だんだん『子どもとめぐる本の旅』じゃなくなってきたけど、まぁいいや。あまりカテゴリばかり増やしてもしょうがない。

さて。
この間、森博嗣さんを買ったのとほぼ同時に、「物語が読みたい!!!」と思って買った『彼方から』
ひかわさんの作品はほとんど持っているのに、これはまだ読んだことがなくて、ずっと気になっていた。

昨日、精神的にどよ〜んと不調だったので、「マンガ読んで元気出そ」と思って夕方から読み始めた。
いかん、こんな時間に読み始めたら夕飯の用意ができん。ああ、誰か代わりに作ってくれればいいのに(ぐっすん)。

夕飯後、子どもが話しかけてくるのもほとんど聞かずに読み耽って読了。
あ〜、すっかり元気出た(単純)。

お話としては。
ごく普通の女子高校生ノリコが異世界に吹っ飛ばされ、そこで超強くてかっこいいイザークに助けられ、二人の珍道中(?)が始まる。実はノリコとイザークには世界を揺るがす大きな宿命があって……。

まだ1巻なので、「出会い」という感じで、宿命ははっきり見えてこない。それにまだ1巻なので、突然異世界に吹っ飛ばされたノリコはイザークと言葉も通じない。
解説で新井素子さんも書いてるけど(超久しぶりに新井さんの文章を読んだ)、「小説だとなんとかして最初から意思疎通を企むのに、ちゃんと“話が通じない”ところから始めるなんてすごい」。

ひかわさんの描く男の子はみんなとーってもかっこいいけど、イザークはホントに「こりゃ反則だ」と思うぐらい強くてかっこいい。見ているだけで嬉しくて、200円損したこと(わからない人は昨日のblogを読もう)なんかもうすっかりどっかへ飛んでいってしまう。

もちろんノリコもすごくいいしね。
うん、ひかわさんの描く女の子って、ホントにいい。

絵が描けるっていいな、と思う。
ひかわさんの作品の男の子はみんなぶっきらぼうであまり話さないから、小説で書こうと思うとすごく表現がしにくいような気がする。そもそもあの男前な顔が表現できない。
女の子にしても、あの笑顔をいちいち言葉で説明するなんて、すごく野暮だ
言葉でしか説明できない小説で、主人公2人の言葉が通じないなんて、ホントに考えたくない事態だしなぁ。

ああ、早く2巻が読みたい(←全7巻のうち1巻しか買ってなかった)。

ところで。
読んでいる最中に、またもや横からのぞきこむ息子。

子:「(ノリコの絵を見て)すごい目やな〜」
私:「少女マンガやからね」
子:「少女が出てくるマンガ?」
私:「いや、少女が読むマンガ」
子:「え? ママ、少女になった気で読んでるの?
私:「…………」


どーせとっくの昔に少女じゃなくなってますよ。ええ、ええ、悪かったな。

でもたぶん、60になっても読んでる気がする。
いくつになっても、「かわいい女の子」になって「かっこいい男の子」に出会いたいもん!

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