※以下多少ネタバレあります!これからご覧になる方はご注意ください!!!



性懲りもなくライダー映画見に行ってきました(笑)。

公開初日から10日ほど経った頃に行ったらもうパンフレットが売り切れで。

がっかり。

パンフだけ先に買いに行けば良かった……って、そんなにライダー映画に一生懸命にならなくてもいいだろう自分。

でも今回懐かしい方々がご出演なさっていたので、インタビュー記事読みたかったな。こうしてblog書く時にも記憶のよすがになりますし。

今回事前に公式サイトを見ることもなく(昭和と平成どっちが勝つか?の投票だけはしに行ったけど)、パンフもなかったので、TVCM以外にはほとんど予備知識なく見たもので。

驚きました。

草加くん。

ええ、『555』の。

巧くん(半田健人)が出るのは知ってたんですけど、まさか草加くんの出番があんなにあるとは。「回想シーン」も新撮だよね、あれ。テレビシリーズでは草加くんの死に際に巧は間に合っていなかったはず……。

今回真面目なドラマパートは巧くんと仮面ライダーXの神さん(速水亮)が受け持っていて、なかなか良かったです。草加くんが死んで自分が生き残ったことに葛藤し、変身できない(闘えない)巧くんの背中を押す老ライダー神さん。

「老」って言っては失礼なんだろうけど、でもやっぱり見るからに「お年」で……。お腹のあたりが太ましくて……。

64歳だそうです。

アクションは決まっていたし、リアルタイム『X』世代としては大変懐かしかったですが。

自分で顎のパーツ嵌めるんですよね、X。着ぐるみぽいですよね(笑)。

藤岡弘、さんの「変身ポーズ」ももちろん懐かしかったんだけど、1号と藤岡さんはなんかしょっちゅう見ているような気がして。

実際に藤岡さんが本郷猛を演じるのは38年ぶりだそうです。

最初の登場シーンの音楽がすごかった。ラスボス感というかロボット歩いてくるみたいな感じでした。

御年68歳。速水さんの方が老けてるように感じたなぁ。衣裳のせいもあるんでしょうけど(藤岡さんは革ジャンスーツ、速水さんはしがない町医者といった格好)。

昭和ライダーではもうお一方、ZX(ゼクロス)村雨良役の菅田俊さんがご出演。

ZXはテレビではスペシャルが一度放送されただけで「見たことは見た」という記憶しかありませんが、菅田さんご本人は『あぶ刑事』始めテレビドラマでもよく拝見しています。

が。

こんなお顔だったっけ……?

暗闇大使の中に入ってらっしゃるの全然気づかなくて、「誰だろうこの人、もしかしてアニマル浜口さん?」とか思ってました、すいません。

私の頭の中の菅田さんよりだいぶお年を召して見えましたが、59歳ということで、昭和ライダーお三方の中では一番お若いです。

そして、「老けた」と言えば。

翔太郎くん(桐山漣)がかなり老けて見えました。『仮面ライダーW』は2009年~2010年の作品なので、まだ3~4年しか経ってないのに、こう、顎のラインが…太ったというか…。

その点、巧くんは10年経ってるのにあんまり違和感がなく。

と思ってよく考えたら10年経っても半田くんは今年やっと30歳で、桐山くんとは同学年なんですよね(桐山くんの方が8か月ほど年下)。

もちろん『555』やってた時の写真や映像を並べれば「年取ってる」んだけど、細いままのせいもあって、そんなに老けた感がない。

草加くんも全然変わってないように見えたし……。さすがオルフェノク(違う)。

翔太郎は扱いもすっかりお笑い担当で、なんか、ちょっと可哀想な気が。もともと「ハーフボイルド」という設定で、「かっこつけてるけどハズす」キャラクターだったけどねぇ。ヒーローらしいシーンなかったよ。

翔太郎と一緒に「お笑い担当」にされていたのが仮面ライダーバロンの戒斗くん。彼は本当に、どんどん残念なイケメンになっていくね……。まぁ、「バナナ」という時点でもうスタッフ的には「残念で行こう!」だったのかもしれませんが。

平成ライダーではウィザードの晴人も出てたけど、ものすごく印象薄かった(笑)。

弦ちゃん(フォーゼ)は声の出演もしてくれず。他の人の声で「宇宙キタ━(゚∀゚)━!!!」をやられるの、すごい違和感ありました。

平成のメインは巧くんと、ディケイド士くん。いやーもう何というか、士くんと鳴滝さんは、「便利アイテム」のようになってますねぇ。二人がいればとりあえず世界が全部繋がって、とりあえず何でもありになる(笑)。

平成ライダーを見始めたのが「ディケイド」だったこともあり、性格も正体も意味不明ながら士くんやっぱり好き(爆)。鳴滝さんの「おのれディケイド!」2回も聞けたし、なぜかちっちゃくなってる鳴滝さんを士くんがフォークでつんつんしようとするのも楽しかった。

