「吉崎憲治&岡田敬二ロマンチックコンサート」行ってきました~!!!!!
(よしざき先生の「よし」の字は本当は三画目が長い方です)

シメさん(紫苑ゆう)、カリンチョさん(杜けあき)、カナメさん(涼風真世)、そしてミミちゃん(こだま愛)。
嗚呼、我が青春の宝塚よ!!!!!

観に行ったのは1日の夜公演トークショー付きだったのと、1日の方にはカナメさんがご出演だったので。

そう、これまで何度かOG公演には足を運ばせてもらってるけど、カナメさんは「東京のみ」ということが多くて、退団後そのお姿を拝する機会がなかった。
(※これまでのOG公演の記事はこちら→『ベルサイユのばら45』『ミミちゃんコンサート』『SuperGift!』『セレブレーション100』『DREAM A DREAM』

「シメさんが出る!」が一番の観劇動機(お芝居じゃないけど観劇って言うのだろうか(^^;))だったけど、ごめんなさい、今回はカナメさんが一番良かった! カナメさんの歌声に一番感動した!!!!!

第一部では『ル・ポアゾン』から主題歌と「愛の媚薬について」
そして第二部では『天使の微笑 悪魔の涙』から「悪魔の涙」、そして『パック』から「Lover's Green」

どの曲も本当に大好きで、何度も繰り返し聞いてる曲だから「ル・ポアゾン、キタ━(゚∀゚)━!!!」「パックぅぅぅぅぅ!!!」とイントロだけでもう

「Lover's Green」、ほんとにイントロだけでうるうるしちゃって、カナメさんのお歌が進むにつれ涙がボロボロ。うあぁぁぁぁぁぁ、カナメさん全然声変わってない、圧倒的な歌唱力!!!!!

もう一瞬であの頃に戻ってしまう。
歌は1曲、「Lover's Green」だけだけど、『パック』の物語のすべてがばーっと眼前に広がって、声を出すことを禁じられたパックがハーミアのため、森のため、ついに歌ってしまう、その哀しみと決意と誇らしさ、全部全部その1曲だけで再現されてしまって。

うわぁぁぁぁぁぁぁん(滂沱)。

素晴らしかった。
「『天使の微笑 悪魔の涙』から、「悪魔の涙」でした」って紹介する時も、「悪魔の涙」ってとこがメフィストなのよぉぉぉ。普通に喋ってる時はふんわり可愛らしいお声なのに「悪魔」って言う時はバシッとメフィストになる。

最高や……。

『PUCK』の前には「とても大切な役が」と紹介なさっていたような(すでに記憶が曖昧)。
歌う妖精パック、本当にカナメさんのためにある役、カナメさんのための公演だったものねぇ。メフィストも『銀の狼』も『グランドホテル』も全部大好きだけど。

しかしご自分で「昔妖精、今妖怪、涼風真世です」って!
妖怪って!!!

『ル・ポアゾン』の歌を歌う時だったか、岡田先生のロマンチックレビューにはたくさん出させていただいて、昭和56年の初舞台も『ファーストラブ』で……っておっしゃってて、「え?昭和56年?」と思ったんだけど。

私が観ていた時――というか『PUCK』が1992年(平成4年)で、その翌年1993年で退団だからすでに退団後26年目。

自分の歳を考えればカナメさんももう……とは思うんだけど、なんせ「妖精」なイメージだったので、そんなに年上という印象もなく。「昭和56年初舞台ということは私よりいくつ年上???」と思わず計算してしまいました、ははは。

いや、ほんとね。
一瞬で「あの頃」にタイムスリップしてしまうし、自分も中身は変わった気がしないから、そんなにも時が流れたのか、って愕然としてしまうんだけど。

妖精も歳を取るのか……的な。

カナメさん、今でも妖精でいらっしゃるけど。本当にお歌素晴らしいし(大事なことなので何度も言う)。

女性の年齢の話をするのはアレですけども、シメさんもめでたく「帝」を迎えられ、でもシメさんも素晴らしい声量、歌唱、演技なの

カナメさん始め他の方々は皆さん現役で舞台に立ってらっしゃるけど、シメさんはこういったOG公演に時々ゲストで出演なさるだけ、音楽学校でのお仕事やファンとの集いで歌や芝居を披露されることはあっても、役者としては今はプロではないお立場じゃないですか。

それなのに。

すごい。

帰ってから家にあったこのDVD観たんですけど(持ってることをほぼ忘れてた(笑))、この時(2002年)より今の方が声量パワーアップしてる気がする。



それにシメさんってほんと、白薔薇の王子様、「ザ・男役」なんですよねぇ。立ち姿、目の表情、仕草。えもいわれぬ色気。
みんな「女優」さんになってる中、シメさんだけは永遠の男役。
指がまた長くて美しくて、マイクを持つその指の表情にさえもため息が出る。

第一部では『ラ・カンタータ』から主題歌と「熱愛のボレロ」
第二部では『蒼いくちづけ』より「蒼いくちづけ~ノスフェラトゥ」、そして『西海に花散れど』より「愛の祈り」

2002年のコンサートでも歌ってらっしゃる「愛の祈り」ですが、お芝居の最後で峰さんが朗々と歌われるのに憧れたと話してらっしゃいました。

『蒼いくちづけ』はドラキュラ伯爵ということでしっかりマントを羽織ってご登場。ほんとに今すぐ大劇場に立てるお姿……立ってほしい
最初に公演の話を聞いた時は「ドラキュラ!?宝塚もついにオカルトの世界に足を踏み入れるのかと思った」そうですが、「再演を除けば一番好きな役になりました」と。

