盛り上がるショーメドレーの次はしっとりとあやちゃんのソロ。
シメさんが「歌って」とリクエストされたという『長靴をはいた猫』から「仙女の祈り」という歌。シメさん、この曲が大好きで、「娘役だったらぜひ歌いたい」と思ってらしたそう。
『長靴をはいた猫』は大滝子さんのサヨナラ公演だったらしいのですが、「サヨナラで猫って!劇団四季じゃあるまいし」。ははは、確かに。

あやちゃんも特に芸能活動をしているわけではないのに素敵な歌声でした。深いグリーンの衣裳も美しく。

あやちゃんが歌っている間にシメさんはお衣装替えで、白いボア付きの王子様衣裳に変身して『白夜伝説』を歌われた気がする。あの主題歌大好きで、自分で口ずさむだけでもうるうるしてしまうんだけど、シメさんのお歌ほんとに沁みる……。

その曲の間にあやちゃんも白いドレスにお着替え(だったと思う)。

まずデュエット2曲かな? 最後のバウ公演『Shion』から「月の光」と……「敦煌」も『Shion』? バウ観劇してるけど、1回しか観てないしビデオもないのでよくわからない(^^;)
「敦煌」というタイトルも聞き間違えの可能性あるけど、舞台では前後のカンフーダンスが激しく録音だったということで、「生デュエットは本邦初公開!」だったそうな。

そしてそして。
シメさんとあやちゃん、2人の名場面集「覚悟はいいかー!」とシメさんも煽る煽る。

『紫禁城の落日』から「花白蘭」、『若き日の唄は忘れじ』から「恋の笹舟」、そして『うたかたの恋』。どれもお芝居付き。『若き日の~』の「思い残すことばかりです!」がたまらぁーーーーん!
文四郎とふくのやりとり、あのシーンだけで全部ばぁーっと蘇っちゃう。「思い残すことばかり」の叶わぬ恋、そこからまた、幼い日の、「ふくは嫁に来てくれるのか?」という可愛いやりとりに。
嗚呼……。

『うたかたの恋』も、私は東京までは観に行けなかったので、シメさん&あやちゃんのルドルフ&マリーはこれが初めてなんですよね。四半世紀経って生で聞くことができるとは。

楽しい時間はあっという間。
もう次は最後の曲。最後はもちろん「熱愛のボレロ」

そしてアンコール「愛のたびだち」
「衣裳変わったのわかります? ずっと白だったしボアも付いてたし、もういいかなと思ったんだけど」と最後までお茶目に喋ってくれるシメさん。ふふふ。ホントにねぇ、白薔薇の君なのに――あんなに格好いい、えもいわれぬ色気で大人の男を演じてくださるのに、ご本人はとーってもお茶目で可愛らしい方なのよねぇ。
もちろん宝塚への愛、男役に対する愛と情熱と信念はとても強い、激しさを持った方でもあるけれど。

アンコール1曲のためにお衣装を替えられるのもこだわりですよね。

途中、「私、お芝居が好きなんだな、お芝居がしたいんだな、と思います」というふうに言ってらしたんだけど……いや、もう、ぜひがっつり舞台もやってほしい。「宝塚一筋」「男役一筋」、外部の舞台に立つのは難しいでしょうけど、梅芸あたりでOG公演でがっつりお芝居やりましょうよ……企画して!偉い人。

トドちゃん(轟悠)みたいに残っててくれれば、と思わないこともないけど、スパッと潔く引退して「宝塚以外の舞台には立たない」「男役しかしない」っていうのは本当に“美学”で格好良くてシメさんらしくて、変に現役で残るより音楽学校でその神髄を伝えてもらう方がずっと有意義なのだろうなぁ。

しかしホントに、現役じゃないなんて信じられない。あの歌声の仕上がり具合、立ち姿の美しさ、目線、セリフ! いつでも大劇場でトップを張れる!!!(大事なことなので何度でも言います)

はぁ。

夢のひとときでした。

シメさん、あやちゃん、吉崎先生、宝塚ホテル含めスタッフの皆さん、ありがとうございました。
(あ、そういえば今回もホテルスタッフの中に貴柳みどりさんのお姿をお見かけしました。お綺麗だった)