音楽生成AIと遊び始めて早くも1か月。Riffusionではめでたく1000ポイントを達成、debutバッジをGetいたしました。遊びすぎて時間が溶けて溶けて困る今日この頃。
SunoやRiffusionと付き合って考えたこと、思ったことを少しメモしておきたいと思います。

【これは私が“作った”曲なのか?】

なんといってもまず一番に考えることがこれです。
「これは私の曲と言っていいのか?」
Sunoで作った曲、Riffusionで作った曲、ともに愛着があって、褒められればとても嬉しいわけですが、しかし私はただ歌詞を書いただけ。作曲も歌唱もAIがやっている。歌ものはまだしも、Instrumentalにいたっては私はただジャンルとテンポと「こんなイメージ」ぐらいの指示しかしていない。

「いい曲だね」と言われるとしたら、それは生成AIがすごいだけで、私はせいぜい取捨選択をしているだけ。「私がいい」と思うものをピックアップしているだけ。

たとえば宝塚のショーは、「作/演出」の先生と、実際に曲を作ったり振付をする先生はたいてい別です。
私は特に中村一徳先生の作るショーが大好きで、いつも曲の好みがどんぴしゃ、コーラスや群舞の使い方も「さすが一徳先生!」と思うんですが。

一徳先生が作曲なさっているわけではない。

実際にどういうふうに作曲家や振付家と打ち合わせなさっているのか存じませんが、演出の先生が描く場面場面のイメージをもとに作曲家が曲を作り、それを演出家が取捨選択、調整して、ショーの音楽を作っていくのでしょう、たぶん。

私がやっていることは「それ」と言えなくもない。
要はプロデューサー的なこと。
ボカロPならぬ生成AI・P。
ボカロPの場合は通常歌詞だけでなく作編曲も手がけるわけで、生成AI・Pは曲への関与の割合がだいぶ低い。

「いいの出来た!聞いて聞いて!」とはしゃぎたいけど、はしゃぎすぎるのは違うよなぁ……。

【音楽との付き合い方】

Jazzプレイリストを作っている時に、「あー、私が好きなのは“free jazz”とか“hard bop”と言うのか」と初めて知りました。

Jazzは好きだけど、ジャンルにもアーティストにもまったく詳しくなく、それこそ「宝塚のショーのあの場面のやつ」とか、ごく大雑把にビッグバンドジャズとか、ラテンジャズというふうにしか把握していなかった。

Spotify等で好みのJazzを探そうとしても、あまりに膨大だし、おすすめプレイリストを開くと高確率で歌もので(JazzはInstrumentalに限る)、「私の好きな感じのJazz」を見つけられずにいた。

それが音楽生成AIで「これこれ、こーゆーの!」とどんどこ生成できてしまって、さらに「好きなやつ」だけを選んで残していくからプレイリストはハズレなし。

Riffusion、Jazzは得意分野ぽくてテキトーな指示でもそこそこいい感じのを作ってくるので、「Jazzはこれでいいや」「わざわざ売ってる音楽を聞かなくてもいいや」という気になる

そりゃあプロの、人間が作曲&演奏してるJazzの方がきっとずっといいんだろうけど、作業用BGMならこれで十二分。

歌ものの場合はやっぱりなかなかイメージ通りの曲にならないし、そもそもRiffusionは日本語の発音がまだグダグダで、ボーカルの声色の種類も少ない。「可愛い声」のストックがないし、「少年の声」と書くと女性ボーカルになったりして、声色の幅が非常に狭い。(その辺はSunoの方が圧倒的に上)

たまにGACKTさんの曲とか聞くと、「あー、やっぱり声もオーケストレーションも泣きのバイオリンもピアノも全部段違いだわー(当たり前)」と改めてしみじみ感動します。
(そして「これをプロンプトで指示するには…」ともはや職業病のように考えてしまう。)

もしもボーカルの声色も好きなように作れて、脳内イメージそのままを曲にできるようになったら、Jazz以外も「もうこれでいいや」になるんだろうか?
ボカロのライブで熱狂できるのだから、アーティストの「身体性」とか「生身性」は必ずしも必要ではない気がするし、音楽は音だけではなくアーティストの生き方云々みたいになってくると、それはまた「音楽そのもの」とは別の話になってくるだろう。

アーティストの「物語」より、「自分が作った」という「物語」の方が(私の場合は)勝っちゃうしなぁ。

「小説生成AI」だとたぶんこんなに大はしゃぎに使えなくて、「それでも私は自分で書くんだ!」「人間が書いたものを読むんだ!」って思うので、まぁ、勝手なものですよね。

【言葉で音楽を表現することの難しさ】

明確に「こういう感じの曲」と思って生成するのは、本当に難しいです。なかなか脳内イメージのようにならない。
ジャンルとテンポとちょっとしたキーワードしか入れてないんだから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、音楽用語わかんないし、コード進行とかわかるぐらいならAIに頼んでないし。
数打ちゃ当たるでひたすら生成しまくるしかない。(RiffusionならそれができるけどSunoの1日5生成では厳しい)

「架空の宝塚のショー」を作ろうと思って、ラインダンスの曲、中詰めラテンメドレー、黒燕尾大階段の曲を生成しようと頑張ったんだけど、全然それっぽくならない。

そもそも「ラインダンス」は通じなくて、「フレンチカンカン」でも全然違うし、「ロケットダンス」で少し「言葉が通じた」ものの、イメージとはまだかけ離れている。
大階段の曲も、あれは「タンゴ」とか「ボレロ」じゃないの?と思うんだけど、それだけではまったく男役黒燕尾の雰囲気が出なくて、何をどう指示すればいいのかわからない。

orchestra指定すると高確率でジャカジャカしたほぼ同じ曲調のものを出してくるRiffusion。違うっつってんだろーがよー!もうそれはいいんだよー!!!

AIにしてみれば「おまえの指示が悪い」なんだろうけども。

1000ポイント超えて「Personalize」機能が解禁、どんどん私好みになっていくはずなのに、うーん、Riffusion君まだまだだなー。もっと宝塚の音楽を学習して!

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