うう、伝説の舞台なのはかねがねかねがね。
観られていない(宝塚に通い出す前)のほんま残念すぎる(涙)。

カリンチョさんはえーっと、第一部では『ヴァレンチノ』から「アランチャ」『ラ・パッション』の主題歌、第二部は『華麗なるギャツビー』から「朝日の昇る前に」

「Lover's Green」もそうだけど、「朝日の~」もギャツビーの舞台がパーッと脳裡に蘇るよね。「誓い」から再現してくださるし。

トークショーの時に「吉崎先生の曲は1曲でも組曲のようにドラマがあって」とカリンチョさんだったかな、がおっしゃってたけど、本当にそうだよね。物語がそこに全部詰まってるというか、1曲だけでもミュージカルというか。

カリンチョさんのもう一曲は『ダンディズム!』から「DRIFTER IN THE CITY」だったかと。

あとは曲名を覚えていられなかったんだけど、オープニングは皆さん揃っての「ジュテーム」、第一部の最後は瀬戸内美八さんの『心中・恋の大和路』
瀬戸内さん、第二部では「魅惑のサンバ」を熱唱、吉崎先生とは同じ徳島県人で、という話をひとしきり。

「ナルシス・ノアール」を朝海さんが歌ってらした気がする。
あと「テンプテーション」とか「アジアン・ウィンズ」に「アジアン・サンライズ」?
大和さんと悠真さん、愛月さん3人で歌うところはお話が楽しかった。大和さんと悠真さん、同期でらしたのね。そして愛月さんは宙組時代の下級生ということで。

「あの頃はあんなに小さかったのに、こんなに大きくなって」と大和さん。

悠真さんと大和さんは同期だけど組が同じじゃなかったから、「もしかしてこうして同じ舞台に立つのは初舞台以来?」と言う大和さんに、悠真さんがきっぱり「違います!」と。

「アキコカンダ先生のレッスン発表会以来です!」
「こんなやつね」(と大和さんがダンスのポーズ)

「こんな風に月日を経てもまた共演できるって宝塚の……枠組みならではだよね。枠組み? うまく言えないけど」
うまく言えないところも楽しい大和さんだった。

現役専科の美穂さん、悠真さんのお歌が安定してるのはもちろんだけど、愛月さんもお上手だったなぁ。てか組子の時を全然知らない若いスターさんがもう専科にいる時代なのね。月日は流れた……。(言うても愛月さんまだ研13ぐらいよね?若い)

南風まいさんの「愛の歌」(『皇帝と魔女』)で第2部終了、みんなで「宝塚フォーエバー」を歌いつつ幕……だったかな?
「あれ?この歌知ってる」と思ったら「熱愛のボレロ」の出だしの部分がこの「愛の歌」を踏まえて作られてるのよね。聞き覚えがあるわけだ(^^;)

幕が下りかけて下りず、それまで客席にいらした岡田先生も舞台上に登場しご挨拶。
そしてトークショー。
瀬戸内さん、シメさん、カリンチョさん、カナメさん、朝海さん、大和さんの男役6人に飛び入りで吉崎先生!

吉崎先生、2時間超、全48曲(確か48曲と言わはったと思う。間違ってたらごめんなさい)ご自分で指揮なすって、さらにトークショーにまで飛び入り。
瀬戸内さんが「先生ほんまにすごい。タフ。何歳やと思います? あとで調べてくださいね」とおっしゃったのでググりましたけど……。

なんと86歳!!!

えええええ。
私らただ客として2時間座ってるだけでも背中や腰痛くなるぐらいですのに、86歳で立ちっぱなしで全曲指揮。
トークもしっかりしてくださったし、すごいなぁ。

トークショー、まず自己紹介、というところでカナメさんがまた「昔妖精、今――(客席に振る)」とやらはって、カリンチョさんが「ええっ、私そんなキャッチフレーズないわ」と(笑)。
さらにカナメさん、「吉崎メロディーの思い出」の話で「『天使の微笑 悪魔の涙』は2番手の時の作品だけれども、それまではなよなよした男役だったのが悪魔ということで、やってみたら楽しかった覚えがある」とお話。

メフィストはねぇ。はまり役だったよねぇ。
最後、退団前のバウ公演でももう一度演じたぐらいですもの(残念ながら観られなかった、うう)。
妖精パックと悪魔メフィスト、とりあえず人間じゃない役が……(笑)。

シメさんの「熱愛のボレロ」に「愛の歌」の「今日強く君を愛す」を入れたのは岡田先生のアイディア、と吉崎先生が話してくださったり、20分余りのトークショーも堪能いたしました。

はぁ~、楽しかった。
吉崎先生、岡田先生、素晴らしい作品の数々を本当にありがとうございます。
そしてスターの皆さん、集ってくださってありがとう。
シメさんが「出たかった人いっぱいいたと思う。この場にいさせてもらえてありがたい」とおっしゃっていらしたなぁ。

そうだ、「明日もあるのでよろしく」という話にカナメさんが「私は明日はいないんですけど……剣幸さんと姿月あさとさんがいらっしゃるのでよろしく」と。

ふふふ。


帰宅後も引き続き「あの頃の宝塚」に浸ってます。
パックとカナメさん掛け合い進行のこのCD、パックの声が超可愛い上に笑い声とかすごくうまい。舞台ではなくこういう形でも自在に声を使えるの、ほんとすごいなぁ。


歌劇団は今からでもいいから『グランドホテル』のDVDと実況音源を出してくれ、頼む……。