今年もコナンミステリーツアーに行ってきました。(昨年の城崎篇の記事はこちら

今年は宮島・広島。

幼稚園から仲の良かった息子のお友達が春先に広島に転勤になり、コナンミステリーツアーも広島で、「夏休みにお友達に会うのを兼ねて行ったらどう?」とずっと話には出ていたのですが。

結局何の計画も立てないままずるずると夏休みになってしまい。

7月も終わりに近づいたある日、「広島行かへんの?夏休みの旅行はないの?」と息子に言われ。

急遽宿を取りました。ミステリーツアー自体はJRみどりの窓口で「ぐるりんパス」を買うだけですから、いつでも大丈夫なんですが、夏休みの宿――それも土曜日の宿泊を1か月切ってから探すのはなかなか大変。

「空いてるとこなんかあるのか?」と思いつつネットでなんとか宮島のお宿を確保。

「広島」と言ってもお友達はだいぶ岡山寄りに住んでいて、日程的なものもあり、純粋にコナンミステリーツアーのためだけに出かけた8月21日・22日。

……後悔しました。

広島、暑いっ!!!!!

確か行く前の日ぐらいに福山で38℃とかいうのがニュースになっていて、「広島って暑いのか!」と大いに不安を覚えたんですが。

……10月末までやってるコナンミステリーツアー。なんでこんな暑い時に行くかな。

新幹線から在来線に乗り換え、宮島口駅に降り立った瞬間「ああ、失敗したっ!」ってマジで思いました。

まだ11時くらいでしたが、太陽ギラギラ。

暑い。

宮島まで10分ほどのフェリー、船の上なら風もあって多少はましかと思ったのに、全然暑い。

すでに親子とも汗だくです。

しかし、それでも厳島神社が見えてくるとちょっとテンション上がります。


夫は5年ほど前に一度来ていますが、私は小学生の頃に来たっきりほとんど記憶がなく、息子はもちろん初めて。

この日は13:48が干潮で、すでに大鳥居の辺りは陸となり、人が大勢歩いています。

11時半頃宮島に上陸し、宿に荷物を預けていざ観光&チェックポイント巡り!

と行きたいところですが、ホントに暑い。

遮るものがない。

海辺を厳島神社まで歩くだけでもうへろへろ。朝、早起きして睡眠不足だってこともあるし、何より灼けつく太陽にスタミナを吸い取られる。

鹿さんもかき氷に涼を求めています……って、氷よりシロップが目当てのようですが。


宮島って、鹿がいっぱいいるんですよねぇ。近畿の人間にとって「鹿」といえば奈良なので、すごく意外だったんですが。

お土産物屋さんにも鹿モチーフのストラップとかいっぱい売ってて、「宮島限定コナンくん」とかいう、鹿にまたがったコナンくんストラップもありました。もみじ饅頭持ってるから「宮島」だけど、ぱっと見「これって奈良限定コナンくんじゃないの?」と(爆)。

暑い中、がんばって厳島神社参拝。社殿の廻廊は陽射しを遮り、時に風も通り、人心地つけるのですが、ちょっと舞台の方に出たりするとたちまち太陽に日干しにされる。

今ひとつ落ち着いて参拝することができませんでした……。

宝物館の方は冷房が効いているので、しっかり見たのですが(笑)。

13時頃、昼食。

ガイドブックに載っていた「ふじたや」さんで「あなごめし」をいただきました。


朝食が遅かったので(家で食べていると出発が遅くなるので、新幹線内で9時前にお弁当を食べたのです)、まだそんなにお腹は空いてないなぁ、と言いつつも、3人とも当然完食!

穴子はふっくら柔らかく、タレも甘すぎず辛すぎず絶妙で、ホントにおいしかったです。あさりのおすましもあっさり上品で美味。

幸せ~♪

(注:「ふじたや」さんは、「あなごめし」Onlyのお店です。他には小鉢が数品あるだけ。同行者に穴子が苦手な人がいる場合は、お気をつけください)

しかしそんな幸せは、外に出たとたん一瞬で溶解するのだった。

……午後の陽射しが3人をいぶる。あぶる。蒸す。

しかしまだチェックポイントは残っているし、いくら何でも2時にホテルに直行っていうわけにはいかない。

頑張って巡る。

大聖院ではどーんとダライラマの写真が飾ってあって、びっくりしました。募金された方にはもれなくサイン入り写真カードプレゼント、とか。

宮島といえばどうしても「厳島神社」、「島全体がご神体」というイメージが強いだけに、ダライラマとか曼荼羅とか、「あれ?」って感じでした。

もちろん日本は神仏習合、「あらひと神」である天皇が大仏を建立したわけですし、別に何の不思議もないといえばないんですけどね。



この大聖院の本堂では「戒壇巡り」ができます。「戒壇巡り」というのは「本堂地下は真(まこと)の闇で、この暗黒の世界を静かに進みゆくことにより、これまでの自分自身を省みて、積み重ねた罪障を取り除くための精神修養の道場であります。」(大聖院さん公式サイトより引用)