鳴滝「仮面ライダーとはなんて素晴らしいんだ!」
士くん「鳴滝!――俺もそう思うw」

っていうのもワロタ。ホントに鳴滝さんの立ち位置は謎だわ。

あと「胸に手を当てて考えてみろ」と言われたコウタが胸に手を当てて、

コウタ「全然わからない」
士くん「だいたいわかった」
コウタ「え?わかったの!?」

っていうシーンも良かった。士くんの「だいたいわかった」はいいネタですよね~(笑)。

コウタと士くん二人でいるシーン多かったけど、やっぱりコウタってちっちゃいね。こないだトッキュウジャーとの合体スペシャルでライトと並んでるの見た時も思ったけど。

士くんと巧くんの間で頭一つ小さい感じのコウタ。

今ググったら「公式プロフィールの170㎝はサバ読んでる?」とか「平成ライダー史上もっとも背が低い」とか出て来ましたけど。

仮面ライダーは身長じゃないです(キリッ!)

でもコウタのあの性格はやっぱり苦手……。

士くんのセリフに対して「そんな言い方ないだろ!」って噛みつくところも、「いやいやそれぐらいの忖度はできてしかるべきでしょ」って思いましたよ。人の言葉をいちいち額面通りにしか受け取れないってあなた……。

なので最後「平成vs昭和」の決着をつけるところで1号の相手をコウタが務めるのが非常に不満でした(笑)。「甘ったれるな!おまえらをライダーとは認めん!」と言いたくなる1号さんの気持ちは本当によくわかる。

なのに1号さんたらあっさり認めちゃうんだもんなぁ。あの結末はどうかと思ったよ。

昭和と平成、どっちが勝つかの投票で平成が勝ったからあの結末が上映されたということだけど、昭和が勝つバージョンではどういう「勝ち方」になっていたのか。単に立場が逆ってわけじゃないだろうしなぁ。

あと、「featuringスーパー戦隊」となっていて、見る前は「スーパー戦隊要らないだろ」と思ってたんですが、キング出てきたら盛り上がってしまいました。キョウリュウジャーなら全員出ても良かった。むしろ全員出すべき(笑)。

現役戦隊のトッキュウジャーはもちろん全員出て来ますが、これもまぁ、モモタロスに「電車ならこっちが元祖」と言わしめるためには致し方ないか。シャドーラインと電ライナーの併走っていう絵面は確かに見てみたかった。

「お祭り映画」なのでストーリーはまぁおまけみたいなものですが、「死者の世界」と「生者の世界」をひっくり返そうとする地下帝国バダン(ZXの敵組織でもある)と、亡くなった息子を蘇らせたいがためにバダンに参加する父親。

なんか、「ウィザード」の白い魔法使いと同じような設定ではあります。死んでしまったコヨミちゃんを生き返らせたいと思うあまり、文字通り「魔道に堕ちた」父親。

今回の父親は、生きてるのに「死者の世界バダン」に入れたのか、それともこの父親ももう死んじゃってるのか、どうだったんだろう。最後は「生きてる」っぽい感じだったけど。

1号さんが「お前たちの死者への未練が地下帝国と現世を繋げてしまった」みたいなことを言って平成ライダーを非難する場面があって、なんかちょっと、「そういうこと言っちゃうの?」って思いました。

「死者への未練」と、「死者を悼む」「死者のことを忘れない」は違うのかもしれないけど、実際問題身近な人を亡くした悲しみってそう簡単に癒えるものではないし、彼らを救えなかった責任を過度に感じて自分を責めたり、その裏返しで加害者への復讐心を燃やしたり、「後ろ向き」になってしまったりするのって、「自然な」ことだと思うんですよね。

ある意味、自分の心を壊さないための「防衛反応」というか。

息子を生き返らせようとする父親に向かって「それは逃げてるだけだ!もっと向き合え!」みたいに言うのも、酷だなぁ、と……。

今回は息子自身が出て来て「そんなことは望まない」って言うけど、「死んだ者はそんなこと望んじゃいない」っていう刑事ドラマお決まりのセリフも、現実世界ではどれくらい意味を持つのかなぁ、って。

実際問題死んだ者は何も望めないでしょ、死んでるんだから……。

こういうテーマを1時間半くらいのお祭り映画で取り上げるのは難しいなと思いました。

でもそう言えば「仮面ライダーエターナル」も「死んだ人間を生き返らせて最強の兵士に」って話だったし、そこには「悪いことでも何でも死んだ息子をもう一度抱きしめたい」みたいな母親の思いが絡んでたんだよなぁ。

昭和ライダーは基本的に「改造人間」で、一回死んだり瀕死だったところを強制的に「生き返らせられた」存在ではある。

すでに「死者」であり、「人間ではなくなってしまった」という葛藤を持たざるを得なかった昭和ライダー達が、平成ライダー達に「死者への未練云々」と言うのは、そう考えるとものすごく深くて悲しいことなのかもしれないなぁ……。


士くん&鳴滝さんファンとしては楽しめましたし、昭和ライダーリアルタイム世代としてもご本人登場は懐かしかったですが、もうこれでしばらく「ライダー大集合」企画はいいんじゃないかな。あまりやりすぎるとありがたみが薄れるよね(^^;)