コナンミステリーツアーの謎解きストーリーの中にも出てくるし、ものは試しでやってみました。私が先頭、息子、夫と3人ぞろぞろと。

本当に、冗談抜きで真っ暗闇。なんにも見えません。左手で壁を伝い、そろそろと歩いていくんですが、自分がどんなところを歩いているのかさっぱりわからず、ものすごーく長く感じます。

親子3人で入ってるからまだしも、一人だったらめっちゃ怖いやろなぁ。

「南無大慈大悲観世音菩薩」と唱えながら行くんですが、初めはつっかえていたのが段々自然に口をついて出るようになり、最後の方は3人の声が妙に融合し、ちょっとトランス入りました(笑)。

なんか、「なるほどな」って感じでしたね。視覚を閉ざされた状態で聴覚と触覚だけに頼り、同じ文言ばかりずっと唱えていると、すごく変な感じになってくる。

よく言えば「よけいな雑音が消えて心が澄んでくる」だろうし、悪く言えば「夢うつつのヤバい状態」。

ドキドキしたけど、面白い体験でした。出口の光が見えた時はホッとした!(でも外に出たら暑かった…。戒壇巡りしてる間は“暑い”とは思わなかった。実際に涼しかったのかどうかは覚えてないけど)

コナンミステリーツアーは、おそらく毎年同じなのだと思うけど、渡されたツアーキットにストーリーが書かれていて、指定されたチェックポイントを巡ってヒントを集め、犯人を推理するというもの。

最初の地区で4つほどのヒントを集めると同時に、次の地区でどこに行けばよいか、チェックポイントのヒントも集めるようになっています。

昨年も今年も2つめの地区では2つのヒント。

謎解きとは別にスタンプラリーもあって、スタンプポイントでスタンプを3つ集めると特製クリアファイルがもらえます。

スタンプポイントはチェックポイントとは別に設定され、入館料を払って中に入らないと押せないところもあります。

何しろ外にいると暑いので、有料だろうが何だろうが「中で涼めそう」ならとにかく入る(笑)。

「宮島歴史民俗資料館」、なかなか見応えがありました。庭園も素敵。

清盛が愛し、崇めた厳島神社。「双調平家物語」を読んだ後でここに来ると、感慨深いです。当時の朝廷ではもちろん「伊勢神宮」が一番の神社だったろうと思うし、都から宮島までは伊勢行くより日数もかかったろうにね……。

再来年の大河が「清盛」と決まったので、ますます宮島は人気の観光スポットになりそう。

こんなに暑くて日干しになりそうなのに、続々と人が上陸していましたからね。春や秋といった気候のいい時期なら、一体どんな混雑なんだろうと思います。紅葉の頃に来てみたいなぁ。

外国人観光客も多くて、「さすが世界遺産」。海に立つ大鳥居、そして朱の色も鮮やかな社殿を目にすると、「これは本当に世界に誇れる場所だな」って思います。

昔の日本人はセンス良かったよなぁ。

干潮が13:48ということで、15時半を過ぎてそろそろお土産物屋さんを物色がてらホテルへ向かおう、と思った頃もまだまだ大鳥居は陸の上。

社殿も普通に地上に建ってます。


これはこれで素敵だし、「陸」になってるからこそそこからのアングルで写真も撮れるわけですが、やっぱり「海に浮かぶ神社」の方が風情があるよね。

大鳥居にここまで近づけるのも干潮時ならではですが。


商店街でおやつの「揚げもみじ」。もみじまんじゅうの天ぷらなんですが、これが意外にも美味しい。サクッとした揚げ衣、ふわっとした饅頭生地、そしてあったかいあんこ。

もみじ饅頭そのものはそんなに好きでもない私、「揚げた方が美味しい!」と思ったぐらい。

揚げたてのアツアツを食べた後、今度はソフトクリーム(笑)。上陸した時から「かき氷かソフトクリーム絶対食べるんだー!」と心に誓ってたもので(爆)。

そうして4時半頃、宮島ホテルまことさんにチェックイン。

何はともあれお風呂です! もう汗びっしょり、服ベタベタ。気持ち悪ーい!!!

お風呂ですっきりして、夕飯をいただいた後。

ライトアップされた神社を見にお散歩。

20:29が満潮で、「海に浮かぶ神社」になっている上、いい具合に月も出て、なんとも幻想的。


同じ満潮・干潮でも大潮の時とそうでない時とでは潮位にずいぶん差があるようで、干潮でも大鳥居まで歩けるとは限らないよう。

宮島へお出かけの際は観光協会の潮汐表を参考に日程を組まれると良いと思います。

紅葉の頃で昼間に満潮になる時にまた行ってみたいな♪